【槍弓】走馬灯を偲ぶ【web再録】
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カルデア終局後にアーチャーがランサーへ生前について語る小説です。カップリングとしての槍弓要素は少しだけですが最初から最後まで彼らしか登場しません。アーチャーの生前についての捏造過多注意。
※2019年に発行した同人誌のweb再録となっております。多くの独自解釈や捏造がございます、ご注意ください。
どうしてもこの日に投稿したかったんだ……。
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英霊エミヤは英雄ではない。
あれは特出した才能があったわけではなく、華やかな栄光を掴んだわけでもない。かといって、怪物として狂気に飲まれ歴史に残忍な爪痕を遺したわけでもなかった。
彼はただ、――そう、我々英雄には想像のできないほど途方もない努力を重ねた結果凡人ができる範囲で己が夢を叶え、契約を果たしただけの男なのだ。
凡人が生前求めた願いを全て叶え、満足して死んだ。ただの人でしかない男がエミヤと呼ばれただけの話だ。
分霊として出会った当初から“オレ”はあいつを気に食わない男だと感じていたのを知っている。英雄としての誇りを持たず、勝つためならば手段を一切選ばない。時代を超えて数多の英雄と戦えると思い聖杯戦争に挑んだオレにとって、腹立たしいとしか言いようのない存在である。
男の行動がことごとく己と相反し、さらに苛立つことに一体どんな確率なのか事あるごとにその男とオレの分霊は様々な聖杯戦争で顔を合わせることとなる。
だが認めよう。本音を言うなら悔しいことではあるのだが。
お前のそういうところが、オレはどうしようもなく――……
走馬灯を偲ぶ
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- あいFebruary 2, 2022