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目標はなぜ形骸化するのか?〜成果創出を阻む3つの「落とし穴」~(全4記事)

スキルマップを使った効率的な目標設定術 管理職は“部下に求めるスキルと行動”を定義する

【3行要約】
・目標設定は組織の生産性向上に不可欠ですが、メンバー個人の成長と行動目標の明確化が今日の課題です。
・株式会社O:(オー)の谷本潤哉氏は「人口減少やDX化の時代には、マネージャー個人に依存しない体系的な人材育成が重要」と指摘します。
・同氏は「スキルプロセスマップ」を活用し、適切な難易度の行動目標を設定することがおすすめだと提言します。

前回の記事はこちら

生産性向上を達成する3つの要素

谷本潤哉氏:次に、2つ目の落とし穴は「行動目標の明確化」です。ちょっと(先ほどまでと)違う視点からのお話になります。

今回は「目標」というテーマでお話ししています。けれども、そもそも目標というのは組織の生産性を高めたり、個人のモチベーションを向上させたりするところが重要な意味合いを占めているかと認識しています。

この「組織の生産性を上げる」という観点で見た時に、これを達成するための手段は、原理原則として3つしかないと言われています。(スライドを示して)それがこの3つになります。

日本企業はこれまで、けっこう3番目の「採用」に頼ってきました。その中で、先ほどの「育成」のお話につながるんですけども、1番目の「メンバー個人の成長」の重要性は非常に上がってきています。

人口減少やDX化・マネジメント(による効率化)が進みつつある状態においては、1番が注目されていると。もしかするとお聞きになられたことがあるかもしれませんが、スキルマップという取り組みが非常に有用となります。

体系的な人材育成に役立つスキルマップの活用

スキルマップとはどういうものかを簡単にご解説します。(スライドを示して)これは厚生労働省のサイトからもダウンロードできます。いろいろな仕事や職種が世の中にあると思うんですけども、すごくニッチではない限り、だいたいの職種……例えばこういった職業ですと、実は厚労省が必要なスキルを公開しているんですよ。

そこを見ると右下に、こういう業務があって、こういったスキルが必要ですと書いてあります。ちょっと申し訳ないんですけど、この厚労省が出しているものは正直、あまり使えません(笑)。

というのは、「これがクリアできたらこのスキルは達成できている」とか「じゃあ、こうしたらそのスキルを獲得できますよ」という基準値がない。なので現場が非常に解釈をしないといけないものになっている。なのでなかなか使えないという。

それに対して、やろうとしている目的自体はすばらしいなと思っています。こういったかたちでスキルプロセスマップを作るというのが、まさに2つ目のコアの部分なんです。

日常業務の中でスキルを獲得する仕組み

一例で法人営業のスキルプロセスマップの一部を切り出しています。イメージとしましては、例えば「法人営業をしている時に、これまでの成功事例を1分間で商談時に話す」みたいなスキルを獲得するプロセスです。

こういうのを必要スキルと定義されている会社さんは多いんです。けれども、家に帰って勉強するとか研修を受けるとかではなくて、日常のルーティンとして業務の中で特定の習慣や行動をひたすら繰り返すことで、その業務をやれるようにするということですね。

この教育法はPBL(プロジェクトベースド・ラーニング)と呼ばれています。わりと先進的な教育をしている教育機関ではものすごく効果があるということで採り入れられていて、これはすごくおすすめです。

要は、そもそもマネージャーのスキルに頼らずに、「こういったスキルが組織として必要である。それを獲得するためにはこういったことをしたほうがいい」と定義しておく。すると、仮に今、マネージャーの方の力量がまだあまりなかったとしても、部下やメンバー育成が組織の仕組みとしてできるようになります。これがおすすめの取り組みとなっております。

成果目標に対する「行動目標」を明確にする

少しディープにお話ししますと、この後に「シートを作る」という話をさらっとしますが、これを作るのがポイントで、力量が要るところになります。

まさに目標というもので、成果目標ですね。例えば「売上がいくら」とかは特徴として、自分ではコントロールができない。達成する確率を上げるための行動はできても、絶対に(成果が)上がるか、達成できるかというと、やはりそうではないものが成果目標と呼ばれています。

ここに着目するとけっこう自分を見失う原因になることがあるので、成果目標を達成するための行動目標があるかないかはすごく大事です。

これが先ほどのスキルプロセスマップでお伝えした、(スキルを)獲得プロセスをどこまでできているかを行動目標にする。そうすると、それは自分の意志でできる行動目標なので、要は自分を見失いにくい。

自分でコントロール可能な行動目標が重要

例えば「週あたり10件の商談をします」といった、自分でコントロールがしやすく、かつ、それをこなしていると成果目標に達しやすくなるもの。それを上司と部下でちゃんと合意して、そこに対して定期的にやり取りしていくということですね。これは非常におすすめとなっております。

