熱海の老舗ホテル閉館プロジェクト。
主人公の仕事は、
客室・備品・記録を整理し、
「きれいに終わらせる」こと。
だが現地には、
まだホテルに住み続ける元従業員。
曜日だけ通う常連客。
終わりを受け入れられない人々。
効率よく片付けるほど、
彼は気づく。
自分は何を終わらせようとしているのか。
ホテルなのか。
人の時間なのか。
それとも、自分自身か。
仕事で人生を構築してきた男が、
初めて立ち止まる。
最後の営業日、
一室で起きる小さな出来事。
派手ではない。
だが確実に心を揺らす。
チェックアウトとは、
去ることではない。
次へ進む準備ができた合図。
40代男性主人公という希少な視点が、
静かに胸に残る一作。