【アルケミー】2025年9月 月初環境
はじめに
モニターの前の諸君、ごきげんよう。月刊アルケミーの時間だよ。
とか言いながら必ず発刊の約束はできないけど。
書けるうちは書いていこうと思っている。
さて先月からの変更点はふたつ。
ひとつ目は「アルケミー:久遠の終端」のリリースだ。
コレ!といったパワーカードはまだ発見されていないが、それでも環境を程よく刺激している。新たなデッキも誕生しているので、今後の研究に期待だ。
ふたつ目はいくつかのカードの再調整だ。禁止改定に並ぶ、アルケミーの華。そのあたりは以前記事に詳しく書いたので、ぜひそちらを参照して頂きたい。
それでは、上記がどのように影響しているのか、環境を読み解いていこう。
環境雑感
応召(マルドゥ、ボロス)
多少の環境の変化を受けても、特に大きな弱体化や弱点カードが出てきたわけではないので、やはり強デッキとして環境に存在する。
しかし数は減っているように感じる。月末にはもっと多かった気がするが、それは駆け込み需要だろうか?
デッキ構造も特に大きな変更は見受けられてないので、対策も特に変更がない。
ワープアグロ(黒単、ラクドス)
「アルケミー:久遠の終端」のデザイナーズデッキ。
《リフレインの朗詠者》《ヴォイドに呼ばれし信奉者》《至高点の歌》が明らかに「組め」と言っている。
簡単に動きを説明するため、まずはカードを見ていく。
《リフレインの朗詠者》は1マナ2/1のアグロには優秀なクリーチャーで、ワープを唱えると墓地から永久にパワーを+1して戻ってくる。デメリットはブロックに回れないこと。
《ヴォイドに呼ばれし信奉者》は攻撃すると墓地に《朗詠者》を創出する。3マナ3/3のスタッツは悪くなく、「攻撃するたび」能力者が全員欲しがる「速攻」持ち、さらにワープ持ち。僕だけ6枚積ませてください。
《至高点の歌》はいわゆる布告除去。ついでに《朗詠者》を墓地に創出する。ソーサリーなのが残念だが、十分強い。
以上3枚で墓地に《朗詠者》を貯め込み、ワープでそれらを一気に戻して強化された《朗詠者》で畳みかけるというのが基本コンセプトとなる。
相性のいいワープカードとして《時系列の選別者》《ヴォイド生まれのススリアン》《重力の伝令》が採用される。いずれも軽くワープできるので、《朗詠者》を戻しつつ追加アクションが取りやすい。
あと相性のいいカードとして《影の帯の信奉者》《威名のソルジャー、セフィロス》もよく見かけるところだ。要するにサクリファイスギミックだが、《朗詠者》が無限に帰ってくるので生け贄コストに困らない。
おそらく現在のアルケミーにおいては屈指の速度重視デッキであり、悠長にしていると一瞬で対戦相手のライフを溶かす破壊力がある。
そんな感じで要注意ではあるが、筆者の評価としては「もうひとつ」と言ったところ。その主因はあまりにも低い防御力だ。デッキ構造上殴り続けないと死んでしまうのだが、大型のクリーチャーで止まってしまうことが多い。そして逆に大型を止めることが非常に難しい。場にはクリーチャーがたくさんいるが、誰もブロックできないという悲劇も発生する。
本来ならば大型が出る前になんとかすれば…となるが、悪い蛙が4ターン目に《マラング川の執政》とか着地させてくるからたちが悪い。しかも4枚採用したい《至高点の歌》が布告除去なので蛙の新生トークンが邪魔すぎる。そして今は悪い蛙全盛。時期が悪い。
とは言え、除去をふんだんに採用できる色ではあるので、例えば《大破の光景》を置いた状態で除去を連打しつつ殴る、というプランが敢行できればかなり優位に立てるだろう。
さてでは対策だが、ここは対アグロということでまず除去。しかし《朗詠者》に加え《選別者》も墓地にあった方が都合がいいということで、除去だけで勝てる相手ではない。
そこで、追加で「墓地対策」をしっかり意識していきたい。デッキ全体が《朗詠者》の使いまわしを前提にしているので、そこを妨害できると攻撃力だけでなく各種ギミックも阻害できる。
もうひとつは「バウンス」だ。《朗詠者》は墓地から出る時はノーコストだが、手札から出る時はマナがかかる。
ゲーム展開として序盤はどうしてもライフを削られるが、あまり削られ過ぎると動きを止めても《セフィロス》等で削り切られる恐れがある。残りライフには十分注意したい。
シミック上陸
【緑単上陸】は「FF」以降環境に存在するが、「アルケミー:久遠の終端」以降シミックカラーが増えてきた。
デッキを確立させたのは2種の新カード、《水耕栽培の設計者》と《エヴェンドの大使》だ。
