【考察本体】超かぐや姫!ray MV「富士山頂のタケノコは埋めたのではなく掘り出している」
《約14,000字》
⚠注意
『超かぐや姫!』のアニメ・小説・公式ガイドブックのネタバレを含みます
参照情報紹介
こちら👇の【本編ラストのかぐやとヤチヨの関係・状態の考察】を先に読んでいただくと本考察をよりスムーズにご理解いただけます。
1)本記事について
Netflix独占にも関わらず好評が好評を呼び、公開直後から世界中の視聴者を熱狂の渦に巻き込んでいる「超かぐや姫!」。
アニメ公開後わずか一週間で、本編の補完と後日談が描かれた完全新規MVも追加公開され、さらには劇場公開も発表されるなど、恐ろしいほどのサービスと情報量の波状攻撃でファンの情緒と生活リズムを破壊し続けています。
そんな超かぐや姫!にはSF要素だけでなく、インターネットカルチャーや昔話のオマージュも多分に含まれており、視聴者の数だけ多様な考察・推察・妄想がSNS上で語られているのですが、その中でも見る人によって全く反対の解釈になり、どちらが正解なのか意見がまっぷたつに分かれている描写があります。
それはYoutubeで公開された「ray 超かぐや姫!Version」の終盤2:15あたりで映る、穴の中のタケノコが
・埋められているものかのか
・掘り出されているものなのか
という点です。
これは超高次元文明がもたらしたタケノコ型スーパーマシンであり、埋めようとしているものなのか、もしくは掘り出されようとしているものなのか、その解釈によって最終的な結末が大きく異なります。
果たして一体どちらが正しいのか。本記事はこの議論について結論と言える考察を記載します。
本記事はTwitter(現X)アカウントで記載していた考察をまとめたものです
2)考察方針
(長いから読まなくても大丈夫だけどできれば読んで欲しいナ…🥺 CV夏吉ゆうこ)
※後から質問やご意見を送られる方は【必ず】事前にこちらをご確認いただき、同じ前提でご連絡ください。
◎本記事は「考察」です。主観による願望や憶測や妄想ではなく、原則的にできるだけ作中や作者の発言などに書かれた内容に沿い、一般的・常識的な原理原則を用いた論証を行うことで、誰が見ても客観的に納得できる説得力のある結論を導き出すことを心がけています。
◎また素材資料に描写されているものをできるだけ余計な解釈や連想を含まずそのまま用います。逆にいうと明確に描写・記述されていないことは(論証によって有効と判断できない限りは)素材として使用しません。
(作中に描いてあることはあくまでも描いてあることだけ。描かれていないことまで論証をせずに頭の中で膨らませません。考察ではなく妄想になってしまい説得力を失うためです)
◎素材資料は
①Netflixアニメ本編
②小説版
③公式ガイドブック
④制作者インタビュー記事
⑤原典「竹取物語」
を使用します。
◎原典「竹取物語」は超かぐや姫!においてメタファーやオマージュの対象で舞台装置的として使わていますが、そもそも伝承・伝説・おとぎ話であるという認識で当考察もご覧ください。つまり、1000年も言い伝えられた物語ですから、比喩的だったり抽象的だったり、もしくは時間経過と共に変化・劣化する可能性を許容しているということです。よって本考察において「竹取物語」の内容まで完全に合致させる必要は考えていません。考察においてもあくまでもその要素やエッセンスをオマージュやメタファーとして使用します。(例:竹取物語では月人がしゃべっていましたが超かぐや姫ではなんでしゃべらないんですか?不老不死の薬がなんでタケノコなんですか?→昔の人の解釈や物語として分かり安くするために書かれたものであり、厳密に全く同じである必要はない、というスタンスです)
◎また「竹取物語」についても、原典として読まれている本文のみを考察対象としています。古典文学として学術研究家が行った解釈や、地方に伝わるマイナーな派生伝承などは素材に含みません。そうした一般的ではない情報やマニアックな参考情報を用いるのは大衆向け作品である本作の考察としては適切ではないと考えます。結論ありきで強引な考察に走る素材として使用される可能性があるためです。
3)結論
まず先に結論です。タイトルのとおりですが、
富士山の頂上でタケノコは掘り出されている(確度95点)
という説を強く確信しています。
以降で、
◎どうして掘り出していると言えるのか
◎どうして埋めているのは違うといえるのか
その理由や根拠を前提情報などと共にQ&A形式でご説明します。
4)考察(Q&A形式)
Q:富士山の頂上で何をしていたの?
