【ウクライナ】ロシア、砲撃で89人死亡と修正-携帯使用で場所特定か
- ウクライナがHIMARSで攻撃、実際の犠牲者さらに多い可能性
- 兵器庫隣接地に徴集兵駐屯、ロシア軍事ブロガーら司令官の怠慢非難
A photograph shows a destroyed Russian BMP infantry fighting vehicle in the Donetsk region, eastern Ukraine on January 2, 2023.
Photographer: SAMEER AL-DOUMY/AFP新年を迎えたころにウクライナ軍が行った砲撃で死亡したロシア兵の数について、ロシア側が89人に修正した。これまでは死亡者が63人だと報告していた。1回の砲撃でロシアが認めた打撃としては戦争開始以降で最大。兵士の携帯電話使用で居場所が特定されたという。
ウクライナ軍は米国から供与された高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」でロシア軍が占領している東部ドネツク州マキイウカの拠点を攻撃。この拠点は兵器庫に隣接していたため大爆発となり、犠牲者が膨れ上がった。ロシア国防省の戦術を激しく批判することの多い複数のロシア軍事ブロガーは、そのような場所に徴集兵を駐屯させたのは司令官の怠慢だと非難した。
北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、国内総生産(GDP)の2%を軍事費に充当するというNATOの目標について一部加盟国は強化を求めていると述べた。今年7月までの合意成立を目指すという。
ウクライナは今週の正教会のクリスマスの祝日に合わせてロシア軍がさらに攻撃を行う恐れがあると警告した。ウクライナ軍はイラン製ドローン「シャヘド」を引き続き迎撃していると、同軍事空司令部が2日述べた。
ドイツは凍結されているロシア資産から数十億ユーロをウクライナ復興支援のために使用することにオープンな姿勢を示した。事情に詳しい関係者が明らかにした。ただし法的な問題をクリアし、同盟国もこの動きに続くことが条件だという。
ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。
Assessed Control of Terrain in Ukraine
Sources: Institute for the Study of War and the American Enterprise Institute’s Critical Threats Project
Note: Map shows control areas as of December 15, 2022.
ロシア、砲撃の死亡者数を89人に引き上げ
ロシア国防省は4日、がれきの下からさらに多くの遺体が見つかったため推定の死亡者数をこれまでに報告した63人から89人に引き上げたと説明。砲撃を受けた「主な理由」は、命令に反して兵士が大規模に携帯電話を使用し、位置が特定されたためだとテレグラムに投稿した発表文で主張した。
だが、テレグラムで110万人の購読者を持つロシア軍事ブロガーの「Rybar」は、軍幹部は責任を一般兵士に転嫁しようとしていると指摘、「軍司令官を除いて全員に非がある」と皮肉った。
Rybarはこの砲撃による死者数を110人と見積もった。ウクライナ軍は2日に初めてこの砲撃について報告した際に死亡者数を400人としていたが、その後確認中だと発表した。
スナク英首相、ウクライナへの長期支援を表明
スナク英首相はウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談で、長期的な支援を表明した。英国は「戦場でのウクライナの確固たる勝利のため数週間、数カ月内の機器追加支援の提供」にも取り組んでいると、同首相は述べた。
ドイツ、ウクライナ復興のためロシア資産接収を否定せず
ドイツ政府はウクライナが要求する戦争賠償金を支援するが、ロシアからの資産接収についてまだ正式な立場は取っていない。協議に詳しい関係者によれば、この問題は複雑で、独連立政権内でも温度差がある。
NATO加盟国、軍事費目標の強化求める-事務総長
一部のNATO加盟国は軍事費を巡る目標を強化し、GDPの2%を最低限の水準とするよう主張している。
NATOは2014年、軍事費がGDPの2%を下回っている場合は10年以内に2%への「引き上げを目指す」ことで合意した。しかし加盟国の半数以上はそれを大幅に下回っている。ストルテンベルグ氏は独DPA通信とのインタビューで、7月にビリニュスで行う次回のNATOサミットまでに合意成立を目指す考えを示した。
原題:Russia Ups Death Toll in Ukraine Strike, Blames Cell-Phone Use、Ukraine Latest: NATO Allies Seek Deal to Boost Defense Spending(抜粋)