ちょっと限られた時間ですみません。けっこう奥深いテーマなので、概要のみで恐縮です。みなさんご存じキーエンスさんが非常に高収益ということで、日本で一番(平均)年収が高い会社とも言われたりしますけども、その秘訣はここでお話ししたスキルプロセスマップの運用にあると言われています。

キーエンスさんだと職種ごとに108個の必要なスキルがございます。まさにこの仕組みで、マネージャーに頼らず会社として定義をしていくところが秘訣だと言われています。

作り方については、ちょっとすっ飛ばすかたちで恐縮です(笑)。もしご関心をお持ちいただけそうであれば、これもアンケートにご回答いただけますとお答えしますので、ぜひ後ほどよろしくお願いいたします。

高すぎる目標は効果を発揮しにくいことも

最後に、私のテーマである「3つの落とし穴」の3つ目になるんですけども、「無駄な業務をやめる」というところについてお話しできればと思います。

先ほどまさに、行動目標という考え方についてお話ししました。行動指標、難しく言えばKPIで、例えば「週あたりにどういったことを、どれぐらいやるのか」をだいたい定量的にマネジメントされている会社さんが多いかと思います。

そのイメージ図が(スライドを示して)こちらに記載しているようなものです。1つ目のポイントは、あまり知られていなかったりするんですけども、これも理屈的に答えが出ているもので、目標難易度という観点でございます。

要は、目標を立てたことによってメンバーのパフォーマンスが明らかに良くなるような、しきい値みたいなものです。(適切な)目標の条件については答えが出ています。

端的に言うと「高すぎず低すぎず」が大事です。明らかに「これって、これぐらい行動しなきゃいけないから、その行動目標って無理だよね」みたいなものとか。やる前から「それはもう無理」ということが見えている目標は、立てる意味がほぼないということですね。そういうことがわかっていますので、まずは高すぎず低すぎずという、この目標設定をどうするかが非常にポイントということですね。

なので、これはちょっと厳しいというか僭越な物言いになると「無駄」ということになるかもしれません。けれども、そうなんです。高すぎる目標は、非常に効果を発揮しにくいというところが1つ目です。

KPIの解像度を高めて目標達成の精度を上げる

もう1つはKPI、まさに行動目標自体の解像度の話になります。ちょっと字が多くて恐縮なんですけども、例えば(スライドを示して)この左側のKPI項目として、「新規コンタクト企業数」とか「有効リード率」とかをいろいろと書いておりますが、ここの解像度を上げるのもすごくポイントです。

例えば(単なる)商談化率だけじゃなくて、右にあるような、年商100億円以上の会社で、かつ、うちのサービスに関心があると明示をしている企業との商談化率(を指標にするということです)。要は、ちょっと幅を狭くするかたちですね。より制約して解像度を上げたKPIをいかにセットできるかがすごく大事なところです。

例えば「営業メンバーだったら、商談数が目標です」という時に、商談数はひたすら達成しているにもかかわらず成果目標が達成できないようなケースをよくお聞きします。けれども、まさにここが原因であることが非常に多いです。

こうやって解像度を高めていくと、けっこう商談数が減ってしまいます。理想としては、ちゃんと商談がセットできるようなスキルも、先ほどお伝えしたスキルプロセスマップの行動目標に含めてトレーニングしていくというのがすごくおすすめです。

やらなくていいことを決めるのも戦略

最近話題の成田悠輔氏が半年ぐらい前にテレビで語っていて、この人は東大を首席で卒業されたんですけども、「なんでそんなことができたんですか?」と聞かれた時に、「僕は勉強する内容を絞ったから成績が良かったんです」とおっしゃっていました。

(スライドを示して)「センスが9割」って書いてあるんですけど、実際にセンスというよりかは「やらなくていいことを決めた」みたいな話に着地されていました。

ちょっと営業っぽい話で恐縮なんですけども、「会ってくれる人、会いやすい人」ではなくて「ちゃんと会うと効果が出る、会いづらいけども会うべき人」にフォーカスをするのはなかなか難しいです。

こういったところにちゃんとフォーカスをして、先ほどお話ししたようにKPIの解像度を絞って「この人たちに会うのが有効なんじゃないか?」というところにお話をしていくことは、目標において非常に重要です。

今まで営業という観点でお話ししました。けれども、これは別に開発であってもマーケティングであってもコーポレートであっても、何に対しても同じように言えるかたちになっております。

スキルベース型の育成で目標を達成できる組織へ

これが最後のまとめのスライドになりますが、基本的にはこういったスキルベース型の組織が、令和時代には非常にマッチするんじゃないかなと思っています。

その中で、目標をどう達成するかに課題を持たれている会社さんのお話をよくお聞きします。「1on1」と書いていますが、先ほどお話ししたように、ちゃんと部下育成の理屈を伴って、組織的に育成を行っていく。これはやはり目標を達成するための一丁目一番地ですね。

そこをマネージャーに頼らずに、先ほどお話ししたように「この会社における成長はこういうもので、こういうトレーニングをしたら成長できまっせ」というスキルプロセスマップを作成する。そして、それを目標自体に組み込んでいくかたちが非常におすすめなんじゃないかということです。

