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黄砂と花粉の「ダブルパンチぜんそく」に注意 特に注意が必要な日は #エキスパートトピ

呼吸器内科医
写真:イメージマート

スギ花粉の本格的な飛散と黄砂の飛来が重なり、ぜんそくの悪化で医療機関を受診する患者が増加しています。花粉だけでも辛い時期に、黄砂が加わる「ダブルパンチ」への警戒が必要です。特に今年は東日本を中心に花粉の飛散量が例年を上回ると予測されており、呼吸器疾患を持っている人はぜんそく症状に注意してください。

ココがポイント

3月上旬には九州から東北の広い範囲でスギ花粉の飛散がピークとなるため、万全の対策を心がけてください。
出典:tenki.jp 2026/2/24(火)

黄砂の飛来と呼吸器疾患について、小児では受診数増加、成人では救急搬送数増加との関連が報告されています。
出典:環境省

花粉には、黄砂などが起因となり“爆発”・“破裂”するような現象が起こることがある
出典:Weathernews, Inc. 2025/3/22(土)

雨上がりは「空からの新しい花粉」と「地面からの舞い戻り花粉」の挟み撃ちに遭う。
出典:ダイヤモンド・オンライン 2026/2/18(水)

エキスパートの補足・見解

通常、スギ花粉は2月中旬から本格的に飛散し、3月にピークを迎えます。今年は花粉の飛散開始が例年より早いだけでなく、同時期に偏西風で運ばれる黄砂の飛来も重なっています。この「ダブルパンチ」が呼吸器疾患やアレルギー疾患に影響を与えています。

花粉症によるアレルギー反応によって、すでに気道の粘膜が炎症を起こし敏感になっているところに、微小粒子状物質や大気汚染物質を含んだ黄砂が追い打ちをかけることで、気道の過敏性が高くなります。黄砂が花粉に衝突することで、花粉が爆発・破裂するような現象がみられます。このため、過去にぜんそくの既往がなかった人でも激しい咳や呼吸困難を発症したり、治療中の症状が急激に悪化したりする事例が多くみられます。

特に、雨上がりの晴れた日や風の強い日は、花粉と黄砂の両方が舞い上がるため警戒が必要です。対策としては、不織布マスクを隙間なく着用し、帰宅時は玄関で衣服や髪を払うことが基本です。長らく咳が止まらない場合や夜間に息苦しさを感じる場合は、市販薬で様子を見ずに早めに医療機関を受診しましょう。

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呼吸器内科医

国立病院機構近畿中央呼吸器センターの呼吸器内科医。「お医者さん」になることが小さい頃からの夢でした。難しい言葉を使わず、できるだけ分かりやすく説明することをモットーとしています。2006年滋賀医科大学医学部医学科卒業。日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医・代議員、日本感染症学会感染症専門医・指導医・評議員、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医・代議員、インフェクションコントロールドクター。※発信内容は個人のものであり、所属施設とは無関係です。

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