A: かぐやをアンドロイド(正式名称アバターボディー)から「本当の意味での人間」に戻すため、原典の竹取物語で当時の帝が富士山に封じたタケノコ(伝説上では不老不死の壺の薬)を掘り出していたと考えます。
Q:原典の竹取物語のタケノコってなに?
A:竹取物語の元祖かぐや姫が地球から月に帰る際、迎えにきた月人から渡された不老不死の薬、その正体がタケノコだと考えます。
◎竹取物語の最後で、月人がかぐや姫に【壺にある薬を召し上がれ。汚い世界(人間界)のものを摂取していたので気分が悪いでしょう】と言います。
◎かぐや姫は少し薬を舐めてから【帝に壺の薬と手紙を渡す】。そして【帝はかぐや姫から託された薬と手紙を日本で最も天に近い山の頂上で焼かせた】とされています。
◎つまり富士山山頂で処分された不老不死の壺の薬というのが、先代かぐや姫の残したタケノコを比喩的に指しており、それを彩葉達が掘り出そうとしていると考えます。
◎この富士山のタケノコはヤチヨのタケノコ船と似た形状であり、しかも不老不死の薬と呼ばれたところを考慮すると、ヤチヨやかぐやのタケノコ船と同じように、月人(思念生命体)の実体化・ヤチヨの電算能力・分身・生命維持・復元・キャッシュ(汚れ)のクリア・不死性を保つなどと同じ機能がある可能性が高いと思われます。
◎これを壊れたヤチヨのタケノコ船の代わりに再利用し、アンドロイドかぐやを再度人間として実体化、つまり「本当の意味での人間」にするために掘り起こしたと考えます。
※タケノコとその機能を1000年以上昔の人達が後世に伝えていく中で、自分達で理解できるよう解釈した結果、タケノコ→不老不死の壺薬と解釈されて、おとぎ話として伝承したのだろうという考えです。
Q:なぜ「埋めている説」は違うの? ①~⑦
前置き
◎まず仮に「ヤチヨのタケノコ船を埋めようとしている」とした場合。それがどういう意味を持つのか、いろいろな説が唱えられていますが、概ねヤチヨやかぐやの「不死性を放棄」し、それにより一度しかない人生を生きることを「本当の意味での人間になる」と考える人が多いようなので、ここでは代表案としてその説を採用しています。
◎なお最初に鉄塔に落ちたかぐやのタケノコ船はかぐやを実体化して役割を果たし消滅したと思われるので、富士山のタケノコではないと判断します。
少なくともアニメ冒頭で鉄塔に落ちた瞬間、電流がほとばしって以降、その存在は一切確認できないためです。作品に忠実に従って判断します。
(ヤチヨのタケノコ船が残ったのは故障により実体化が不完全だったことによると推測します)
◎また、月から届けられた新しいタケノコを回収しているのだと考える説もあるようですが、これもそれらしき描写が本編にもMVにも小説にも全く存在しないので、信憑性のない案と考えます。
A①:富士山を掘ってまで埋める動機がない(1)
『超かぐや姫!』劇中で描かれなかった舞台裏&後日談を収録! EDテーマ『ray 超かぐや姫!Version』MV解禁
☝️のインタビュー記事で山下清悟監督自ら「専門知識を持った彩葉が許可を取り近未来技術で岩盤を溶解化して掘っている」と発言されています。
もし「不死性の放棄」を表現するためにヤチヨのタケノコ船を埋めるとして、わざわざ富士山頂上まで登り、国の指定文化財であり世界文化遺産の山を掘り返す特別な許可を取り、しかも特殊技術を準備して、岩盤まで掘るほどの恐ろしい労力を「彩葉やかぐや達、登場人物が実行することにした理由と動機」がよく分かりません。またその候補になぜ富士山山頂が唐突に選ばれるのか、岩盤の下に埋めないといけないのか、それらの理由や理屈も謎です。
おそらく、埋める派の人たちのほとんどが「竹取物語の最後がそうだったから」「竹取物語のメタファー・引用として綺麗に終わるから」「竹取物語のオマージュとしてピッタリとハマってドラマチックだから」ということを根拠のように考えていると思いますが、これらは根拠ではないのです。
これらは我々視聴者目線でのオマージュとなる竹取物語との整合性の話であって、作品内のキャラクターが動く動機ではないわけです。あくまでもストーリーの流れや展開が結果的に竹取物語をなぞってるだけであって、登場人物が自分から竹取物語をなぞることを行動指針にするはずがなく、説得力がありません。
