国立科学博物館は27日、古代から青色や藍色の宝石として知られる「ラピスラズリ」の産出が新潟県糸魚川市で確認されたと発表した。ラピスラズリの産出は世界的に極めて限られており、国内での確認は初めて。
同館によると、糸魚川市内で産出されるヒスイの愛好家2人が地元で収集した岩石標本2個について、化学組成分析とX線解析を行った結果、ラピスラズリと一致した。同市内を流れる姫川支流の上流部の河床で見つかったとされる。
ラピスラズリはヒスイと同じく、元来は地下深くで形成された蛇紋岩に含まれていたが、地殻変動で地表に押し出された蛇紋岩が風化した結果、分離したと推測される。
古代文明では貴重な宝石とされ、古代オリエントや中国、ギリシャやローマなどの遺跡から出土するほか、東大寺(奈良市)の正倉院宝物にも含まれる。一方で産出地は限られ、いずれもアフガニスタン産だったと考えられている。
標本を分析した同館の門馬綱一研究主幹は「標本の展示も検討している。ラピスラズリと気づかずに糸魚川で拾った青い石を持っている人が、他にいるかも知れない」と話す。