英雄王と賢王
英雄王が弓兵にパンツ履かせようとする話と、賢王がバビロニアでエミヤを喚び出す話。
※英雄王の話は弓兵が女装させられてます。
SNなどアニメ未視聴です。(概要は知っているが、細かい内容は知らない程度)
FGO、EXTRA、EXTRACCCのみプレイ済み、Zeroのみ視聴済みです。
間違い等々は見逃していただけると幸いです。
- 220
- 204
- 9,013
エミヤと英雄王
「はははは!はーっはっはっは!!」
「……、」
「貴様は我を笑い死にさせるつもりか!贋作者よ、貴様に道化の才があるとは思わなんだ!」
息も絶え絶えに笑い転げる英雄王を半目で眺めていた贋作者ことエミヤは、絶賛座に帰りたい気持ちでいっぱいだった。簡単に経緯を説明すると、エミヤはかの小悪魔系後輩が宝具使用時に着るアレの着用をしている。否、させられている。
突然これを着ろと押し付けられ、当然の如く断ればならセイバーなりマスターへと向いた矛先を慌てて止めた結果だ。最高級の気分屋が言うことはよくわからない。なぜこんなものを着せられ、笑いものにされねばならないのか。上機嫌な笑い声をBGMに悟りを開きそうになる。
「…満足いただけたかな、英雄王。そろそろ着替えたいのだが」
ギルガメッシュの息が落ち着いてきた頃、漸くかと溜息混じりに提案する。もう流石に飽きただろう。というか帰りたい。こんなことをしているならマスターと共にクエストに行きたい。
「まあ待て」
「なんッ――」
気付いたときにはもう遅かった。背後に気配を感じたその一瞬の隙に現れた鎖は、見事にエミヤの両腕を後ろ手に縛り上げる。神性を持つものを決して離さぬ天の鎖。エミヤにとってはただの鎖同然だが、タイミングが悪かったとしか言いようがない。
「ッ英雄王!一体何のつもりだ!」
「待てと言ったであろう。二度も同じことを言わせるな」
いけしゃあしゃあと…!
そう噛みつきたい気持ちでいっぱいいっぱいだったが、そんなことをしてもこの展開が良くなるとは到底思えなかった。目の前の愉快そうに笑む赤い瞳を睨みながら、ぎりりと歯噛みする。油断して隙を産んだ己の身が恨めしい。
「案ずるな。ただの確認だ」
ーぺろん。
意味を問うより先に、エミヤのスカートが捲られる。何となしに、それはもうそれが自然で当然であるかの如く。言うまでもなく、ギルガメッシュの手ずからだ。小学生がやるような誂いでもなく、いやらしさからくる性的な捲り方でないそれに呆気にとられるエミヤに構うことなく、赤い瞳は露わになった下着を熟視している。
わざわざしゃがみ込んでスカートを摘んで覗くその姿は、周囲から讃えられるべき英雄たちの王の姿とは程遠い。
「な、な…ッなんッ、何をしているんだ貴様はッ!!?」
視線に気付いたとき、ぶわっと熱が頬に集まってわなわなと唇が震えた。一体、一体何をしているんだこいつは?
下着は普通の男性用であれば今見ている者も同性であって、恥じるべくものはないのだ。そう、いつもならこんな動じる必要はない。だが、こんな女装をさせられていては感じる恥の部類が違う。
スカートを捲られるというものがこんなにも恥ずかしいものだと知らずに生きていたエミヤには、耐え難い羞恥だ。離せと蹴り上げようと足に力を入れたと同時に、ギルガメッシュはその手を離して何事もなかったかのように立ち上がった。
「つくづくつまらん男よな、贋作者」
やれやれと肩を竦めて、失望したと言わんばかりの態度。
「我がわざわざ用意してやったものがあったであろうが。あれはどうした」
「……穿くわけないだろうが。上辺だけでも着てやったんだ、これで満足だろう」
確かにこのナース服を渡された時に混ざっていたものがあった。何を隠そう、女性用下着である。
綿で出来た真っ白い極々一般的なフォルムのものであったが、勿論着るつもりなどなく。何と言われようと男のプライドとしてそれだけは身につけるわけがない。この男はそれのことを言っているのだろうが、ここまで恥をかいたのだからそれくらいは許して欲しいと思う。素直に納得して引き下がる質でもないが、言わないよりマシだろう。
「王たる我が用意したものをあまつさえ着ぬとは…とんだ無作法者よな。まあ良い、此度は不問に付す」
ほっと息を吐いたのも束の間、ギルガメッシュはそのうつくしい指をびしっと此方へ差し向けた。嫌な予感に汗が頬を伝う。この流れは覚えがある、絶対に良からぬことが起こる時の前触れだ。
「待っ――」
「喜べ雑種!この我が手ずから貴様にあれを穿かせてやろうではないか!」
「なんでさーー!!!??」
賢王の話正座待機してますね!!