ご注意いただきたいのは、キャラクターが原典の竹取物語の流れをなぞるのがおかしい!と言っているわけではないのです。なぞるにしても物語の中で理由がないと、その行動の動機がおかしいということです。
例えば、作中で彩葉やかぐやが「竹取物語では帝や貴族達の婚姻を断ってたから私も同じように断ろうかな」とか「かぐや姫が翁を金持ちにしてたから私もそうしよう」とか、竹取物語を真似しようと考えて行動したわけではないですよね?各キャラクターの行動はそれぞれシナリオのその場面に沿った行動原理として不自然さはなかったはずです。
例
>5人の貴公子からの求婚を断る
かぐやの配信のコメント欄の求婚騒ぎ。現代インターネットの日常風景として、推しの配信者に対する悪ふざけ(本気かもですが笑)として違和感はなく、また見知らぬ視聴者からの求婚を断ることにも常識的に不自然さはない。
>帝の求婚
事前に黒鬼の帝がかぐやのことを気に入っていたシーンがあったり、部屋にかぐやのぬいぐるみが置いてあったり、またノリで求婚しているだけというMCの捕捉があったりと不自然さはない。
>彩葉が大金を得る
借りたお金(+月に帰るのでいらなくなったお金&感謝の気持ち)を返しているだけで動機もあり不自然さはない。
それなのに、富士山へタケノコを埋める説の解釈だけは、なぜか「竹取物語の最後を再現しているから問題ない」「不死性を捨てる竹取物語のラストのテーマにピッタリ当てはまるからOK」という登場人物達のことを置き去りにした推論がまかり通っています。
富士山山頂という場所も、ここまでの彼女達の物語には全く関係がない上に、埋める場所として候補にあがる背景や理由が全くつながらないので、まるでそこだけ突然、視聴者という神の視点からメタ的に選ぶようなことになってしまい説得力がなさそうです。
A②:富士山を掘ってまで埋める動機がない(2)
そもそも「不死性を放棄」するためには、タケノコの中にいるヤチヨ(データ・精神・魂・思念体のような状態)を事前にどうにかする必要がありますが、仮にヤチヨもかぐやのようにアバターボディに移植して不死性がなくなったとしたら、その時点でタケノコは空っぽになるわけなので、今度は空っぽになったタケノコをわざわざ富士山に埋めるに行くことになり、さらに意味不明になります。ただ儀式的にロマンチックなだけの謎行動です。どうしても矛盾します。タケノコを封印するだけなら彩葉の研究所の片隅で大切に保管したってよいですし、どうしても富士山の山頂が良いのであれば岩盤掘って埋めなくとも富士山頂上の浅間神社に祀ってもらうとかでも良いのにも関わらずです。
(本当に神社に祀ってもらえるか分からないですが世界文化遺産にプライベートの謎の物体を埋めさせてもらうよりは許されそうな気がします)
監督のインタビューの通り
・富士山(世界文化遺産)の頂上の岩盤の掘削許可を取得
・岩盤を溶解する特殊な技術の準備
・富士山の登頂
・標高3776mで掘削作業
と相当な労力をかける一大プロジェクトです。竹取物語のテーマに沿うために、空っぽになったタケノコを埋めるためだけに実行するとは考えづらく、その労力に見合う意義やリターンがあるのではないかと思われます。
仮にタケノコを埋める展開だとしたら
タケノコを埋めよう
↓
どこがいいだろう?(どこなら目的を果たせるか)
↓
◯◯◯◯◯の理由で富士山頂上の岩盤下が適切だ
↓
ではそれを実行しよう
というように行動するわけなので、この◯◯◯◯◯が埋まらない限りは、タケノコ埋める説の主張には大きな欠落があることになり、説得力を欠いていると思われます。そして今のところその理由は確認できていません。
A③:岩盤を溶解する理由がない
『超かぐや姫!』劇中で描かれなかった舞台裏&後日談を収録! EDテーマ『ray 超かぐや姫!Version』MV解禁
再度☝️のインタビューの引用です。監督から「岩盤を溶解」という具体的な発言に出てきたこと自体が、「岩盤を掘らないと目的が達成されない」からこそ生まれた設定ではないかと思われます。岩盤の下に何か目的がなければそんなことを考える必要はないはずだからです。
