生徒赤騎兵×教師弓の続き……のようなもの。
続きと言いますかああなる前の段階と言いますか。
ひたすらに槍弓原稿してたら赤騎弓を書きたくなったんですよ!!
そういえばホロウのエクストラゲーム、カプさば(カプセルさーばんと)の情報皆様見ましたか私は見ました。
シロウ少年ということはじじ嗣が旅立つシロウを「危なくなったらすぐに逃げるんだよ!」とかいいながら見送るシーンとか有るのでしょうか胸熱。
そしてサーヴァント50騎以上とかだったら赤騎兵さんいらっしゃいますよねそうなるとカプさば世界でなら赤騎弓とか半神兄貴サンドとか半公式で出来ますよね(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
フルボイスということですがサーヴァントに声は付くのでしょうかやっぱりマスターっぽい人たちだけかしら。それでもアポクリ面々から一人二人は出てくれると期待している。
地味に切嗣withカルナの組み合わせが出来るのではないかと胸を熱くしたのは私だけですねオンリーロンリー。
スパコミで赤騎弓合同誌を出しますが、その発行部数アンケートにご協力をお願いしております。
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でやっておりますのでご協力よろしくお願いいたします。
一応入稿終わるまで置いておいて、その後正式なサンプル上げる予定です。
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走る、走る。
誰よりも早く、美しく。
教室の窓から、トラックの応戦席から、ひっそりとその姿を見ていた。
話をしたい訳ではない、むろん、こちらに気付いて欲しいわけではない。
ただ、その姿から目を離せなかった、それだけのこと。
未だ幼さの強い身体は、しかし誰よりも美しく大地を駆けた。
美しい物に目が奪われるのは当然だ。
彼が走り始めたら息が止まる。そして走り終わるのを見届けて我に返る。
ほんの数十秒の時間、それはあるいは私が彼に服従している時間だったのだろう。
ゴールした彼から目を外し、私はその数十秒に蓋をする。
近くで見ようとは思わなかった。眩しいものは近くで見てはいけない。目が潰れてしまう。
けれども、光り輝く存在を無視することが出来るほどに強くはなく。
ただ遠くから、美しいものを眺めていたのだ。
だから、何気なくオレンジ色の瞳と目があったときに心底、驚いた。
彼は一瞬瞬きをして、それから軽く頭を下げた。
生徒が教師に対する、普通の反応。
その反応に、良かったと安堵する。彼にとって自分の存在など路傍の石に過ぎないのだと分かったから。
しかし、これからはあまり見ないようにしよう。たかが一教科の担当教諭に熱心に見られるなど、気持ちが良いものではないはずだ。
見納めにともう一度、彼の姿を探す。
すると、振り返った彼ともう一度目が合って、今度は軽く手を振られて困惑する。
どうしたものかと迷ったが、取り敢えず軽く手を振り返してみれば、満足したように彼は踵を返し仲間の所に向かっていった。
私も、窓辺から移動して職員室へと足を進める。
あの美しい姿を見られなくなるのは残念だけれども、教師として真っ当な道に戻るのには頃合いだったということだろう。
生徒は全て平等だ。特定の誰かに執着するのは、教師として好ましくない。
それに、こんなガタイの良い男が視線を送っていたとなれば、彼も気持ち悪く思うだろう。
その可能性に気付いて、私は心底反省した。
本当に、何をやっていたのだろう私は。これ以上生徒に迷惑をかけるわけにはいかない。
今、この時でささやかなファン活動は終わりだと、自分の中で終止符を打った。
視線があった。
強くはない、自分の存在を訴えるわけではない。
ただ、見ずにはいられないというだけの、視線。
正直、他人からの好意の視線に晒されるのは慣れていた。
両親の血筋と教育の賜で、人から好意を受けるに充分な素質を、俺は小さい頃から持っていたから。
だから高校に入って、いつもと同じ視線と好意を浴びる事に慣れていた俺は、その少し毛色の変わった視線に気付くのが遅れたんだ。
練習をするグラウンドで、競技大会のフィールドで。
走っているときだけに感じる視線。
見られることには慣れていた。走っているときに見られるのは当たり前だった。
けれど、本当に走っている時にしか感じないその視線。
走っていなければ興味がないと言わんばかりのその存在。
俺の外見に騒いでいる女子達ではない。俺と馬鹿話をするクラスメイトや部活仲間とも、俺の足に期待や羨望を寄せる顧問やコーチ、先輩達とも違う。
ただ俺の走る姿だけを見つめる、瞳。その視線の外れ方は、逆に言えば。
―――走っていない俺には興味がない―――。
“俺”を見ているのに、俺を見ていない。
そんな巫山戯た視線だった。
なのに、視線から感じるのは純粋な賞賛、敬意、憧憬、あるいは熱狂。
俺の走る数十秒にその全てを凝縮する相手に、抱いていた怒りは興味に変わる。
そんな相手に俺自身を見させたら、一体どうなるのだろう。
その感情を全て俺自身のものにできたら、それはどんなに素晴らしいことだろうか!
そうして、その時は突然に訪れる。
感じた視線に、それが逃げる前に顔を向ける。
鋼の瞳と、目があった。
その正体に、俺は意外さを感じながらも会釈をする。
生徒が先生にする反応としては当然だろう。そうか、あんただったのか、先生。
やっと見つけたと歓喜して、けれどそれを隠しながら、もう一度タイムを測定しようとスタート地点に戻る。
また、視線。
走っていないのに向けられた視線に、俺は振り返って手を振った。少し戸惑ったように振り返される手に満足して、俺は仲間の声に応える。
これで、俺はアンタの事を知った。
だからアンタは、これからもっと遠慮無く俺のことを見てくれよ。
走っているときだけじゃなく、もっと近くで、声の届くところで、俺を見てくれ。俺を知ってくれ。
これが始まりだった、筈、なのに。
逃げるように彼はいなくなった。
俺を見ずに、声も聞かずに。
教師とその他大勢の一生徒のラインを超えようとしない。
あんなに俺に向けていた視線も、熱情もどこにもない。
なんでだ? どうしてだ?
なあ、俺を見ろよ!
“俺”にだけ向けてたあの視線で、俺を見ろよ!
他の奴らにかけるのと同じ声で、俺を呼ぶな!
俺は、夜も眠れないほどアンタを思ってるのに。
俺に、オマエをくれよ、なあ。