終末期医療の指針、救急など4学会改訂案 意思決定やケアの手順示す
日本集中治療医学会など4学会が27日、終末期医療の指針の改訂案を公表した。名称を「救急・集中治療における生命維持治療の終了/差し控えに関する4学会合同ガイドライン」とし、意思決定の方法に加え、緩和ケアの手順などを記載した。救急・集中治療の現場で、治療を尽くしても回復が見込めないとき、人工呼吸器などの治療を終了し、患者が望む穏やかな最期を実現しやすくする。 【画像】「延命治療しない」妻の思いに夫は 医療が寄り添う、期間区切る治療 人工呼吸器などの治療の終了をめぐっては、1990年代以降、医師が訴追される事件が相次いだ。厚生労働省は2007年、患者にとって最善の終末期医療を決めるための手続きをまとめた指針を公表。生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は対象外としたうえで、治療の終了も容認した。 ただ、厚労省の指針には終末期とはどういう状態か定義されていないことなどから、日本救急医学会、日本集中治療医学会、日本循環器学会の3学会は独自の指針を14年につくった。 しかし、現場にはあまり定着しなかった。理由は、終末期の範囲が、集中治療室で積極的治療を続けても「おおよそ2~3日程度以内」に亡くなることが予測できる患者などと限定的だったこと▽治療を中止した後、どのような医療を提供すればよいか記載がなかったこと▽法的な責任を問われる懸念が払拭(ふっしょく)できなかったこと、などがある。 このため、患者が望まない大きな苦痛を伴う治療が続けられたり、「一度治療を始めると、終えられないので、治療を差し控える」という事態も起きたりしていたという。 今回の改訂案は、3学会に日本緩和医療学会を加えた4学会でつくった。改訂案へのパブリックコメントを3月27日まで実施したうえで、正式な指針をまとめる。(土肥修一)
朝日新聞社