- 1二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 18:55:27
- 2二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 18:57:57
おい待てェ 失礼すんじゃねぇ
これから絵も文も練習して作ればいいだけだろうがぁ
分かったらさっさと作れ - 3二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 18:59:01
初対面だが俺は既に君の概念が好きだ
- 4二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:00:39
あれ?ここに置いてあるss とイラストは?イッチ?
- 5二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:03:35
このレスは削除されています
- 6二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:26:38
すみません、ここに来たら口だけは一丁前に生意気だけど心と身体は既にトレーナーに完堕ちして腰砕けになってるアーモンドアイさんが見れるって聞いてきたんですけどどこにありますか?
- 7二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:33:31
- 8二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:34:41
- 9二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:39:34
- 10二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:42:39
「勝負よトレーナー!」
勇ましくトレーナー室に飛び込んできたのは担当のアーモンドアイだ。
超が付くほどの負けず嫌いで、凡ゆる事に妥協しない圧倒的なウマ娘。9つのGIを取るほどの絶対強者な彼女だが、最近何やら変な勝負にハマってしまっている。
「えっと、またやるの?」
「もちろんよ!わたしは今日こそあなたに勝つの!」
困惑を覚えながら聞いてみるが、返事は変わらずだった。仕方なく彼女の耳元に口を近づける。
彼女は近づく俺にビクッと身体を震わせながらも、拳を握り小さくて構える。
そんな彼女に対して出来うる限り甘く囁く。
「また無様に負けたいのかい?次負けたら9連敗だよ?9冠ウマ娘が情けないね」
「はふん」
一瞬だった。
彼女は顔を真っ赤にしてその場に崩れ落ちた。その弱さに相変わらず戦慄してしまう。
そんな彼女に追い打ちをかけるようにーー
すまないがお風呂が沸いたので失礼する - 11二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:47:43
- 12二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 19:51:25
初対面だが俺は既に君のことが好きだ
- 13二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 20:08:04
切っ掛けはなんだったか。そう、あれはアイが急に言ってきたのだ。
「トレーナー。最近えーえすえむあーる?というのが流行っているらしいの」
ASMR。Autonomous Sensory Meridian Responseの頭文字を取った言葉。
簡単に言うとイヤホンなどで心地良い音を聞いて心身を癒す行為なのだが、最近は耳かき音とか囁き音とか色々と幅広く需要が広がっているらしい。
「それがどうかしたの?」
「それがね。トレーナーの声をえーえすえむあーる?にして聞くとね、どんな強いウマ娘もすぐに負けてしまうらしいの」
キラリと彼女の目が輝く。あー、と小さく天を仰ぐ。改めて言うが、彼女は超が付くほどの負けず嫌いだ。そのために努力する姿はとても素敵なのだが、逆を言うと勝負となれば止まらないと言う事にもつながる訳で。
「そう言う訳で勝負よトレーナー!さっ、わたしの耳元で囁いてみてちょうだい!」
さぁさぁ!とその綺麗な瞳をキラキラと輝かせて耳をこちらへと向けてくる。
こうなっては止まらないことを俺は誰よりも知っている。まぁ彼女のことだ。あっさりと耐えてきっと肩透かしを喰らうに決まっている。
そう楽観視しつつも、他でもない彼女の頼みだ。
出来うる限り甘い声を想像しながら囁く。
「そんなに負けるのがお望みなのかなアイ?」
「はへ?」
俺の口から発せられた言葉を聞いた瞬間、アイは普段では考えられない間の抜けた声をあげてストンと膝から崩れ落ちた。
「ア、アイ?」
彼女は今の自分に戸惑っているように、顔を赤くして崩れ落ちた自分の脚とこちらを交互に見ていた。
米が炊けたのでそろそろ失礼する。 - 14二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 20:10:38
お前の米俺が全部食べちゃったから続き書けよ
- 15二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 20:39:40
通りすがりのss作者!?実在していたのか!?