「いやいや、岩盤の下に埋めたかったんだよ」
「岩盤で蓋をして封印するつもりなんだよ」
と思われる方もいるかもしれませんが、一度掘ったら(溶かしたら)もう岩盤は無くなってしまい、それはもう岩盤の下ではなくなってしまうわけですから残念ながら矛盾します。
彩葉が岩盤の再生技術まで開発したなら別ですが、そんなことはどこにも書いていないですし、流石にぶっ飛びすぎかもしれませんね笑(クレイジー・ダイヤモンドかな)
なので埋める場合に岩盤を掘るという設定を持ち出すのはかなり不思議で、それを公開後のインタビューで視聴者に注意を促す際にわざわざ発言するするのは違和感を覚えます。
A④:タケノコの形状に相違がある
ヤチヨのタケノコ船と富士山のタケノコを比べると形状や質感が異なって見えます。
アニメ本編にてヤチヨのマンションにあるタケノコ舟は本物の筍のような植物的な雰囲気があり、外皮も外に向けてやや広がっております。一方富士山山頂にあったタケノコは皮が収束しており光沢感があります。植物というより金属的な雰囲気です。
どちらもタケノコ型ではあるものの単純に見比べた限りでは私には同じものには見えません。
A⑤:そのまま埋めただけで不死性は放棄できない
タケノコを埋める目的を「不死性の放棄」と考えている人は多いかもしれませんが、そもそもタケノコを埋めただけでは「不死性の放棄」は完遂できないと思われます。
ヤチヨのタケノコは何千年も海中にあった可能性が高いわけですが、その水没した状況で充電できないままでも、ウミウシ状態で数千年間ずっと活動し続けていたことになります。また東大寺の正倉院にタケノコが収蔵されてしまって以降は、おそらく結構な遠距離でもウミウシ状態で活動していたものと思われます。(実体化してしまえば距離は制限なさそうですがウミウシ状態での移動は大変そうですね)
そのためウミウシ状態ならば時間的にかなり無期限に活動できる可能性が高く、ゆえに富士山頂上にそのままタケノコを埋めてもヤチヨの不死性は完全には抑止できるとは言い切れず、富士山に埋める意味がなくなってしまいます。
埋める前にタケノコからヤチヨを完全に解放しないといけませんが、それについては次項に記載しています。
A⑥:富士山頂の時点でヤチヨがまだ移植されていないのでタケノコを埋められない
不死性を放棄するためには、タケノコの中にいるヤチヨを事前にどうにかする必要があります。
おそらく多くの人の推測では、
①かぐやと同じようにアバターボディに移植する(かぐやとは別人として)
②かぐやと合体して一つのアバターボディに移植する
などを想像していると思います。
しかし、MVの冒頭、富士山頂上で振り返ったかぐやの胸元のスマホには、まだヤチヨがいます。
つまり、富士山頂にタケノコを埋めにきた段階で移植や統合がまだ行われていないわけです。ヤチヨの本体が入っているタケノコを先に埋めてしまったらどのようにアバターボディに移植するのでしょうか。
アニメ本編でかぐやがアンドロイドとして起動した際には、彩葉の研究室で高額そうな多数の機材に囲まれていたことからも、移植作業には相当の設備は必要だと思われますから、富士山頂でアンドロイドへの移植やかくやとの統合などを実行するというのは現実的ではないでしょう。
結論として、こちらの矛盾が解決されない限りは、タケノコを埋めにきたと言うことはできないと思われます。
捕捉(いただいた反論への回答)
なお、上記のスマホにいるヤチヨは分身であり、ヤチヨ本体はすでにかぐやとして同化しているので問題ないというような意見もありましたが、以下それに対する回答です。
◎分身だったとして、では今度はその分身(意思をもった存在)だけがタケノコの中に置き去りになってしまい本質的に何も解決していません。分身もヤチヨだと思うので分身ヤチヨが可哀想です。もしその分身が「完全にAIで~」「意思はないプログラムで~」のような案であれば、論拠・論証として非常に弱く、憶測・妄想といえると思いますので考察としては採用できません。もしAIだったとしてそれをスマホに表示させる意味もないのでは?と思います。カメラで光景を見せたいからスマホに表示されている演出があるのではないでしょうか?
