light
pixiv's Guidelines will be updated on March 18th, 2026.
View details
The Works "ぷらいべったーサルベージ(赤騎弓)" is tagged "赤騎弓".
ぷらいべったーサルベージ(赤騎弓)/Novel by なぁぎ

ぷらいべったーサルベージ(赤騎弓)

1,394 character(s)2 mins

生きております。生存確認ともったいないお化けなぷらいべったー赤騎弓サルベージ。
何時空かは考えるな、感じろ。
日付確認したら5年前でしたOh……。

なお当カルデアにセミ様はいらっしゃいませんでした。かしこ。

1
white
horizontal

「また買ってきたのかね」
手に下げた袋の中身を問えば、おう、と悪びれずに彼は笑う。隣家の主人に日本酒を飲まされて以来、すっかり嵌まってしまった赤のライダーは、隣家で馳走になるだけではなく、ちょくちょく自分でも購入して来るようになった。そして私につまみをねだる。
「お前のが一番いい」
と。
その言葉に絆されて毎度毎度、あれこれと作ってしまう私も悪いのだろうが、ともかくも最近の彼は、日本酒と私のつまみで一杯、というのが気に入っている様だった。

簡単なつまみを用意して縁側に向かえば、手酌で月見酒を洒落込んでいる赤のライダー。
その姿に、一体どこからその日本的な風流の楽しみ方を覚えたのかと問い詰めたくなる。アサシンか、まさかアサシンなのか。
ぬぐえぬ疑惑を飲み込んで、後ろから声をかける。
「ご要望のつまみだ」
彼の金の髪が月光でキラキラ光って、星の欠片を飾っているようだとらしくないことを思いながら、つまみをのせた盆を五合瓶の隣に置いた。
「ありがとなアーチャー。ほら、アンタも座って一杯いけよ」
振り返って向けられる橙色の瞳と、盆を置いた手に渡されるぐい飲みと、引かれる腕。
促されるままに座れば、間髪入れずに注がれる酒を飲むしかなくなった。
一口、二口。
「……うまいな」
「当たりだよなー。今度同じ蔵元のも買ってみるぜ」
日本酒は当たり外れが激しいものだが、これは彼の好みにあったのだろう、随分機嫌がいい。
そんな彼に黙って付き合う。
一口、また一口。

「しかし面白いな日本酒ってのは。米と水だけでこんなに差が出るなんて」
双方、暫し黙って酒を楽しんでいたが、不意に彼がそんなことを言い出した。
最初、日本酒は米と水で出来ていると教えたとき、手にした茶碗のなかのご飯をしげしげと眺めて 「??」 という顔をしていたのだが、今はすっかりそれもなくなり、逆にどうしてあれがこうなるのかと興味津々だ。見た目がほぼ変わらないのに味は全く違うのが面白い、と彼は良く口にする。
確かに日本酒は清冽な物からフルーティなものまで千差万別だが、ワインやビールとて大小差が出るものだろうに。
そうは思うが、ここでいうのは野暮というものだろう。
それに、彼のような異国の人間に、この国のものを受け入れて貰えるというのはやはり嬉しい。
……そんな風に考えるとは、私にもまだ祖国の概念が残っていたということか。驚きだ。
「……どんな酒でも料理でも、地のもの旬のものが旨いのは当然のことだろう」
自分でも意外な発見に、僅かながら動揺したのだろう。
若干ピントをずらしてそんな風に言ってしまったのだが、彼は一つ瞬いたあと、それもそうだけど、さらに重要なことがあるんだぜと嘯いた。
なに、それは聞き捨てならないぞ。
それは何だと訪ねる私に、彼は会心の笑顔で私を指差し。

「好きな相手と一緒に飲めるのが一番旨いのは当然だろ。アンタ、本当に鈍いなあ」

ま、そんなとこも可愛いんだけどな!
言い終わるか終わらないかのタイミングで、額に熱く、柔らかい感触。
「赤くなっちゃって、かーわいい」
これは酒のせいだ!この酒が口当たりがいいから飲みすぎただけだたわけ!
「じゃあ、これも?」

日本酒の甘い香りが、脳を焼いて。
アルコールの味の口づけは、焼けそうに、しかし何故か甘く、私の身体に溶け込んでいくのだった。

Comments

  • meichi
    June 19, 2018
  • ハルタ
    February 15, 2018
  • だんご
    February 4, 2018
Potentially sensitive contents will not be featured in the list.
© pixiv
Popular illust tags
Popular novel tags