どちらも、デッキ内の土地に永久修整を与えるという面白い効果をしている。特に《エヴェンドの大使》の効果を受けた土地は、そのドロー効果を何度も使うことができるため、毎ターンの追加ドローを約束してくれる。現在のアルケミーは土地、しかも基本土地に触ることが非常に難しい。そのためドローの阻害もされず、毎ターン確実なリソースを齎してくれる。
効果付与の対象となる土地はランダムではあるが、そこは《寓話の小道》《召喚:フェンリル》などのデッキから土地を引っ張り出すカードで確実に利用できるように構築されている。
上記カードは「上陸」とも好相性なので、デッキとして採用に全く無理が無いのもいいところだ。
そうして膨大なリソースを得た上で上陸クリーチャーで圧殺するか、伸びた土地から《華麗なる模造》だ。
大量に展開したクリーチャーで圧殺しよう。
さて対策だが、まずは何よりも《エヴェンドの大使》に仕事をさせないことだ。真っ先に除去しよう。
修整された土地をなんとかすることはできないので、出てしまったらリソース差が致命的になる前にゲームを畳むことを意識する。
ゴールが「上陸」か《模造》かどちらになるかで対策も変わるが、《模造》タイプなら打ち消しも用意しておこう。
イゼットコーリ
出たわね。
《コーリ鋼の短刀》が再調整されて帰ってきたことで、イゼットが元気を取り戻した。無限湧きの果敢ハゲはやはり強い。色々と再調整の案はあったと思うが、その中でも相当軽い方だったのではないだろうか。本当に厄介。
ただ合唱を失って経戦能力は下がっているので、短期に決めきる構成が目立つ。
そのカギを握るのが《迷える黒魔道士ビビ》だ。
スタンダードでも大暴れ中だが、アルケミーだと《速槍の教え》を受けてスペル1枚につきパワーが2上がるという更なる凶暴性を獲得した。パワーが上がるということは使えるマナも増えるということで、それによってキャントリップを連打して《嵐追いの才能》のカワウソトークン、《コーリ鋼》の果敢ハゲトークン、《「占星術師」の天球儀》《ビビ》を強化しまくってなだれ込んでくる。動きとしては、コンボにも近いかもしれない。
対策だが、いつぞやの時のように《コーリ鋼》は破壊できるようにしておきたい。置物対策カードをエンチャントだけ見てるものにしていた諸君は、アーティファクトにも触れるものに変更しておこう。
もうひとつは《ビビ》の除去だ。本当に幸いなことに《速槍の教え》による効果獲得は永久修整ではない。バウンスでも十分なので、暴れる前に対処しよう。ただしダメージ除去の場合は果敢で躱される可能性があるので注意すること。
コーナ系
《救助のけだもの、コーナ》の生存能力でドデカいパーマネントのコストを踏み倒すデッキ。「アルケミー:久遠の終端」で惑星をドラフトしたり創出するカードが増えたため、より安定するようになった。何かできそうでなかなか何もできなかった《コーナ》がここにきて最大の輝きを放っている。《コーナ》、今灼熱の時────。
追加されたカードは《ユーミディアンの生命種子》と《幼生の天文学者》、色によっては《軌道上の監督者、ヴヴ・ヴィザ》だ。いずれも虚空から惑星を出現させる。字面凄いな。エキゾチックマニューバ。
《コーナ》で踏み倒す先は、やはり《全知》が多い。通せば勝つ。
ただそれだと《コーナ》頼りがすぎるという考えか、単純に《ミストムーアの大主》なんかの大型クリーチャーを出してくるケースもある。どちらにせよ、ゲームを一気に優位にできる何かを踏み倒したい。
対策は、《コーナ》の徹底した妨害だ。土地による「配備」は妨害が難しいので、《コーナ》を対処するしかない。インスタントの妨害札をしっかりと確保しておこう。惑星を使うデッキは大抵このデッキなので、惑星を見たら《コーナ》が出て来うるターンをちゃんと意識しておこう。
ちなみに、テキストが長すぎて読めないおじいちゃんのためにアピールしておくと、《幼生の天文学者》はマナクリだ。《コーナ》は3T目に出てくるから注意。
そこさえしっかりできればゲームは優位になるはずだが、デッキ全体の構成がどのようになっているかで対策は変わってくるので、しっかりと見極めたい。
その他
筆者も使用した【シミック亀】【ティムールドラゴン】あたりも未だに強力なデッキとして君臨している。【LO】は消えた。マジで見ない。
最後に
こうして見ると、新セットがかなり試されていることがわかる。ビルダー気質がある筆者としては、新カードとみるやとにかく試す、このアルケミーの気風が大好きだ。これからもどんどん新デッキを開発して、見せて欲しい。楽しみだ。
次の環境を作るのは君だ!!
では、良いアルケミーライフを。


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