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あちら側とこちら側 客席からステージへ 読む側から書く側へ

本日の読売新聞の「著者来店」に登場しました。
実に丁寧に取材し、書いていただきました。

感無量です。

今日くらいは、泣かせてください。
実際、涙が込み上げてきて止まりません。


書けなかった時間

育児、コロナ、大学の仕事の多忙化、そしてスランプ。
書けない時期がありました。

メディアで書評は何度も書きました。
ただ、いつの間にか「読む側」「紹介する側」に回っていました。

20年前の今頃。
「日本の就活について、問題提起する本を書きたい」と、広報をしていた際に接点のあった編集者に、飲みの席で相談しました。

文字通り、鼻で笑われました。

「あちら側に行きたい」と思っていました。
なぜ書店に私の本が並んでいないのか。
いつまで読む側なのか。

そんな話をすると、ごく一部の人は応援してくれましたが、仲間からはやはり鼻で笑われました。
痛い奴に見えたようです。


一度は、あちら側へ

奮起しました。

その1年半後にデビュー。
いくつかの話題作、ヒット作といえるものも出しました。

締め切りを何度もお待たせし、在庫の山もつくりました。
それでもメディアに取り上げられ、「意識高い系」「ガクチカ」など新語・流行語と言える言葉を初めて紹介した人にもなりました。

しかし――。

単著は途絶え、すっかり読む側、紹介する側に戻っていました。

せっかく打席に立てたのに。

執筆依頼はいただいていましたので、完全な戦線離脱ではありませんでした。
それでも、連絡をくれる編集者は減り、著者仲間とも音信が途絶えました。

自ら、オワコン化するという。


もう一度、書く側へ

2024年、『50代上等!』(平凡社)で復活しました。

数々のオファーをお待たせしている中、もっとも新しい依頼のその本を優先してしまうのは申し訳ないと思いつつ、書けることから書きました。

重版には至らなかったものの、多くのメディアで取り上げられ、何より読者から感謝の言葉をいただきました。

「私のために書いてくれてありがとう」

その一言が、何よりの報酬でした。


7年越しの一冊

そして、7年お待たせした『日本の就活』。

就活生、人材サービス、人事、採用コンサル、大学教員、政府・自治体の委員……
現場を歩き続けた経験の集大成です。

その本で、読売新聞のこのコーナーに載ることができた。

だから、書いていて涙が止まらないのです。


あちら側と、こちら側

最近、朝日新聞で宇佐美なつさんという踊り子のインタビューを読みました。

学生時代、友人たちと渋谷の道頓堀劇場でストリップを見て。
その後何度か通い、「お姐さん」と出会い、その方が引退したとき、客席側にいる理由が一つなくなったと。

会社を辞め、踊り子としてデビューし、もう7年活動しているそうです。

ちょうど昨日は、バウハウスで在籍シンガーYUKAさんの送別イベントがありました。
そこで語られたのは、初めてその場所に立ったとき、「このステージで歌いたい」と思った衝動でした。

こうした話は、ときに安定した生活を捨てた美談として語られます。
しかし、私に伝わってきたのは、ただ一つ。

「踊りたい」
「歌いたい」

その熱でした。


私は、書きたかった

私も、「書きたい」し「読まれ」たかった。

会社員にも「あっち側」と「こっち側」はあります。

以前、取材した方は就活中、インターン先でこう言われたそうです。

「早くこっちにこいよ」

少しでも長く、「書く側」「読まれる側」でありたい。
代表作を更新し続けたい。

そう思っています。


そして、あなたへ

今、何かをやりたいと思っているあなた。

その衝動を忘れないでください。

AIにはない、人間らしさが、これです。

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