長々と失礼いたしましたが、私のパートは以上となります。ありがとうございました。

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『人事・HRフレームワーク大全』出版記念セミナー:組織の「見えない問題」を言語化する(全4記事)

「若手社員の意欲が低い」問題を解決するフレームワーク モチベーションを高める4つの要素

【3行要約】
・「若手社員の意欲が低い」という問題は、個人の問題ではなく組織の環境デザインに原因があるかもしれないという視点が注目されています。
・目標設定理論と基本的欲求理論というフレームワークを用いることで、モチベーション低下の構造的な原因を特定できます。
・管理者は目標の明確性や困難度、自律性や有能感を満たす環境を整えることで、若手社員の意欲向上につなげることができます。

前回の記事はこちら

「若手社員の意欲が低い」問題を解決するフレームワーク

伊達洋駆氏:先ほど、フレームワークとはいったいどういうもので、どういう意義があるのか。そして『人事・HRフレームワーク大全』は、どのような構成要素によって出来上がっているのかを簡単に説明させていただきました。

今までの説明でも、なんとなくイメージしているところは、おわかりいただけたかなと思うんですが、少し抽象的な説明でもありましたので、ケースで少し考えてみたいと思います。

「フレームワークは、どのように役に立てることができるのか」ということをイメージしていただくために、組織の見えない問題を言語化することが、フレームワークでいかに可能なのかというケースを2つ、今から取り上げて解説させていただきます。「なるほど、こういうことか」と、おわかりいただけるのではないかなと思います。

まず1つ目のケースです。「若手社員の意欲が低い」という課題があったとします。少なくない組織の中で出される課題の1つに、「最近の若手社員の意欲が低い」というものがあります。

意欲が低いということは、一見すると、それ自体が問題点を指摘しているように見えるんですが。実際には、「意欲とは何だろうか」、「なぜ低いのだろうか」、「本当に若手社員だけの問題なのだろうか」などを冷静に深く考えてみると漠然としているわけですね。その漠然とした悩みや問題意識のようなものの内実を、フレームワークを用いて言語化していくことができます。

例えば、ここで1つのフレームワークを挙げさせていただきます。「目標設定理論」というフレームワークを挙げます。この目標設定理論は、人のモチベーションが目標の立て方や、あり方によって左右されると考えるようなフレームワークになります。具体的には、目標の明確性・困難さ、目標へのコミットメント、フィードバックというものが、人のモチベーションに対して影響を与えていくと言われているフレームワークになります。

モチベーションを高める4つの要素

それぞれ簡単に紹介させていただきます。まず1つ目が「明確性」です。これは目標が具体的で測定可能であることを意味します。明確性が高いほど、モチベーションが高まるということですね。

例えば「顧客満足度を上げる」という目標は、あまり具体的ではありません。それをさらにブレイクダウンして、「四半期ごとの顧客アンケートで満足の評価を5パーセント向上させる」という目標にすると、これは具体的で測定可能な目標になりますよね。

このような明確性の高い目標、すなわち具体的な目標というのは、自分たちが何をすべきなのかが明確になりやすいわけです。したがって、行動を強く方向づけることができます。また、明確な目標を立てることができれば、日々の業務の中で優先順位づけもやりやすくなります。ですので明確性が重要です。これが1つ目の要素です。

2つ目の要素が「困難さ」と呼ばれるもので、これは簡単過ぎず、難し過ぎないかたちで「適度に挑戦を伴うような目標がいい」ということです。というのも、やはり簡単過ぎると退屈になってしまいますし、逆に難し過ぎると「これは無理だ」と諦めを生んでしまう。

その間ぐらいの、本人の能力を少し上回るぐらいの挑戦的な目標をうまく設定することができれば、能力や意欲を引き出していくことができる。すなわち「ストレッチ目標」という言葉もありますが、そのような目標の設定が成長実感や達成感につながっていくというのが、2つ目の要素です。

さらに3つ目の要素が、「コミットメント」と呼ばれるものです。これは、本人がその目標に対して納得しているかどうか。さらには、主体的に関与しているかどうかという側面を指します。目標というのは、誰かから一方的に与えられて、自分がそこに対してまったく納得していなかったり関与していなかったりすると、責任感を持つこともなかなか難しいですよね。結果的に、その目標に対して行動を持続させることが難しくなってしまいます。

例えば、上司ときちんと対話を交わして、その上で目標の意義や目標が持っている組織に対する貢献というのを、きちんと理解していくことが、こうしたコミットメントを高めていくことにつながります。

そして4つ目が、「フィードバック」ですね。目標に対して進んでいく中で、その進捗が本人に伝えられるというのがフィードバックの意味するところです。例えば、目標達成のプロセスにおいて1年に1回の評価面談だけを行うのは、フィードバックが十分ではないわけですね。