◎そもそもアンドロイドかぐやにヤチヨを合体させてしまったら、それはもう「かぐや」とは言えません。ヤチヨと「かぐや」はすでに別の性格・人格・価値観であり、あらためてヤチヨになる前の「かぐや」を誕生させようとした彩葉の試みを否定することになると思いますから、やはりおかしいと思われます。(この点については👇️のリンク先の考察に記載しています)
https://note.com/tubu78/n/n60b7c170496c
※26年2月27日追加
上記のとおりリンクを貼りましたが、おそらくリンク先や小説をしっかり読んでいただいていない状態で
「彩葉はヤチヨをそっくりそのまま復活させたかったはずなのに😮💨」
「ヤチヨとかぐやは一緒で対等な存在だから別々はおかしいのに😒」
「なんなら一つに統合されてないとおいかしいのに🥺」
「彩葉やヤチヨの気持ちが分かっていないなあ😥」
といったご意見が多々あるようなので笑
リンク先からヤチヨ自身が自分とかぐやをすでに別の人格として認識していることが読み取れる点を抜粋しています👇️
下記のようにヤチヨも喜んでいますが、もしかぐやが「誕生」した上で、さらにヤチヨと誕生したかぐやを合体させるようなことをするのって、それどっちの人格なのでしょうか?別人格の合体・融合とはなんでしょうか?どっちかを上書きして結局消してしまうのでしょうか?合体・統合・融合・上書き…かなり残酷で恐ろしい人体実験のようなことになる気がしますが…
A⑦:地面の掘り方がおかしい
こちらは@middlepaper様からTwitterで提供いただいた論拠(状況証拠)です。
まずMVで彩葉とかぐやが富士山頂上を掘り返しているシーンをご覧ください。標高3,776mを登ってきた疲労を感じさせぬ乙女二人(アラサー&アンドロイド)が世界文化遺産に豪快に風穴を空ける貴重なシーンです。
では今からあなたも頭の中で「地面に穴を掘ってペットボトルを埋める作業」をイメージしてみてください。まず右手にシャベルを持ち、足元にはペットボトル。目の前には掘り出しやすそうな地面があります。
作業開始です。
(1)穴をほる
(2)ペットボトルを入れる
(3)穴を埋める
という工程を行うはずですね。
最後の(3)穴を埋める時、当然(1)掘った時の土を使うはずです。なのできっと(1)穴を掘る際、後で土を戻しやすいように、自然と穴の近くに土を置いたり、寄せ集めた人が多いのではないかと思います。少なくとも掘った土を遠くにばら撒いたりすることはなかなかないのではないかと思います。
さて、ここで上記の動画を見直していただいてどうでしょうか。
相当豪快に土を後方に放り投げていますよね笑
(なんとなくウキウキルンルン♪で掘っているようにも感じられます)
この掘り方、埋めるための穴を掘っているとしたらとても不自然です。
埋めるための土を近くに出さず、後先考えずに放り投げているからです。もしこれで後からまた埋めるというのならわざわざまた土を集めてこなければいけません。
(これは憶測も含みますが、上記のようなMVの最後を締める意味深なシーンのキャラクターの動作を、プロのアニメーターの皆さんや監督が何も考えずに描くものでしょうか。埋める時と掘り出す時、それぞれ何のための作業なのか考えながら作画されるのではないかと思います)
ですので、上記の掘り方は常識的に考えれば埋めているのではなく、掘り出しているものと確度が高い考察ができるのではないかと思います。
(ちなみに掘り出す場合でも後で富士山の穴を埋めないといけないとは思うのでどっちにしろあの豪快さはどうかと思いますが笑 もしかしたら掘り出すことを表現するための隠れたメッセージなのかもしれないですね)
以上により、「タケノコを埋めていた説」は説得力が乏しいと思われます。以降で今度は「タケノコを掘り出している説」の場合の根拠を説明します。
Q:なぜ竹取物語で残されたタケノコが本当にあると言えるの? ①~④
A①:元祖かぐや姫(竹取物語)が実在したことが示されたため
小説には、かぐやが引退ライブのあと月に戻り、もう一度地球に降りる際に「地球のことを全部思い出して、自分の複製を作って、それから姫と協力して舟も作って」とかぐや自身の回想があります。
なんと!かぐやが「姫」なのではなく、かぐやから見て「姫」に当たる存在が月にいるということです。
