「斬られる」と錯覚するほどの説得力。マイク前で対峙した“真剣勝負”
――島崎さんは、内田さんのお芝居を間近で受けていかがでしたか?
島崎 いや本当にもう、「武蔵」なんですよ。特に最初の邂逅シーン。刃牙としては、小僧扱いされてムキになったり反発したりするはずなんですけど、それ以上に「魅力的だな、すごいな」って思っちゃって。
――それは刃牙としても、島崎さんとしても。
島崎 そうです。悔しいけど憧れちゃう、惹かれちゃう。直さんのお芝居から、そういう気持ちが自然と湧き上がってくるんです。「この人にこういうことを言われると嬉しくなっちゃうな」って。
――まさに作中の刃牙と同じ心境ですね。
島崎 そうなんです。もちろん直さんは人を斬ったりはしないですけど(笑)、でも圧倒的な凄みがあって。武蔵の持つ「極致」と「俗っぽさ」の両方を、直さんもお持ちなので、どこか似ているところがあるなって感じます。
――内田さんから見て、刃牙としての島崎さんはいかがでしたか?
内田 まあ、「可愛い子だな」というぐらいな程度で(笑)。
――(笑)。完全に武蔵の目線ですね。
内田 それぐらいの芝居をしてくるんでね。大体わかるんですよ、「まだ本気じゃないな、童(わらべ)やな」みたいな。武蔵にとっては、刃牙はまだ「ボン」でしかないんですよ。
――その余裕が怖いです(笑)。
内田 それよりも前半は、武蔵の興味が社会に向いているのが面白かったですね。「なんでこんな高い建物があるんだ」とか「車はもっとゆっくり走ってくれよ」とか(笑)。そういう導入部がすごく好きでした。
スタジオはまるで男子校? ロビーで弾けるベテランたちの素顔
――「刃牙」の現場といえば、男性キャストばかりの熱気が特徴ですが、今回の雰囲気はいかがでしたか?
内田 普通、男しかいない現場ってどうしても暗くなりがちなんですけど、今回の現場は賑やかだったね。
島崎 賑やかでしたね! まさに男子校みたいで。
――島崎さんは座長として、現場作りで意識されていることはありますか?
島崎 昔から思っていたのは、ゲストで来た方に「この現場つまんなかったな」とか「置いてきぼり感があったな」って思ってほしくないんです。ベテランの方が来たのに、若い子だけで固まって喋ってるとか、そういうのは嫌だなと。
内田 よくあるよ、置いてきぼり。悲しいよ(笑)。
島崎 ですよね(笑)。だから自分から話しかけたり、学びたいこともたくさんあるので、自然と会話しに行きます。でも今回に関しては、直さんがいらっしゃったことで、また空気が変わりました。直さんがロビーで「久しぶり!」って誰かに声をかけると、そこから輪が広がっていくんです。
内田 まあでも、信長はどの現場に行っても変わらないと思いますよ。座長だからどうこうじゃなくて、性格ですから。変に出しゃばったりもしないし、そういう人間ですね。
島崎 ありがとうございます。直さんは後輩からも慕われているんですよね。江口拓也(花山薫役)とかも、収録後はベタベタとくっついていきますし。
内田 僕、呑むのが嫌いじゃないんでね(笑)。
――では最後に、ファンへメッセージをお願いします。
島崎 ここからは、さらにグイグイと宮本武蔵という人間に踏み込んでいく内容になります。そして、様々なキャラクターたちの生き様にも注目してください。
内田 島崎くんをはじめ、キャスト全員が熱量を持って演じています。武蔵が現代で何を感じ、どう生きたのか。その「純粋さ」を感じ取っていただければ幸いです。
――ありがとうございました。
※島崎信長の“崎”は、正しくは「たつさき」。
◆取材・文/岡本大介