定期的にフィードバックがないと、現在の自分の状態がよくわからない。結果的に、目標達成に向けて軌道修正していくことも難しくなるわけですね。あと、フィードバックがないとモチベーションが続きませんよね。ですので、例えば進捗を可視化する。あるいは努力の糧を認めていく声かけがあると、モチベーションの維持がしやすくなる。こういった側面を捉えているのがフィードバックになります。

このようなフレームワークを通してみると、若手の意欲が低いという問題1つを取ってみても、それに対して少し違う角度から光を当てることができるんですね。例えば「設定されている目標は曖昧ではないか」「目標の難易度は適切だろうか」など。

あるいは「目標に対して、果たして本人は本当に納得しているんだろうか」「フィードバックが不足しているんじゃないのか」というかたちです。

本人の資質ではなくて、もしかすると目標の設定の仕方、すなわち「組織側の環境デザインの問題ではないか」と少し視点を変えて、深掘りしていくことができるんですね。このようなかたちで、フレームワークというものがあれば、ある減少に対して切り口を見出せるわけです。

「有能感」を満たすとモチベーションが高まる

別のフレームワークについても考えてみましょう。例えば「基本的欲求理論」というフレームワークがあります。これは、人間には「自律性」「有能感」「関係性」という3つの基本的な心理的な欲求があるというものです。そして、これらが満たされると、人は動機づけ、すなわちモチベーションが高まるということを表したフレームワークになっています。

この基本的欲求理論における自律性とは何なのかというと、自律性という言葉のとおり、「自分で自分の行動を決めたい」という欲求ですね。人は基本的に、外部から強制されたくないと思っているわけです。

もちろん業務のすべてを自分で決めることは、会社の中で働く以上、なかなか難しいというか、不可能に近いですよね。ただ、少なくとも例えば目標達成の方法については、自分にも選択の余地があるというだけでも、この自律性の感覚は満たされやすくなります。1つ目の要素が、この自律性ですね。

2つ目の欲求が、「有能感」です。人は「自分が有能でありたい」と思っています。あるいは「成長を実感したい」と思っているわけです。例えば研修やツールなどがきちんと提供されていて、かつ挑戦の結果として成長を実感できるような機会があれば、有能感を満たしていくことができて、モチベーションが高まるんですが、そういう機会がないと、有能感を満たせない。結果的にモチベーションが高まらないということにつながります。

さらには関係性という要素もあります。人は根本的に「他者と良好な関係を築きたい」と思っているんですね。あるいは「集団に受け入れられたい」と思っています。

例えば心理的に安全な環境の中で、自分がリスペクトできるような上司や仲間とのつながりをきちんと感じることができると、人はやる気が高まりますよね。あるいは、これが逆だったらやる気が失われてしまうということは、想像に難くないと思います。

こうした「基本的欲求理論」というフレームワークをもってすれば、若手社員の意欲が低いという問題に対して、いくつかの問いを投げかけることができるんですね。例えば「若手社員は、仕事の進め方を細かく指示され過ぎていないか」ということを考えることができます。「自律性が欠如しているのではないか」という問いが立てられるわけですね。

業務が忙し過ぎると「有能感」が満たされない

あるいは、「自分の成長を実感できるような機会や褒め言葉、ポジティブフィードバックを含めた承認が与えられているのか」といったことも、2つ目の観点として考えられます。これは有能感の欲求が満たされていないのではないかということですね。さらに3つ目に、「職場で孤立感を覚えていないか」という問いも立てられます。これは「関係性の欠如が起こっていないか」ということです。

フレームワークをうまく使うと、このような問いが生まれてきて、現象に対して少し深く理解することができますよね。例えば、今の3つの問いを計器にすると、マイクロマネジメントが横行しているような職場において、若手の自律性の欲求は著しく損なわれてしまいますよね。そうすると指示待ちになって、意欲が低くなるのは当然であると考えることができます。

あるいは、日々の業務が忙し過ぎて、成長実感がなかなか得られないとなると有能感が満たされませんので、意欲が低くなるのは当然のこととなります。もしくは、チーム内でコミュニケーションが不足していて、お互いに心理的なつながりが感じられないような職場にいると、やはり関係性の欲求が阻害されているような状態なわけですね。そうなると、意欲が下がってくるのも納得できるとなります。

このように、フレームワークを用いていくことができれば、「意欲が低い」という、半ば漠然とした個人の問題のように捉えていたものに対して、例えば若手社員の目標設定のあり方に課題があるのかもしれないとか、あるいは「心理的欲求を満たすための環境が整備されていないのではないか」という問いを立て直すことができるんですね。

複数のフレームワークを使って「相互作用」を起こす

そうなると、具体的で対処が可能な組織の問題として捉え直していくことができるかもしれないわけです。また、フレームワークを複数使うと、そのフレームワーク間で、うまく相互作用が起きるケースもあります。

