東京のドクターヘリが止まる。でも原因は「お金」じゃない。
4月から多摩地域のドクターヘリが休止になる。
年間1566回出動、341人を搬送してきたヘリが飛べなくなる。
SNSでは「プロジェクションマッピングに使う金があるなら」という声が多い。
気持ちはわかる。でも今回の問題は、予算をいくら積んでも解決しない。
飛べない理由は、整備士がいないから。
ドクターヘリには航空整備士が同乗する。
国家資格を持つ専門人材で、すぐには増やせない。
養成する航空専門学校の入学者は、コロナ禍を境に激減して戻っていない。
ある学校は定員274人に対して入学者172人。
しかもこれは東京だけの話じゃない。
昨年7月以降、全国で10都府県のドクターヘリが断続的に運休している。
全57機のうち約2割が影響を受けている。たった1社の整備士不足で。
操縦士も50〜60代が7割。
数年後にはパイロットも足りなくなる。
「消防ヘリで代われるでしょ」と思うかもしれないけど、ドクターヘリは小型で学校の校庭にも降りられる。消防ヘリは中〜大型で、同じ場所には降りられない。必ず医師が乗るドクターヘリと、必要に応じて医師が乗る消防ヘリでは運用も違う。
単純な代替はできない。
医療の問題に見えて、実は「ヘリを飛ばせる人間」が日本からいなくなりつつあるという話。
命のインフラを支える人材が静かに枯れている。
Quote
添田孝史
@sayawudon
しょーもない噴水やらプロジェクションマッピングに金はかけても、首都なのにドクターヘリが飛ばせないとは。
東京都のドクターヘリ、26年度休止 整備士不足で事業者確保できず(毎日新聞)
news.yahoo.co.jp/articles/ef1b2