小説全体を通して、この人物のことは上記の一文にたった一言(一文字)しか記載されていません。 一般論として「姫」と役職のみで呼ぶからには、かぐやよりも上位(身分・役職・立場等)だと思われます。
(かぐやは月の世界では実は姫ではなかったのだと思われます。「バリバリ社畜していた」というヤチヨの表現をそのままとるなら労働や仕事をする立場だったはずですし、また自分も姫であるならせめて相手を自分と区別するために◯◯姫のように名称で呼ばないと区別がつかず違和感があるからです)
しかもこの「姫」は、かぐやが地球に降りることを応援するような月の世界にいる人物で、さらに姫と言うからには女性のようです。
もうお分かりだと思いますが、この姫こそ先代の元祖かぐや姫その人であると思われます。(日本人に「竹取物語がモチーフの物語で、月にいる姫といえば誰でしょう?」と聞いたら非常に高い確率で「かぐや姫」という回答が返ってくると思います。一般通念として月の姫=かぐや姫という考えは十分確度が高いものだと考えます)
(アニメ本編ではかぐやを「かぐや姫」と思わせる表現や演出が多々なされていますが、それは「超かぐや姫」においてはかぐやが「かぐや姫」としての役割・役目を担っているということと、ある種の叙述トリック的な描写や表現だったと言えそうです)
何の理由もなくストーリーにほぼ関わらない固有の登場人物をわざわざ一瞬だけ登場させることはないと思います。それこそ普通にアニメ本編を見ていたらかぐやのことを姫だと思っていて何もおかしくはなく、そんな読者達に余計な混乱を招きかねないわけですから。わざわざこの人物を一瞬だけでも記載したのには何かしらのちゃんとした意図か意味があるはずです。
つまり先代かぐや姫が本当に存在していたということは、超かぐや姫の世界においては、原典の竹取物語は実話だったということを示しています。
そしてこのかぐや姫が残し、帝が富士山の頂上で処分した(とされている)不老不死の壺の薬ことタケノコが存在する可能性も高くなり、これにより彩葉達が富士山頂に登り地面を掘り返す理由と動機がここでついに明確になるわけです。キャラクターの行動の辻褄があいますね。
A②:監督のインタビューを読み解く
『超かぐや姫!』劇中で描かれなかった舞台裏&後日談を収録! EDテーマ『ray 超かぐや姫!Version』MV解禁
監督の「専門知識を持った彩葉が許可を取り近未来技術で岩盤を溶解化して掘っている」を再度引用しますが、ここで考えてみてください。
もしタケノコを埋めているとした場合、それはあくまで「埋める」ことがゴールで目的ですよね?その埋める作業の中で「掘る工程」は全体のうちの途中の一部です。
例えば、もし我々が植物の種を土に埋めようとしていて、その穴掘り作業中、誰かに「君は何をやっているの?」と聞かれたら「穴掘っています」とは答えないはずです。「花を植えようとしています」のように目的を答えると思います。
一方、掘ることが目的の場合は「君は何やっているの?」→「芋を掘ってます」のように答えると思います。つまり「掘っている」と監督が話したのはまさに掘り出すことがゴールであり、掘ることで目的が達成するからです。なので監督が「掘っている」と発言すること自体が答えを表しており、埋める説的にとっては不自然な回答となります。
A③:鳥居(参道)のど真ん中を掘る意味
富士山頂上で穴を掘る時に鳥居の下か付近を掘っています。もしタケノコを埋めるとしたら彩葉達の私的な理由なわけですが、果たしてその私的なものを埋めるのに、富士山頂とはいえ人がアクセスする可能性の高い目立つ鳥居近辺のしかもど真ん中にわざわざ埋めるものでしょうか。鳥居の下に埋めたほうがご加護がありそうだし絵的に雰囲気が良いというのは分かりますが笑 下手したら掘り返されてしまったり将来露出する可能性だって考えたらできるだけ人目につかず見つからない場所に埋めようとするはずです。
わざわざ鳥居を掘るのは昔そこに何かを奉納した人達がいたことを感じさせます。
A④:掘削の光景から読み解く
1
イメージしてみてください。
もしあなたが地面にペットボトルを埋めるとしてどのように穴を掘るでしょうか?まず何より十分な広さと深さを掘ろうとすると思います。画像は例のシーンを明るくしたものですが。
特定の中心を捉えたかなり綺麗な円形になっていると思わないでしょうか。仮にあなたがペットボトルを縦に埋めるとしてボトルの形にぴったり沿った歪みのない円形や四角形に掘るでしょうか。まず大きめの穴をざっくり掘るのではないでしょうか。この正確な円形は目的の対象を正確に狙い澄ました掘り方に見えます。