例えば先ほど紹介した例ですと、「明確で挑戦的な目標を立てるのがいいことだ」という話をさせていただいたんですが、これは「目標設定理論」というフレームワークの中で挙げました。そうした目標をきちんと達成することができれば、有能感が高まるわけですね。これは基本的欲求理論に基づいたものです。

あるいは、本人に対して裁量を与えて自律性の欲求を満たしていくことができれば、目標に対するコミットメントを高めていくことができるかもしれません。このように複数のフレームワークを同時に使っていくことによって、フレームワーク間の関係性にも目をやっていくことができるんですね。

何か問題が起こっていると感じたら、フレームワークを用いて、その問題を解像度高く考えてみる。そうすると原因が見えてきて、具体的な対策を講じることが可能になっていきます。

例えば「目標設定のプロセスを見直していこう」「権限移譲をもっと進めていこう」「メンター制度を導入していくといいのでは」「チーム内でもっと対話が生まれるような機会を生み出していったほうが良いのでは」など。このような対策を講じることにつなげていくことができるわけですね。

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「成果を出す人の目標設定とは」 - 下期スタートに学ぶ、“戦略と戦術”の立て方(全3記事)

目標は「〜する」より「〜な状態」に設定する 仕事で成果を出す人が行っている目標の立て方

【3行要約】
・目標設定は達成までのプロセス全体を含む概念ですが、多くの人が安易な目標設定に陥り、成長機会を最大化できていません。
・手嶋氏は、目標設定に対して、30パーセントの不確実性を含む「ラーニングゾーン」の重要性を説きます。
・効果的な目標達成には「動作」ではなく「状態」で目標を定義し、定期的な進捗確認を行うことで、個人の成長度合いを高めることができるでしょう。

成果を出す人の目標設定術を学ぶ

手嶋武久氏:まず「はじめに」からいきます。

今日お伝えしていく「目標設定」という言葉の定義です。目標って結局、作っただけだと意味がないと思っています。なので、そこから先の「達成するためのプロセス」全体も含めて「目標設定」だと捉えてもらえるといいのかなと思っています。

「目標設定の種類」というところです。これは余談なので「ふーん」と思ってもらえれば大丈夫です。目標設定にはMBOとOKRという2つの種類があります。「人事制度を作っているとこういう概念がけっこう出てくるので、ちょっとシェアします」ぐらいの軽い感じで見てもらえればと思っています。

OKR・MBOは企業ごとの定義に注意

一般的に、評価や査定に使うものに関しては、MBOと言われる形式が多いと思います。だいたい半年や1年の期間で見るものですね。目標の高さは、いわゆる「ルーフショット」と言われる、屋根までの高さみたいなイメージで、達成率が100から120パーセントぐらいが狙えるものをMBOと呼んでいます。

OKRと呼んでいるものに関しては、目的が成長なんですね。こっちは3ヶ月ぐらいの、わりとショートタームで見るものになっています。目標の高さは「ムーンショット」なので、屋根(までの高さ)じゃなくて、さらにその先の、かなり挑戦的なものを立てていきます。それを達成していこうという試みがOKRです。

なので、期待される達成率って70パーセントぐらいなんですね。なのでOKR(の目標設定)って、基本的には「70パーセントいったらすごいね。がんばったね」というぐらいのものだと一般的に言われています。

ただ、世の中では一般的に、OKRがけっこうMBO的に使われていたりします。けれども、それは会社の定義によって若干違うだけだったりするので、こういったものがあるということだけ知っておいてもらえれば、という余談的な話です。

目標設定が“超適当”だった過去の経験

ここからは、僕自身の話をしていければなと思います。目標達成における僕自身の成功体験と、失敗体験というか、ちょっとネガティブな体験。この両方を話したいなと思います。

僕は新卒の時にデジタルマーケティングの会社に入っていました。当時は、何もしなくても(前年比)110から115パーセントぐらいに成長していたタイミングだったんです。なので、営業とかは目標設定が超適当だったんですね。

期中が4月から9月の期間だとすると、目標設定するのはだいたい8月ぐらいでした。8月なので、もはや9月の着地が見えていますよね。なので、とんでもなく無難な目標を立てて、着地の成果はちょっと上になる、みたいなことをずっとやっていました。そうすると、「挑戦的な目標を掲げて、そこに向かってがんばる」ということは、正直あまりなかったなと思います。

適切な目標が成長角度を上げると実感

ただ、(入社)4年目のタイミングで、「ちゃんと高い目標を適切に掲げて、成長角度を引き上げていかなくちゃ駄目だよね」と言う上司の方とお会いすることができて、その方と目標設定をしました。

ちゃんと期初のタイミングで目標設定をします。挑戦的な目標を掲げたので、目標よりちょっと着地が下がってしまう部分はあったかなとは思います。ただ、実際に自分自身の成長度合いでいくと、先ほどの無難な目標を立てていた時よりも、やはり成長(角度)は上がったかなと思います。

なので、あらためて感じたところでいくと、無難な目標達成よりも挑戦的な目標の未達を奨励する。これができると成長(角度)はグッと上がっていくのかなと体感できた経験でした。

