「性的からかい受けた」女性は7割 放送業界の環境調査結果を公表
放送業界で働く人への調査で、女性の7割が「性的な冗談やからかい」を受けた経験があると回答――。東京大大学院などの調査チームが3日、放送業界でのハラスメント実態をまとめた調査結果を公表した。「性的な関係の誘い」を受けたと答えた女性も約4割いるなど、業界でハラスメントに対する認識が十分に共有されていない現状が浮かび上がった形だ。
放送業界では近年、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を発端として、業界全体の人権意識が大きく問われる事態となっている。元タレントの中居正広氏による性加害事案を受けてフジテレビなどが設置した第三者委員会は、性暴力やハラスメントといった人権課題が「メディア・エンターテインメント業界における構造的な課題」だと指摘。しかし、各社が社内ヒアリングなどに取り組む一方で、業界全体を横断するような調査は依然として行われてこなかった。
そこで今回、同大学院の田中東子教授の研究室と、評論家の荻上チキさんが所長を務める一般社団法人「社会調査支援機構チキラボ」が、共同で調査を企画した。
調査は、2025年5月から26年1月にかけて匿名のウェブ・メール方式で行い、ハラスメントの被害経験や職場環境などについて回答を募集。放送局での勤務経験がある183人(女性119人、男性62人、その他2人)から回答を得た。30~50代が中心で、在京キー局やNHKの勤務経験者が多かった。雇用契約で働く人が137人、フリーランスは37人だった。
寄せられた回答からは、現場でのハラスメントが幅広く起きている実態が浮き彫りになった。「性的な冗談やからかい」は女性84人(70.6%)、男性20人(32.2%)が経験したことがあると回答。また、女性の1割が「性的な関係を強要される」と答えた一方、男性ではほぼ見られなかった。
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