残った部品で「非正規BMW」生産 ロシア企業、撤退後の工場で新車
独BMWや韓国の現代自動車などが2022年2月のウクライナ全面侵攻後に撤退したロシアの自動車工場で、残った部品を使ってロシア製の「非正規の新車」が生産されている。メーカーの関与なしに適切に組み立てられているか疑問はあるが、販売台数で上位に入るブランドもある。 【写真多数】BMWの名車など50台、市が倉庫で30年超保管 今も諦めない展示 ロシアメディアによると、工場を継承したロシア企業やロシア側の旧パートナー企業が生産しているとみられる。いまも外国車の人気は根強いが、制裁の影響で輸入は難しくなっており、生産すれば高値で販売できる可能性があるからだ。 BMWが撤退したロシアの飛び地カリーニングラードの工場で昨年、BMWの許可なく、残った部品で25年製「非正規車」が製造され、販売店に引き渡されたという。 多くの大手販売店が非正規車の扱いについてコメントを拒否しており、消費者が「非正規車」と理解しないまま購入する恐れも否定できない。 ■現代自動車の車に別のバッジが 検査業者は「正規車と変わらない」としているが、BMWのロシア部門は非正規車は運転手や通行人らを危うくする恐れがあると警告している。 実際、モスクワにある国産ブランド「ソラリス」の店を1月に訪れると、もともとは現代ブランドで売られていた車が、新しいバッジをつけて展示されていた。現代がサンクトペテルブルクの工場を休止後、継承したロシア企業が残った部品で操業を再開したという。 店員は「品質は以前と変わらない。販売は9月までだから、急いで買った方がいい」と勧め、9月で部品の在庫がなくなる可能性を示唆した。 ロシアでは日産自動車やメルセデスベンツの車も同様の非正規車がつくられたという。非正規車の影響は不明だが、昨年12月のブランド別の新車販売台数では、撤退したトヨタ自動車が7位、ソラリスが9位、BMWが10位に入った。
朝日新聞社