ただ、メンバーの方がああだこうだ(と目標設定の方針自体を決めたり)することはできなかったので、上司との握りがかなり必要な部分ではありました。けれども、こういう状況が作れると人は成長しやすくなるんじゃないかなと感じる体験でした。

海外赴任で学んだ、部下の目標を管理する効果

(目標設定における成功体験が)もう1つあります。僕自身、駐在の経験があります。上海や北京などの中華圏は、かなり(デジタルマーケティング業界が)強かったんです。そっちの文化圏だとデジタルマーケティングの業界は、1社目で1年やって次の会社に行くと、だいたい10パーセントぐらい給料が上がるので、給与交渉がガンガン行われる状況でした。

ただ、僕のチームはめちゃくちゃ緻密に目標設定をしていたので、給与交渉をする人は1人もいませんでした。これは、「(自分のやったことが)すごいぞ」っていう自慢話でも何でもありません。僕は緻密な目標設定をした後に、月に1回、メンバーと1対1で進捗の確認をずっとやっていました。

結果的に何が起きたかでいくと、ちゃんと一緒に指標を追い続けたメンバーは全員、成果が出ていたんですね。なので、別に給与交渉うんぬんではなくて、「君の給料も、なんならボーナスもめちゃくちゃ上げられるから大丈夫だよ」と言って、評価面談がすぐに終わるんですね。

一方で、指標を追うのをやめた子。(つまり進捗の確認を)一緒にやっていたとしても「これはできていません」とか「忙しくてできませんでした」と言う子は、やはり成果が出ないんですよね。その子たちにも月に1回、進捗の確認をずっとやっているので、(目標達成できていない自覚があって)給与交渉しようというマインドにならなかったんじゃないかなと思います。

ここで言いたいことは、進捗を確認しながらフォローアップしていくと成果ってちゃんと出るよねということです。僕自身の体験としてもそうですし、僕の部下たちがちゃんとそれもできたよというところがけっこう重要かなと思います。

目標には30パーセントの不確実性を含ませる

「設定すべき目標の難易度」というところです。「目標は難し過ぎず、簡単過ぎない適切なラインを設定しましょう」と考えています。30パーセントぐらいの不確実性や難しさを含ませるのが良いと言われています。

「現状からとりあえず努力すれば行くよね」というところが「成り行きの到達点」です。これがだいたい成果全体の70パーセントぐらいです。さらにそこから30パーセントぐらい(高いライン、つまり)アイデアがないと到達できない、ちょっと背伸びするラインに目標設定するのがいいと言われています。

これは、いわゆる心理的な領域ともけっこう似通っています。いわゆるコンフォートゾーンと言われるものがあります。自分自身のスキルだけで成果(全体の70パーセント)が出る(成り行きの到達点までの)領域と(コンフォートゾーンが)だいたい対応していると思います。

自分のわからないものが30パーセントぐらいのところが、いわゆるラーニングゾーンと言われています。これが設定すべき目標のラインです。

なぜかというと、ラーニングゾーンは人間のパフォーマンスが一番伸びやすい状態と言われているからです。やはり少しストレッチ(背伸び)していくあたりが、グッと成長角度が上がると言われています。ここの難易度でラインを設定してあげると、目標設定がうまく成長角度を引き上げることに寄与していきます。

目標設定が厳しすぎる「パニックゾーン」の罠

一方で、難し過ぎる目標になってくると、パニックゾーンに入ってしまうという現象が起きます。わからないことが50パーセントぐらいを超えてくるとパニックゾーンに入ってくると言われています。

そうするとやはり「あれもできない。これもできない」となってきてしまうので、結局、トータルではパフォーマンスがグッと落ちるということが起きたりします。なので、ラーニングゾーンという、いいあんばいを意識することで、目標設定をうまく成長につなげていけると考えてもらえるといいのかなと思います。

続いて、「目標の言語化」というところです。目標に関しては「動作じゃなくて状態を設定しましょう」といつもお伝えをさせてもらっています。

例えば「新規サービスを開発する」みたいな目標を立てたとします。これは極論ではあるんですけど、(目標を)動作にすると、「じゃあ、開発を1日でもやったら、これって目標達成なんですか?」みたいになってしまいます。基準がかなり不明瞭になっちゃうところがネガティブな要素です。

どうしても「やった、やらない」というゼロヒャクの思考になってしまうので、マネジメントする側からしても、成長支援がすごくやりにくかったりします。

目標はアクションではなく「状態」として設定する

「じゃあ、どうするのか?」なんですけども、(目標を)状態で設定していきます。例えば「新規のサービスが立ち上がっている状態を目指していきたい」とします。

そうなると、新規のサービスが立ち上がっているためには何が必要か。まず、企画することが必要です。次に、例えば調査が必要です。そしてテストをした結果、ブラッシュアップやフィードバックをもらってさらに良くしていく。この動作まで含めて新規のサービスが立ち上がっていると言うことですよね。

