日本政府、イラン攻撃に論評せず 同盟国の米国に配慮、外相談話は「核開発やめるべき」

首相官邸
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日本政府は1日未明に発表した茂木敏充外相の談話で、米国とイスラエルによるイラン攻撃について、直接的な論評は避けつつも、イラン攻撃の要因となった核兵器開発は決して許されないとの姿勢を強調した。日本はこれまでイランとは伝統的な友好関係を保ってきたが、唯一の同盟国である米国の行動に配慮を示した形だ。

茂木氏の談話では、「国際的な核不拡散体制の維持のためにもイランによる核兵器開発は決して許されない」と指摘した上で、「イランは核兵器開発および地域を不安定化させる行動をやめるべきだ」と訴えた。

茂木氏は1日午前に約30分間行われたイラン情勢をめぐる先進7カ国(G7)の外相による電話会議でもこうした日本の立場を説明した。

米国と同盟関係にある日本だが、イランとも伝統的な友好関係を築いてきた。2019(令和元)年6月には米国とイランの対立が深まる中、当時の安倍晋三首相が緊張緩和に向けてイランを訪問し、ハメネイ師とも会談した。原油の多くを中東に依存する日本にとって、イランとの安定的な関係は国益に直結するとの事情もあった。

もっとも、近年では関係も複雑化している。核問題に加え、1月には首都テヘランで邦人1人が拘束される事案が発生した。日本は早期解放を強く求めているが、イラン当局は応じていない。外務省幹部も「イランとは今はそんなに密とはいえない」と明かす。

今月19日には高市早苗首相とトランプ米大統領の会談も控えている。この会談では、イラン情勢も主要な議題として取り上げられる可能性が高い。

自民党重鎮は「この会談で高市首相が何を話すかは世界的に注目を集めることになる。あまりに米国寄りでは中東を敵に回してしまうかもしれない」との懸念を示した。(永原慎吾)

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