【Fate】きみはうそつきだからきらいです【金赤】
士弓のパロディエロ書こうとしたらデータがぶっ飛んで最初からやり直しになったのが腹立たしく思わずTime alter後のギルエミネタが出てきたので勢いのまま書いちまったよ。たぶんね、Time alter時間軸だとギルガメッシュが出張らないからだ! ラスエピでセイバーとランサーが待ってるはずなのにそれを横どころか後ろからかっさらって行ったよ僕らの英雄王が! このシリーズは以降「金赤」で表記されます。まあエミヤ総受けなんだけどね!/02月15日付の小説デイリーランキング 72 位に入りました!
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「君はやさしいよね」
石畳の上で、二人は青空を見上げていた。
白亜と黄金の宮殿、数々の美しい草花鳥獣が戯れ遊び合う失われた原初の箱庭の中央で、神の被造物たる土人形はただ一人の友人に微笑んだ。
「やさしくて、ときどき僕は不満だよ。だって、そのぶん僕にかまってくれないもの」
大地の豊かさを象徴する美しい草花の髪を風に揺らし、澄み渡る青空の果てを見つめながらそう言った彼は、一度だけ瞼を落としてから、新緑の瞳に友人を映した。
「でもいいんだ。そんな君が大好きだから。君がしたいこと、やりたいこと、間違ったこともなかったし、これからも無いだろうから。それに君が決めたことを君が覆すなんて、それこそありえないし」
くすくすといたずらっ子のように無邪気に笑って、彼は両腕を広げる。
遍く全てを受け入れる母なる大地の如く、宇宙(そら)よりも高く遠い孤高の矜持を持つ世界の王を受け止める彼は、やはり此度のことも昔と変わらず是と肯定し、受け入れた。
友の為すことがこの宮殿を、箱庭を、彼らが坐する『座』を滅ぼしかねないと知っていて尚、彼はそれを受け入れる。
「なにより、がんばってがんばってがんばり続けた人間が君は大好きでしょう? そんな君が大好きなひとを、僕が嫌えるわけないじゃないか」
満面の笑顔。
生前も死後も変わらずに、孤高にして孤独な黄金の王を癒し続ける貴い至宝。
それに――彼は不満だと言わんばかりにむすっとしかめっ面のまま、歩き出した。
背後からの笑い声と、いってらっしゃいの言葉を掛けられながら、胸の内に燻る苛立ちがまっこと不愉快不満で、その元凶たるその顔を思い浮かべればぎりぎりと歯ぎしりしたくなるほどだ。
記録しか残らぬ英霊の『座』に置かれる彼の記憶の中の青年の笑顔は、先ほど浮かべた親友の笑顔と変わらぬ温もりと儚さで、それが何処にでもいる取るに足らない重みも何もない贋作でしかない狼藉者の笑顔なのだと思い出せば――歯軋りはさらに音を増し、苛立ちと共に彼の歩みを早くさせるのだった。
何年も何十年も何百年も何千年も彼は変わらず、赤い歯車の下にいる。
乱立する担い手のいない剣の丘で、彼はその丘を歩き続ける。
上っているのか、下っているのか、それともどちらでもないのか。
荒涼とした赤い世界で、彼はただひたすら歩き続ける。
元々星を掴もうと歩き始めた旅路であるため仕方ない。
始まりの場所は遠く、終わりは見えず、疲労疲弊の度を越して摩耗する彼の魂は、それでもなお星を掴むために歩き続ける。
歩みが止まることはない。
何処にも行けはしないと解っていても、それでも歩き続けるのだと、遠い日の誰かに誓ったのだ。
子供の絵空事だけれど、その人は本当にその絵空事を信じてくれたから、歩き続けると決めたのだ。
たくさんの人を傷つけて、たくさんの人を悲しませて、たくさんの人の泣き顔と涙を見て。
その分だけ彼の心も傷ついて、悲しんで、涙に濡らして苦しかったけれど、それでも間違いではないから、歩いていく。
歯車と赤く燃える空しか見えない世界(わたし)だけど、星(あなた)を目指してまだまだ旅は続けられます。
胸の奥にしまった思い出と約束をほんの少しだけ思い出して、まだ消えていなかった微笑みを口に浮かべて、また一歩前に足を進めて。
「めんどくさいわああああああああああああああああっっっっっっ!!!!!!!!」
背後からの不届き者より、後頭部に飛び蹴りをかまされました。