ここまで細かく定義ができると、目指すべき状態の工程がかなり考えやすかったりします。そうすると成果自体もかなりグラデーションで振り返ることができます。なので、成長支援もすごくしやすいですし、やっているほうも成長実感が湧きやすいんですよね。

「今回、俺はテストまでいけているわ」とか「ブラッシュアップも1回目はいけたよね」ってなってくると、「新規サービスが立ち上がっているという状態を目指した中で、70、80パーセントまで来たよね」と感じることができる。ここまでできるのをお膳立てするためにもやはり状態を設定することが重要かなと思います。

じゃあ、ちょっとここで1つワークを挟めればなと思います。自身の目標設定について採点をしてみてください。100点満点で考えてみた時の点数付けと、その点数にするからには理由があるかなと思うので、併せてちょっと考えてみてください。

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「成果を出す人の目標設定とは」 - 下期スタートに学ぶ、“戦略と戦術”の立て方(全3記事)

“戦略がない人”にありがちな思考の罠 仕事の精度を上げる目標設定の3ステップ

【3行要約】
・目標設定は大切だが、成果につなげるための設計が不足していることも多く、多くのビジネスパーソンが軌道修正できずに失敗しています。
・手嶋武久氏は「目標設定は戦略・戦術・管理の3ステップで行うべき」と提唱し、要素分解と工程分解の重要性を説いています。
・段階的に分解することで振り返りの精度が高まり、より効果的な目標達成が可能になります。

前回の記事はこちら 

目標設定の3つのステップ

手嶋武久氏:じゃあ、今の話を踏まえて、今日は(目標設定の)考え方のお話もちょっとしていければなと思います。

今日は「目標設定の3STEP」についてお話ししていきたいと思っています。成果を出すまでが目標設定の役割ですよという話です。やはり途中でもお伝えしたとおり、軌道修正ができるかどうかがポイントだったりします。その時に、設計段階からちゃんと振り返れるものかどうかを考えておくことがけっこう大事です。

ステップとしては、まず戦略、(つまり)方針を立てます。次が戦術、アクションです。最後は管理。進捗を把握していくというところかなと思います。

戦略に関しては、いわゆるキードライバーをちゃんと見つけることが求められます。例えば「LTVを改善していく」みたいな、1人の顧客から取れるお金をいかに上げていくか。

結果を数値で把握できて初めて目標設定になる

LTV(の改善)でいくと、1回の単価をドカンと上げるか、リピート率を上げて何回も買ってもらうかという2つが、最初の入り口での分かれ道だと思うんですね。キードライバーを見つけにいっている感覚とかなり近いかなと思うんですけど、この時に「いや、リピートでいきましょう」という感じで、まずは意思決定をする必要があります。

その後にアクションですね。実行の有無が明確になっていることが重要なんですけど、リピート率を上げるためにはいろんな選択肢があると思うんです。

その中で、「今回はCRMの施策としてメルマガを週に1回配信しましょう」と決めました。もうここまで(明確なアクションとして)落とし込むと、「じゃあ、メルマガの配信をしたの? していないの?」というのがすごくクリアにわかると思うんですね。ここまでわかる状態なのが「アクションを決めた」ということになります。

最後に、管理できているかはプロジェクトの進捗が明確かどうかなんですね。なので、「このアクションをやった結果、もともと狙っていたリピート率が改善されたんですか?」っていうところが見えるのか。ここまでちゃんと数字で見えるようにセットして(初めて)目標設定ができていると言うことができます。

目標を細かい要素に分解することから始める

まずは戦略のお話から入っていければなと思います。目標を漠然とした固まりじゃなくて、ちゃんとハンドリングできるところまで細かく分けていくことが重要です。

(セミナーを聴いておられる方は)僕の研修に出てもらっている方が多いですが、(研修では)いつも要件定義の話をしています。基本的には、その中で言っている「要素分解」と「工程分解」の2つをやることになるかなと思います。

(まず、要素分解の説明をします。)例えば売上であれば「商品単価」と「販売個数」の2つがあります。個数は、「購入人数」と「購入回数」に分かれていて、購入人数は「新規」と「既存」に分かれます。こんな感じで要素を細かく分けていくのが要素分解です。この中で、どこをポイントにして、どこにピンを立てるのかが、先ほど言っていた「キードライバーを見つける」という動作になります。

次が、工程分解ですね。工程分解でいくと、例えば「資料を作成する時に、どこに時間がかかっているんだっけ?」みたいなことを考えていく。(資料を作成するに当たっては、)構想を作って、情報を収集して、骨子を作って、パワポを作成します。

まるっと(「資料作成」という1つの作業にするん)じゃなくて、こんなふうに細かく(作業の工程を)見ていくことによって、情報収集にめちゃめちゃ時間がかかっていることがわかります。「じゃあ、ここをいかに変えていくのか?」「ChatGPTを使ってどう効率化するか?」とかを考えていくと、アクションになっていく。こんな感じで、どこにネックがあるのかを見るためには要素か工程で分解する必要があります。

