イラン戦争、勝者は間違いなくプーチン氏
ロシアの戦争遂行能力には最近、深刻な問題が表れていた。戦場での前進は鈍化し、人的な犠牲は増加している。確かに、ロシアはウクライナより多くの兵力を失っても耐えられる。しかし、領土獲得に対する人的損失の比率は持続不可能になりつつある。 さらに、イーロン・マスク氏のスターリンク通信網への非公式なアクセスを失ったことで、前線の部隊は情報を奪われ、わずかな前進すら難しくなっている。ウクライナは一部の戦線で主導権を取り戻すことに成功した。また、戦争継続のため4年にわたる過剰な借り入れにより、ロシアの経済と予算に対する圧迫は強まり、一般国民も痛みを感じ始めている。 そこで原油価格が急騰すれば、ロシアには恵みの雨だろう。米国のミサイルや迎撃システムの供給減少、あるいはイランの後で米国がウクライナ停戦を急ぐとの見方もロシアに有利に働き、プーチン氏が恒久的和平のためにやむなしと感じるような譲歩を促す圧力は消える。 遅かれ早かれ、トランプ氏とその安全保障担当顧問らは、すでに無力化されたイランとの長期戦で何が得られるのかと、はるかにもっと危険なロシアや中国を抑制するために必要な米国の能力の消耗とを、天秤(てんびん)にかける必要がある。トマホークやパトリオットは1発当たり数分でなくなるが、補充には最大2年かかる。 (マーク・チャンピオン氏は、欧州・ロシア・中東を担当するブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。以前はウォールストリート・ジャーナルのイスタンブール支局長を務めていました。このコラムの内容は個人の意見で、必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません) 原題:Putin Is the Iran War’s One Sure Winner: Marc Champion(抜粋) もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp (c)2026 Bloomberg L.P.
Marc Champion