みんなでつくる党(旧政治家女子48党)の破産手続きを巡って、返金等に応じない大津綾香代表に、破産管財人は損害賠償請求訴訟の提起に踏み切った。一方、約3・5億円の貸付金返還を求められている立花孝志前代表は自己破産が目前で、3年にわたるお家騒動は大詰めを迎えようとしている。

 同党は2023年4月にお家騒動が勃発し、翌年には約11億円の負債を抱え、債権者申し立てによる破産手続きが決定した。昨年5月に代表権訴訟は大津氏が勝訴したが、同10月に破産が確定。代表権争いと並行し、債権者集会でも双方が火花を散らす事態となった。

 24日に行われた第6回債権者集会では、管財人が〝鬼モード〟に突入。破産が確定した場合は返金等に応じるとしていた大津氏が一向に動きを見せないために総額約1600万円の不法行為に基づく損害賠償請求訴訟を提起した。大津氏は自身の後援会に2000万円を寄付していたことによる返金訴訟で一審敗訴も控訴するなど徹底抗戦しているが、管財人は別枠で2000万円の損害賠償請求訴訟を提起した。2000万円をなんとしてでも大津氏側から回収しようとする強固な意志を示したともいえる。

 立花氏が22年の参院選でガーシー(東谷義和)擁立などで党から約3・5億円を貸し付けられていた件でも動きがあった。立花氏は元兵庫県議への名誉毀損罪で起訴後、勾留中の身で、多額の負債を抱えていることから私的整理手続きに入り、近く自己破産する意向だ。管財人は立花氏と接見し、3・5億の債権を届出したという。業務上横領と主張する大津氏はXに「本党から借入れ名目で持ち出した約3・5億円の問題についても追及を続ける」ととりっぱくれは許すべきではないと訴えたが、回収はほぼできなくなる公算だ。

 また破産開始手続きの決定後のみんつく党の返済計画では、同党に所属しなかった斉藤健一郎参院議員、浜田聡前参院議員に対し、「党所属する旨の承諾書等を提出する義務の不履行により、政党交付金相当額の損失を被った」として、3・3億円以上の損害賠償請求を予告していた。しかし、この日、管財人は大津氏の主張は無理筋であるとして、請求しない方針を明らかにし、大津氏側の見込みは霧散となった。

 負債総額は約17億円に膨れ上がっているが、精査され、当初の約11億円前後で収まるとみられる。今後の焦点は管財人が提起した訴訟の行方で、大津氏は敗訴や和解となった場合でも、3000万円以上の支払いを迫られる。「大津さん側は『破産が確定したら支払う』の姿勢からおカネがないとの主張に転じている点が気がかり」(債権者)。国政政党による前代未聞の破産の顛末はいかに――。