「清水の舞台から飛び降りるな」

戦略を立てる意味もあらためてお話しできればと思っています。そもそも我々はビジネスの領域でお仕事をしているので、正解のない領域を扱っています。なので、そもそも唯一絶対の解なんて存在しないんですけど、最後の最後は自分の「決め」でやらないといけないんですよね。

その時に僕がいつもお伝えしているのは、例えば先ほどと同じように「LTVを上げる」みたいなものがあった時に、戦略がない人が何をやるかというと、(スライドを示して)ここから一気に飛び降りるんですね。例えばですけど、「LTVを上げるためにCMをやります」「屋外広告をやります」みたいなことをやるんです。

僕は、「清水の舞台から飛び降りるな」とお伝えすることが多いんです。ここの目標から実際のアクションまでの距離が遠過ぎてけがをするんですよね。というか、「精度が低過ぎて着地ができない」ということが多々起きます。

なのでここから、先ほど言っていた「要素分解」とか「工程分解」をしていきます。先ほどお伝えした「リピート率を改善するのか、単価を上げるのか」について、今回は「リピート率を上げる」という意思決定をします。

アクションの精度が高いと振り返りの精度も上がる

さらにその先で、メルマガや公式アカウントなどいろいろある中でも、(今回は)「メルマガをやる」という意思決定をします。メルマガにも一斉配信やステップ配信などいろいろな方法があるんですけど、「一斉配信をやります」という意思決定をしたとします。

そうすると、ここには戦略が存在しているので、(スライドを示して)ここから飛び降りると、最後の「決め」のところの精度がグッと上がるんですよね。

距離が短いので大けがをすることもないですし、振り返りの精度もめちゃくちゃ上がります。仮説がちゃんとあるので、「これって結局、リピート(率を改善する意思決定)と、ステップ配信と一括配信の意思決定の、どっちが悪かったんだっけ?」というのが検証できる。これが、戦略を立てる価値になるのかなと思います。

ここでもう1個、「戦略を考えるための分解」をちょっとワークにしてみたので、やっていければなと思います。

商品開発部との連携を工程分解してみました。ちょっとこの例を見てもらいたいのですが、自分が営業のイメージです。

まず営業なので、情報収集して仮説を構築して、開発チームに「こういう感じでしたよ」と言って連携する。その後、顧客とヒアリングをしてフィードバックを戻してあげる。例えばこういう感じで進めていくことができ、工程もこんな感じで分解することができると思います。

これを、(スライドの表の)下の4つの例で、ちょっとみなさんにワークをやってもらいたいなと思っています。1個目が会議時間の削減です。僕は(工程分解と要素分解の)掛け算でやってみたんですけど、これをやってみてください。

心理的安全性を作る要素とは

あと、「心理的安全性をチームで作るといった時にどんな要素が必要ですか?」「人材育成力について、自分のメンバーや後輩を育てるためにはどんな要素が必要ですか?」「業務の効率化をするためにはどんな要素に分解することが必要ですか?」。こういった(要素や工程を)分解していくというワークをやっていければなと思います。

やることは大丈夫そうですかね? じゃあ、これも特に正解はなかったりするんですけど、ワークなのでまずはいったんやってみていければと思います。

(参加者がワークに入力する)

僕の例でいくと、「会議(時間の削減)」はまさしく一緒ですね。「マエ」と「ナカ」と「アト」に分けました。僕の場合は、誰をアサインするかをちょっと気にするタイプなのと、「ナカ」はファシリテーション力や議事録のあたりかなと思いました。

「心理的安全性の醸成」のところは、確かに量と質のほうがシャープかもと思って、僕はわりとつらつらと並べるスタイルにしました。「自己開示して、傾聴して、受容して、ポジティブな言葉遣いで話をしていく」っていうところは、コーチングの動きと近いですね。心理的安全性を生むためには、コーチングの頭でいくとこんな感じかなというところです。

答えのない問題こそ、自分の思考ルートが大切

「人材育成(力の強化)」でいくと、これも最近、自分の頭の中で作っているフレームワークにちょっと近いんですけど、まず関係構築というベースがあります。

その上に、2つの支援すべき領域があります。1つが、メンバーの子たちが、「俺はこういうふうに振り返ったほうがいいんだな」と内省をする支援。あとは、つまずいている課題に対してそれを解決する支援。この2つがあるなと思っています。なので、こういうフレームで僕はちょっと整理してみました。

「業務効率化」は、業務を工程として洗い出してみて、インパクトが大きい業務の選定をして、試行錯誤して、あとはチームで連携していく。大きくはこういうやり方でもいいかなという感じで考えてみました。

正直、これに関しては答えなんてあまりないと思います。けれども、それは先ほどお話ししていたように、最後は「決め」の世界だったりします。自分がどういう思考をたどったかのほうが大事だったりするので、そんな感じで捉えていただければいいのかなと思います。

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