国の責任、訴え続ける
「国に対する怒りは、今も一向に消えない」。2011年の東京電力福島第1原発事故以降、普通の暮らしを奪われた避難者らの声に耳を傾けてきた。現在は、福島県から関西地方に避難するなどした住民が、国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟の弁護団の一員として奔走している。
弁護士を志したのは高校生の頃だ。自動車教習所の教官だった父親は、仲間の賃金や働き方を改善しようと労働組合の活動に力を入れていた。そんな姿を見て、「弁護士になれば、小さな声を社会に届けられるかもしれないと思った」
駆け出しの頃には、関西地方の下請け会社に勤める30人以上の組合員らが、下請け契約解除が不当解雇に当たるとして訴えた民事訴訟などを担当した。労働組合と会社の団体交渉を通じて和解が成立し、組合員は訴訟を取り下げて解決金を受け取ったが、職場に戻ることはできなかった。「ここで働きたいだけなんですけどね」。そう漏らした組合員の言葉は、今も胸に残っている。
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