高市首相、消費減税法案の秋提出に意欲 「意見まとまれば臨時国会に」
高市早苗首相は27日の衆院予算委員会で、食料品の消費税減税について「責任をもってやる決意だ」と明言した。「夏までにもし意見がまとまれば、できたら臨時国会の早めに法案を提出したい」と意欲を示した。臨時国会は通例秋に召集する。中道改革連合の小川淳也代表の質問に答えた。
中道の後藤祐一氏は食料品の消費税ゼロを2026年度内に実施するかを聞いた。首相は「議論の結果そうなることも可能性としては否定しない」と返した。
自民党の宮下一郎氏は減税による外食産業への影響など課題を挙げた。首相は「できない理由ではなく、できないことをできるようにする方法を党内でしっかりと議論いただき、前向きな提案をいただけたらうれしい」と期待を寄せた。
首相は自民党の小林鷹之政調会長とのやりとりで国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定に言及した。「経済安全保障の重要性が高まっている状況も踏まえ、主要な課題としていく」と答弁した。
政府は2026年中に安保関連3文書の改定を予定する。首相は「安全保障の裾野が外交・防衛という伝統的な領域から経済・技術の分野に大きく拡大している」と説明した。「自律性と不可欠性はまさに日本を守ることになる」と強調した。
小林氏は新たな安保戦略を巡り「経済安全保障について体系立った日本の考え方を示せる文書にしてほしい」と注文をつけた。「リスクが顕在化し、エネルギー、食料、医薬品、重要物資の海上輸送の途絶が長期化すれば国民生活や経済活動は成り立たなくなる」と訴えた。
首相は安定的な皇位継承について「有識者会議の報告でも男系男子に限ることが適切とされている。政府としても私としてもこの報告を尊重している」と話した。「過去の女性天皇を否定してしまうことは不敬に当たる」としつつ「皇位が女系で継承されたことは一度もない」と説明した。
木原稔官房長官は同日の記者会見で、この首相の発言を一部修正した。報告書は皇族数の確保策である養子縁組で男系男子に限ることが適切だと記述しており、首相答弁はこれを踏まえたと語った。
中道の山本香苗代表代行との質疑では、立憲民主党と公明党にも国民会議への参加を呼びかけると表明した。給付付き税額控除について「最終的に(申請を待たずに支援する)プッシュ型を目指す」と表明した。
中道の長妻昭氏は防衛装備移転三原則の運用指針の見直しにあたり国会での事前承認の仕組みを設けるよう求めた。首相は装備移転の許可について「国家安全保障会議での厳格審査を経て、政府が主体となって行うことが適切だ」と回答した。
首相は企業・団体献金について「政治的意見を表明する重要な活動で憲法と最高裁判例により政治活動の自由の一環として保障されている」と主張した。自身が総務相だった時に答弁した内容だと前置きした。
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)- 小山堅日本エネルギー経済研究所 専務理事 首席研究員ひとこと解説
経済安全保障の重視は、世界の分断の深刻化という国際情勢から導かれるものであり、特に中国との関係を考えると最重点課題の一つと位置付けらるのは当然ともいえる。レアアースを始めとする重要鉱物や、クリーンエネルギー分野において、中国は強力なドミナンスを有する。日本が置かれる状況は厳しいが、資源開発や供給源多様化などの供給サイドの対策に加え、省資源・代替技術開発・リサイクルなどの需要サイドの対策も強化し、備蓄整備と緊急事態における国際協力体制の整備なども含めた総合的・包括的な対策を進めていく必要がある。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)