国立能楽堂で復曲能 武文(38年ぶりの上演だとか)を見てきました。会話が主で極端に地謡とお囃子が少なく場面転換の多い変わったお能でした。でも演出にスピード感があって流れがわかりやすく面白かったです。武文はほとんど直面(ひためん)で力強く忠義な感じがよく表現されていました。対照的に頼りなさげな御息所もなかなかよかったです。
あらすじは、流された親王に会いに妻の一宮御息所が武文一人を護衛に土佐に向かいますが、尼崎の宿で渡海のための風待ちをしています。そこに故郷に戻る途上の松浦某が美女の誉高い御息所を覗き見して横恋慕します。宿屋の主人や舵取りと謀い盗賊の襲来をよそおって火付をして御息所を松浦の船に避難させます。武文が盗賊を追い払って戻ると御息所は船で沖に攫われてしまっています。武文は小舟で追うも追いつけません。そこで彼は腹を切って海に身を投じ龍神となって船に乗り込み松浦某を海に引きずり込みます。
悪いやつらはひたすら悪く、主人公は怨霊となって目的を果たすなど中世らしい筋でした。要所のお囃子も迫力がありました。ただ松浦某を演じた人間国宝の宝生欣哉がとても誠実な顔つきなので悪玉に見えないところが残念、悪そうな面をしても良かったのではと思いました。悪そうな顔をしていない人が本当のワルということはわかっているけれど
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Ken'ichi Seki
狂言「袴裂」はよく上演される「二人袴」の古い形のようでおもしろかったです
Ogawa Yukiko
おはようございます。
説明がわかりやすくてとても面白いです。お囃子の効果とか想像しちゃいました。