心臓手術の子に最新機器を 神奈川県立こども医療センターが寄付募る
神奈川県立こども医療センターが2日、小児集中治療室(PICU)で使う最新式のシリンジポンプ「スマートポンプ」の購入資金を集めるクラウドファンディングを始めた。高度な心臓手術などを受ける子どもに、ミスなく薬剤を投与できるようにするとともに、看護師が患者や家族に関わる時間を増やすのが目的という。
シリンジポンプは注射器に入れた薬液を一定のペースで投与する医療機器。石川浩史院長らによると、病院に10床あるPICUでは1分間の点滴量を0・1ミリリットル単位で調整するなどの精密な管理が不可欠で、現在は投与量や流速のセット、1時間に1回の確認と記録、電子カルテへの入力などを看護師が担う。多いと1人の患者に20以上のポンプを使う例もあり、作業にかかる時間や心理的な負荷が非常に大きいという。
最新の「スマートポンプ」は薬剤名、流量、投与量などが電子カルテにリアルタイムに記録され、異常があれば警告してくれる。導入すれば、看護師が患者や家族と関わる時間が増え、ヒューマンエラーによるミスを防ぐ安全上の効果も期待できるという。
石川院長は、専門医療に取り組む公的病院の経営が厳しくなるなかで施設整備費の確保が難しいとして、「参加型医療になろうかと思うが、子どもたちの未来を守るために皆様の温かい支援をたまわりたい」と話した。
同病院によると、2024年の心臓血管外科手術(うち137件は人工肺手術)は年205件で、全国でも有数の件数という。
寄付は5月29日まで。額は3千円~100万円で、寄付金控除の対象となる。金額に応じ、ヨシタケシンスケさんのイラストの入ったカードなどお礼の品が届く。10万円以上は希望すれば病棟入り口に名前を掲示する。目標額は2千万円で3床分の導入をめざす。達成できたら、全10床分の計6千万円を次の目標にする。寄付はサイト「レディーフォー」のページで(https://readyfor.jp/projects/kcmcPICU)。