2
上記に加えて、シャベルの跡が円の中心に向かっています。これはとりあえずでおおまかに深く広くしようと穴を掘ったものではなく、目指している目的の物体が見えたので、それに向かってさらに丁寧に掘り進んだように見えます。
3
タケノコは下部が埋まっているように見えます。ということは掘り出す途中or埋める途中のはずですが、シャベルで掘った跡が底の方まで続いて見えるようです。 もしこれが埋めている途中の場合「深くまで掘り→土を被せる」となるのでシャベルの跡は土に埋もれて見えなくなるはずです。しかしシャベルの跡が見えるのでそうではない。
つまりシャベルの跡が奥の方まで見えるということは、シャベルで堀っただけの状態でタケノコが途中まで露出したということになります。埋めているのではなく掘っていることが特に有力になるのではないでしょうか。 (というかそもそも埋めるにしては穴が浅すぎな気もしますが)
4
タケノコは下部が埋まっているように見えるので、仮にタケノコ側面の土が埋めている土だとするのなら、やはり上から土をバサバサ被せて埋めるのではなく、タケノコに全く土がかからないように側面にだけ綺麗に慎重に土を入れていくような不思議な埋め方をしていることになります。これは不自然ではないかと思われます。
5)捕捉考察(タケノコに土や汚れがついていない理由について)
■26年2月23日追記・修正
もともと以下には、富士山のタケノコに土や汚れが一切ついていないという点について推察を記載しておりました。要点は以下です。(長文すぎるので以前の内容は一旦削除しています)
修正前の推論の要点
◎富士山のタケノコに土や汚れが一切ついていない点が、タケノコ掘り出した説への異論・反論となっていた。
◎しかしタケノコの画像をちゃんと見ると、下側が埋まっていることから、埋めている場合であってもその作業途中であることが分かる。
◎よって、そもそも掘り出す場合だけでなく、埋める場合であっても土や汚れがついていないのはおかしい。シャベルで土をかけずに変な埋め方をしているため(なのでどちらにとっても問題となる点である)
◎監督がインタビューでシナリオライターあんひびあん氏が考えたSF設定が緻密で膨大であることを絶賛していることから、タイムトラベルについてもしっかり設定が存在すると推察。
◎その場合、タケノコには時間移動時の超常的な負荷から機体を守るための防御機能が備わっているはずと推察(いわゆるバリアー的な機能)
◎これにより土や汚れがついていないと推察。
こうした推察を行っていた中で、再度小説版を確認していたところ、以下のかぐやのセリフが確認できました。
「マジかよ。声も出せず、姿も見えず、ここから離れることもできず、自分でプログラムした最強の外殻で消えることもなく?」
これはかぐやが隕石に衝突し地球に不時着・遭難した直後に自分とタケノコ舟の状況を確認しながら発言したものです。
ここに「自分でプログラムした最強の外殻」という記述が明確に書かれております。
これはかぐやが自分用に作ったタケノコ舟の話しではありますが、しかしこの記述により、富士山のタケノコにも自らを守る機能を備えた外殻が存在する可能性が具体的になり高まったかと思われます。
しかも上記の記載には「プログラムした」とあります。つまりこのタケノコは単純に物質として強固である(だけな)のではなく、「機能」「仕組み」「技術」として宇宙空間航行やタイムトラベル、そして大気圏突入から地表への激突など、外部からの非常に大きな衝撃や損害、あらゆる超常的な負荷に耐える、もしくは遮断することができる特殊な機構を保有するものと思われます。
(しかもかぐやがプログラムした「最強」クラスの外殻であれば「消えることもなく」とのことなので、一切ダメージを受けず、永遠に風化したり破壊されたりしないように読めますね。作り次第でとんでもない防御性能が発揮できるようです)
これを我々に分かりやすいSF的単語でいえば、やはり「バリアー」や「フィールド膜」のようなものと言えると思いますので、上記の元々の推論はほぼ正しかったものと思います。
言わずもがなですが、宇宙空間航行やタイムトラベル、そして大気圏突入から地表への激突にも耐えうる性能であれば、地中に埋められていたりシャベルで土をかけられた際の汚れを防いだり、降り掛かってくる石や土を弾いたりすることも否定はできず、説得力としても問題ないと思われます。
