含み損2000万から資産3億へ!大逆転の「億り人」がたどり着いた高配当株の新指標「余力指数」とは

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3月決算の高配当株はどう狙う?
3月決算の高配当株はどう狙う?

’26年も早くも3月。日本企業の多くは3月末に本決算をするため、この時期の株式投資としては、配当金や株主優待を狙うのも有効だ。 

ただ、1月から解散総選挙→自民党圧勝を受けての“高市トレード”の継続で、日経平均株価は一時5万7650円54銭まで上昇、6万円台を見据える展開に。日本株全体の水準が切り上がったことで、配当&優待狙いもそれほど簡単ではなくなっている。 

そこで、総資産3億円超、’25年の年間配当金が751万円だったという配当株投資の達人・ペリカン氏に、安定して高配当を出し続けてくれる銘柄の見つけ方を聞いた。

【プロフィール:ペリカン】

社会人になりたての1990年代後半から株式投資をスタート。数々の歴史的な暴落をくぐり抜け、’19年には会社員を辞めて、株式の配当金で生活する専業投資家の道へ。’25年の年間配当金は751万円、’26年の受取配当金見込みは850万円。現在の総資産は3億円超。著書に『はじめての高配当株』があり、3月には、AIを駆使した最新スクリーニング術を公開した2冊目を刊行予定。Xフォロワー数は4.8万人(@Pelican_Blog)、運営ブログも好評。

ITバブル&リーマンで大損……どん底から総資産3億円を築いたペリカン氏
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250万が5000万! IT株で大成功

まず、ペリカン氏が“億り人”となり、会社員を辞めて「FIRE」(経済的自立)するまでの道のりを振り返っておこう。

ペリカン氏の投資の原点は、20代前半にやった米ドルの外貨預金だった。ドルの高金利を目当てに預けたが、円安が進んだことで為替差益というキャピタルゲインを得ることに。

「10万円が11万円程度に増えた程度でしたが、そこで金融商品の値動きの面白さに目覚めてしまった感じで。それで、株式投資を始めようと思いました」(ペリカン氏/以下同)

当時、1990年代後半は国内にネット証券会社はなかった時代。投資を始めたときは、証券会社の推奨銘柄を売買するだけで、自分で銘柄を考えたりはしなかったという。そして、1999年に米国のネット証券であるイー・トレード証券(現・SBI証券)が日本に上陸すると、すぐにペリカン氏は口座を開設。すると、ソフトバンクテクノロジーのIPO(新規公開株)に応募できることになり、見事に当選する。

「250万円くらいで買ったと思うんですが、株式公開して1週間足らずで4000万円とか5000万円まで急騰したんですよ。いま思えば無茶苦茶ですが、その頃はすでにITバブルが始まっていて、その波に完全に乗った状態でした。それで、株は面白い! と、一気にのめり込んでいきました」

リーマン直撃で含み損2000万超

ソフトバンクテクノロジー株での大成功の後、ペリカン氏は、光通信といったITバブルの人気銘柄に投資し、株式資産は1億円に迫った。しかし、その含み資産は、ITバブル崩壊とともにあっけなく数百万円にまで急減することになる。

「ショックではありましたけど、心の中では“やっぱりな”という、こうなって当然といったあきらめに近い気持ちもありましたね。株式投資とはいっても、どこかでギャンブルをしているような感覚があったと思います。働いてもらったお金ではないし、増えた分は減ってもしょうがないな、という感じでした」

だが、本当の試練はそのあとにやってくる。ITバブルがはじけた後も、投資スタイルに大きな変化はなく、’08年ごろには短期売買がメインになっていったという。

「当時、任天堂の株価は6万円ほどで、1単元あたり約600万円でした。ちょっと動くだけで1万円くらい稼げたので、デイトレード的な売買を繰り返していたんです。そんな中、リーマン・ショックに直撃されました」

他の多くの銘柄と同様、任天堂株も坂道を転げ落ちるように暴落し、6万円程度から7000~8000円台まで下落してしまう。その間、ペリカン氏は9回の『ナンピン買い』を入れた。ナンピン買いとは、保有株の下落に合わせて買い増しを行い、平均購入単価を下げることを指す。その結果、任天堂株の保有数は1000株、平均取得単価は2万3000円となったものの、含み損は最大で2000万円超まで膨らんだという。

