演出の吉田です。
主人公・竜門卓(りゅうもんたく)を演じられた津田寛治さんからメッセージをいただきました。
失踪した猟犬を探すことを生業(なりわい)とする、ちょっと変わり者の「猟犬探偵」です。
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【津田寛治さん】 メッセージ
「猟犬探偵」のお話を頂いて、まずは稲見一良先生の書かれた原作を拝読しようと調べてみたら、竜門卓(りゅうもんたく)を主人公とする猟犬探偵のお話はシリーズになっていて何話もありました。
読み始めてみると凄く面白く、夢中になって読んでいたらあっという間に全部読んでしまいました。
竜門は凄く魅力的な男で、ただ強いだけではなく、若者らしい繊細さや、他者への深い愛情が、不器用な人となりの中に混在していて、ついつい世話を焼きたくなるような人でした。
難しい役でしたが、高島さんを始めとする素晴らしい名優の方々や超ベテランのスタッフの方々に助けられて、竜門卓を演じることが出来ました。
一人でも多くの方々に聴いて頂けたら嬉しいです!
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『猟犬探偵』の原作者・稲見一良(いつら)さんは、60歳近くになって本格的に小説家デビューを果たしました。
ガンの宣告を受け、小説家活動に打ち込むと宣言されたのです。
そして10年で遺したハードボイルドの名作が9冊。
登場人物は正義感にあふれ、自由な発想によるストーリー展開は、時に奇想天外なほど、意外性に満ちて、われわれ読者を飽きさせない。
生きた証として小説を遺す――そのような苛烈な人生を生き抜いた作家が生み出した主人公・竜門卓の烈しいキャラクターを演じられるのは、「全身俳優」とお呼びする津田さんを措いて、考えられませんでした。
60歳で小説家デビューを果たし、苛烈に生き抜いた作家としては、隆慶一郎さんも思い出されますが、隆さんの原作で放送した、青春アドベンチャー『柳生非情剣』(2022年)の主人公・柳生宗矩(むねのり)も、津田さんにお願いしたことが思い出されます。
失踪した猟犬を探す、ちょっと変わり者の猟犬探偵・竜門卓。
津田さんにはその正義感もさることながら、時にお茶目であったり、また涙もろい、といった人間性を加えていただき、そのお芝居に作曲家・和田貴史さんの躍動感あふれるオーケストレーションが華をそえます。
タフで、ちょっと泣き虫の探偵……津田さんのお芝居、どうぞお楽しみに!
『猟犬探偵』(全5回)
強くなければ生きていけない優しくなければ生きていく資格がない
【 NHK FM 】
2026年3月2日 ( 月 )~ 6日 ( 金 )午後9時30分~午後9時45分 (1-5回 )
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
津田寛治 高島礼子 高橋長英 陰山泰
小山剛志 古河耕史 蔵下穂波 松川美奈
タナカサキコ 太田梨香子 野地祐翔
【原作】 稲見一良(いなみいつら)
【脚色】 大河内聡
【音楽】 和田貴史
【関西ことば指導】
タナカサキコ
【スタッフ】
制作統括:桑野智宏
技術:浜川健治
音響効果:菅野秀典
演出:吉田浩樹
【あらすじ】
竜門卓(津田寛治)は、行方不明の猟犬を探すことを生業とする「猟犬探偵」
人間にとって、犬はかけがえのない相棒
生死をともにする猟犬であれば、なおさらだ
そんなある日、金桂花(高島礼子)から
知り合いの娘が飼っていた
失踪した盲導犬を捜して欲しいとの依頼が舞い込む
目の不自由な少女にとって、唯一の心の支えだった犬……
その行方を探す竜門の前に、意外な犯人像が浮かび上がる
競走馬の育成ファームからは
忽然と姿を消した老厩務員・田畑(高橋長英)が連れ出したシェパード犬
そして、かつての名馬シルバーゴーストの捜索を頼まれる……
がんと10年闘い、入退院を19回繰り返した小説家・稲見一良の
生きることへの清冽な思いが全編にみなぎる
※この記事は放送後1週間までの期間限定公開です。