そして、元祖かぐや姫が残した富士山のタケノコも似た形状であり、同様の機能をもっている可能性は十分にあると思われます。これにより土や汚れがなかった状態にも明確な理由付けができ、論証としても筋のとおった考察となったと思われます。
なお、この防御機能があることにより、原典の竹取物語で「不死の薬の壺をに火をつけて燃やした」ということになっていたものが、実際には燃やすことができず(伝説・伝承としては燃やしたことになって伝わったが)富士山の山頂に残り続けていたことになる明確な背景・理由としても考察を結ぶことが可能になりました。
以上により、タケノコを掘り出す説において(埋める説においても)、タケノコに土や汚れがついていない状態については整合性の破綻や矛盾はなく、考察がより確度をもって成立したものとします。
6)捕捉考察(タケノコを持って富士山には登れない)
これは埋める説自体への異論ではなく、タケノコの運搬に関する観点です。公式ガイドブックによるとタケノコは20kg「持つには重い」とはっきり明記されています。彩葉とかぐやが富士山山頂までこの重いタケノコを自分で運搬して登る、また下ることは難しいと思われます。公式で明確に「持つには重い」と書かれている以上はそれに則っとる必要があります。
CIAの男性も東大寺の正倉院からタケノコを奪取した後、台車を使用しているところを見ると、体力のある成人男性でもなかなか厳しいようです。
よって、まず彩葉はタケノコを持って富士山頂上に登るはまず不可能と思われます。
さらにMVの冒頭、富士山頂上に到着したかぐやが喜びのハイジャンプをしていますが・・・アバターボディの性能次第とはいえ20Kgを背負い、標高3,776mの登頂後にこのジャンプをするのはちょっと・・・現実的ではないような気がします。(できるとしたら民間用とは思えない異常な性能のアンドロイドで怖いです笑)
なのでやはりタケノコは富士山頂上まで人力(ロボ力)では運ばれていない可能性が非常に高いと思われます。
登るにしても、下りるにしても(映像に映ってはいませんが)ヘリコプターを使用して運搬したのではないかと推測します。
7)まとめ
以上の理由により、昔々の竹取物語の不老不死の壺の薬ことタケノコを再利用して、かぐやを再度本当の意味での人間として実体化するために富士山山頂を掘り返した、というのが有力と思われます。
そして最終的な結末として、少なくともMVの最後で彩葉と手を繋いでいるかぐやはアンドロイドから本当の人間になったのではないかと思います。
⚠注意
質問や指摘をいただくのは構いませんが、冒頭の「考察方針」をよくご確認いただき、それに則ってお問い合わせいただければと思います。恐れ入りますが、根拠や実際の描写がない憶測や願望や妄想の締める割合が強いご意見や質問にはお答えできない場合があります。
以上、長文をお読みいただきありがとうございました。
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公式ガイドブック(Kindle版)



聞きたい点をまとめると 1 いろは、ヤチヨがたけのこの存在を知っていたのならなぜ10年間放置し続けていたのか。放置している時点でそれが必要ではないになりますよね? 2 たけのこが綺麗に埋まりすぎている。仮にたけのこが富士山の上に落ちたのならクレーターが残る。また落ちた場合たけのこの埋…
いくつかききたいことがあるのですが、まず昔にかぐや姫が来ていて不老不死の薬のツボ(たけのこ)を埋めたというのが本当なら10年間もフシに連れられてたけのこの正体を知ったいろはが放置し続けていたのはなぜですか?正直肉体を作ってから行く意味がないです。あと、タケノコが綺麗に埋まりすぎです…
note興味深く読ませていただきました。 映像描写に基づいた深い切り口で考察されていたのが素敵だと思います。 いくつか、個人的意見を。 1. . 筍もとい『もと光る竹』は小説p288にて思念体である月人を物理世界で活動可能とするためのデバイスと示唆されます。生身の人間用に対応しているとは思…
1 幾つか疑問点がありましたのでここで指摘させていただきます。他の方と被ってしまっている点もあるかと思いますが、ご了承ください。 ・『竹取物語』のかぐや姫(以降、『姫』)が残した不死の秘薬=タケノコ説について →『姫』の乗ってきたタケノコ(『もと光る竹』)が最初にかぐやが乗って…