「完全にナンピン買いが失敗したわけです。いったん株式投資はストップして、含み損は見て見ぬフリをしながら、仕事に打ち込んでいました。幸い、仕事のほうは忙しかったので(笑)」

塩漬け株が宝? 配当金で大逆転

そうした、任天堂株の“塩漬け”状態が1年、2年と続くうち、ペリカン氏はあることに気が付く。配当金の“うま味”だ。

「1000株を保有していると、年間の配当金が数十万円になるんです。その頃の配当金は、小切手みたいなものが郵送されてきて、それを郵便局で現金と交換してもらうんですが、多いときには30万円以上あったりして、これはいいなと。

含み損があっても、持ち続けていれば実際の損失は発生しないじゃないですか。で、この配当金をずっともらえることができれば、そのうち含み損がなくなるんじゃないか、と思い始めたんです」

それ以降、ペリカン氏の株式投資の手法は大きく変わった。

「値上がり益を追うのではなく、配当を重視するマインドに切り替わりました。それまでは短期的な売買をやってきて、トレードのセンスの無さを痛感していました。自分は向いていないと。だったら、配当金や株主優待が手厚い銘柄に投資をして、なるべく長期保有するほうがいいという結論になったんです。そこから、株式の配当利回りや株主優待について考えるようになりました」

高配当株の命は「継続性」にあり

「高配当+優待」銘柄を長期保有するという投資手法は、’14年から始まったNISA(少額投資非課税制度)とも相性が良かった。NISA口座で保有している限り、配当金は非課税となる。また、売買を繰り返すと投資枠の上限をすぐに超えてしまうが、保有しているだけなら年を追うごとに、投資枠は拡大していくからだ。

投資したのは、三井住友フィナンシャルグループなどのメガバンクや地銀、総合商社などで、誰もが知っている銘柄。それをコツコツと買い増していった。当時、そうした大型株であっても、配当利回りが6%を超えるものは少なくなかったのだ。

ただ、配当利回りだけをみれば、もっと高い銘柄も相当数あったのも事実。しかし、ペリカン氏は、「配当利回りの水準だけでなく、継続的に高い水準の配当金を出せることができるのか」を重視したという。このスタンスは、現在に至るまで変わっていない。

増配を見抜く新指標「余力指数」

ペリカン氏の高配当株投資は、配当利回りや株主優待を投資判断の材料としているが、「安定的に配当金や優待の提供を続けることが可能か」という継続性を重視している点に特徴がある。長期間の保有を前提としているからだ。

これまではPER(株価収益率)18倍以下、かつ、PBR(株価純資産倍率)1倍以下の割安株のうち、配当を出せる“体力”を示す条件として自己資本比率45%以上を投資対象としてきた。最近は、そこに「余力指数」という指数を導入している。これは、ROE(自己資本利益率)からDOE(株主資本配当率)を差し引いて求められるもので、企業の将来的な「増配余地」を表すという。

総資産3億円超を築いたペリカン氏が、幾多の失敗と暴落を乗り越えてたどり着いた「本当に儲かる投資術」とは……。

将来的な増配可能性を図る新トレンド「余力指数」を用いた驚きの銘柄分析術と、プロが今こそ推奨する「高配当+優待」銘柄の正体。この余力指数を加味した、この3月に狙いたい具体的な「鉄板の3銘柄(実名)」について、有料版【FRIDAYサブスク】で詳しく紹介している。

■ペリカンさんのXはコチラ

■ペリカンさんブログ『40代でFIRE!ペリカンブログ-株主優待と高配当投資』はコチラ

  • 取材・文松岡賢治

松岡賢治

マネーライター、ファイナンシャルプランナー/証券会社のマーケットアナリストを経て、1996年に独立。ビジネス誌や経済誌を中心に金融、資産運用の記事を執筆。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる! キャッシュレス決済で絶対得する本 』。■X(旧Twitter)→@1847mattsuu

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