ほぼ漫画業界コラム116【部下の編集者がやらかした!その時編集長は?】
ちょっと燃えているようですが、引用の漫画で気になるのは、この編集者が原作を書いているのでしょうか?それとも原作者からもらったシナリオを二人の作家に渡したのでしょうか?もし社員編集者なら、二人の作家から面白いと思われるシナリオが書けているので、原作者としての才能があると思います。ご連絡ください(笑)
ただし、編集者としてはやっちゃいましたね。原稿のノルマがあったのでしょうか?同じシナリオを二人に渡さなければならなかった理由が気になりますね。僕の会社でも起こり得る事故なので、絶対にこのようなことが起きないように社員に伝えたいと思います。事例ありがとうございます。
僕はこの件の編集長に深く同情します。今の時代の編集長は、昔と比べてとんでもない激務です。デジタル配信になってページの上限数がなくなりました。毎日、大量の校了をしているはずです。紙の時代は楽でした。週刊少年誌でさえ、毎週500ページ程度の校了をすれば良かっただけです。月にして2000ページ。盆や正月には合併号もありましたし、楽勝でしたね。昼過ぎに編集部に来て夕方から校了を始め、夜7時過ぎには終了。みんなで飲みに行くような仕事でした。それも週に1日だけ。圧倒的に楽でした。
それがデジタルになり、編集長が校了するページ数の上限がなくなりました。某編集部では、編集長が月に20000ページの校了をしていると聞きました。狂ってますよ。他にもメディアミックス関係や会議など、色々あるはずなので、絶対にまともに校了できるはずがありません。働き方改革で労働時間も制限されて、一体どうしているのでしょうか。やるとしても速読、斜め読み。それでキャラの名前も見た目も違う漫画の校了を渡されたら、気付くでしょうか。気付かなくてもおかしくないなぁと同情的に見てしまいますね。そして部下の編集者のやらかし。
新人編集者は次から次へとやらかします。特に今は媒体が爆増し、世の中の編集者は新人だらけです。次から次へと様々なトラブルを起こし続けます。作家トラブルが頻発し、編集長の仕事は謝罪が中心です。この編集長も謝罪し、金銭を支払い、それ以上どうすれば良かったのでしょうか。電話の声に誠意が足りなかった?直接菓子折りを持って謝罪に行くべきだった?それとももっと上層部の謝罪が必要だった?答えが知りたいですね。
編集者が育つまで、まあ、3年はかかります。トラブルが起きないレベルに育てるまで5年かな。魔の5年間です。信じられないようなやらかしを、新人はします。もちろん、僕の会社にも新人編集者がいるので、編集長に目を光らせてもらいます。毎日のように怒っています。毎日怒っているうちに顔つきも鋭くなっていますね。良い感じです。徐々に編集長の風格が身につき始めています。僕の編集長時代を知っている人は皆、とても顔つきが怖かったと言います。鬼のようだったと。辞めた今は仏のようになったと。うん、太っただけだよ。


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