- 16二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 20:39:53
「う、嘘よ……こんなはず……」
顔どころか首元まで真っ赤になったアイが小さく何かを呟き続ける。
「ア、アイ?大丈夫か?首元まで真っ赤だぞ?」
体質的に熱のこもりやすい彼女なので、心配になり近づく。しかしそれがよろしくなかった。
「ひゃんっ!?」
偶然にもその心配のつもりでかけた言葉が、結果的に彼女の耳元で囁く形になってしまったのだ。
それはアイにとっては致命的な追撃になってしまったらしく、バッと立ち上がりらしくもなく涙目になりながらこちらを睨みつけてくる。
「つ、次は負けないんだから!!!」
そんな三下のような言葉を投げ捨てて彼女は何処かへと走り去ってしまった。
後に残ったのは、呆気に取られた俺と開け放たれたトレーナー室の扉だけだった。 - 17二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 21:10:46
バクバクと鳴り響く心臓に戸惑いながらわたしは逃げ出したまま後ろを振り返る。
「嘘よ……わたし……こんなの……」
えーえすえむあーる?が流行っていると聞き、特に深い意味もなくトレーナーに勝負を挑んだ。
勿論負けるつもりなんて毛頭なかった。
クラスの担当持ちのみんなは負けちゃうとか勝てる気しないとか言ってたけど、わたしはそんなこと微塵も感じなかった。
確かにわたしもトレーナーは素敵な人。わたしに夢を見てわたしと夢を見てくれる大切な人。
でもそんな彼だからと言って、耳元で囁かれても負けるビジョンはなかった。
なかったはずなのに。
「う、うぅ……」
負けた。完膚なきまでに負けた。
『そんなに負けるのがお望みなのかなアイ?』
思い出すだけで顔が熱くなる。
ゾクゾクと背筋に妖しい何かすら駆け巡る。
そして何より許せないのは。
「なんで、悔しいって思わないの?」
負けて悔しい。まずはそう思うのに。そう思わなくちゃいけないのに。
「こんなの、あり得ない!」
わたしはそんな気持ちを振り払うように、思いっきり走って帰るのだった。 - 18二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 21:15:12
シュヴァトレやクラトレみたいなアモアイトレか
- 19二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 21:38:11
これを9回繰り返すのか
- 20二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 21:53:52
ヒソヒソ…またおひんばよ…
- 21二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 22:17:31
「トレーナー!もう一度勝負よ!!」
わたしは昨日の記憶を振り払うようにもう一度トレーナー室に飛び込んだ。
彼は困惑したような顔を浮かべるけれど、知ったことではないわ。
昨日の敗北を拭い去るにはそれを覆す勝利しかないのだから。
必ず勝つという覚悟と共に彼の方へと耳を向ける。
彼はため息を吐きつつも、その口を耳元へと近づけてくる。わたしは拳を握りしめて彼との勝負に備える。
その先にある勝利をイメージしながら。
「また負けたいのかなアイは?この欲しがりさん」
「へふ」
あっさりと腰砕けになり、わたしはまさかの連敗を喫した。勝利のイメージも何もかもを一瞬で破壊されて膝からまた崩れ落ちてしまう。
9つのGIを手にした自慢の脚が、まるで役に立たなかった。あまりにも、あまりにもあっけなくまたしても負けてしまった。
こんなの、絶対におかしいのに。
どうして、こんなに。 - 22二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 22:40:40
トリプルティアラはどいつもこいつも......
- 23二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 23:01:13
「まだよ……まだわたしは負けてないわ……」
わたしは震える脚に喝を入れながらどうにか立ち上がる。ジャパンカップが終わった後ですらこうはならなかったのに、自らの脚だというのに情けなくて仕方ない。
「さ、さぁ。勝負を続けましょうトレーナー?最後に立っていた方が勝者よ?」
「いや、倒れそうなのはアイだけだよ?」
冷静なツッコミをされてしまうが聞く耳は持たないわ。なぜなら今は真剣勝負の最中なのだから。
「さ、さぁトレーナー。ど、何処からでもかかってきなさい?」
わたしは息を荒げながら彼を挑発する。彼は諦めた表情でわたしの頭に手を乗せ顔を近づけてくる。
その時点でわたしは勝てるビジョンが見えなくなっていた。吐息を間近に感じ、わたしの敗北は確たるものとなっていた。
「君はそんなに負けたがりだったのかな?本当に俺の担当バなのかな?」
「ふひゃ……」
3連敗。それがわたしに与えられた不名誉な称号だった。 - 24二次元好きの匿名さん26/02/25(水) 23:06:42
そろそろ眠いので失礼する
- 25二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 02:31:10
はよ寝て寝起きに描いてもろて…
- 26二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 06:26:34
「うぅ……うぅぅぅぅ……」
夜、わたしはベッドの上で悶々としていた。
囁かれた内容はどれも似たようなものでしかなかったのに、その全てでわたしはあっさりと敗北してしまった。
「悔しい……悔しい、はずなのよ……」
今度こそは勝つと胸に刻み、そのイメージをしようとしているのに何故かそこに『中身』を感じなかった。
小さい頃、クリスマスに大負けした時はその悔しさをバネに進もうとなっていたのに。今のわたしにはその熱意が感じられなかった。
ううん。むしろ。
『アイ』
「ひうっ!?」
彼のあの囁くような声を思い出すだけで背筋にゾクゾクと甘い痺れが駆け巡ってくる。その甘い痺れに心が蕩けそうになってしまう。
もっともっと味わっていたいと思うほどに。
また彼に◾️ければ、もっと……。
「……ちがう。……わたしはアーモンドアイ。……負けっぱなしなんて……許されないわ」
脳裏によぎった『もっとトレーナーに◾️けてしまいたい』という甘えを一刀両断で切り捨てる。
明日こそ、明日こそ彼に勝つのだ。わたしは目を瞑り、自分の勝つ姿を今度こそイメージするのだった。
間も無く仕事なので失礼する。 - 27二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 06:53:28
- 28二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 08:15:24
クラウンのASMR顔とかいう原初の罪
- 29二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 08:34:22
- 30二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 08:38:18
……あながち間違ってもいないのでは?
- 31二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 10:13:50
オレハマッテルゼ
- 32スレ主26/02/26(木) 12:10:01
- 33二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 12:34:48
勝つまでやれば勝ちだから……
- 34二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 12:40:38
えっ?
- 35二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 12:49:08
お前のせいか?(アイちゃん天井、サポ300連ヤン子なし)
- 36二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 12:54:30
!? クソっ!やられた!
- 37二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 18:07:19
ま、まだアイ引けてないのに…
- 38二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 18:08:48
俺のガチャ結果で救われる人がいるかもしれないなら安いもんだ
わりぃやっぱつれぇわ - 39二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 18:28:10
書いたのスレ主じゃなかったのか…
- 40二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 19:13:41
「覚悟しなさい?今日のわたしは昨日までとは違うから!」
飛び込み勇んできた担当バを、俺はどんな面持ちで見れば良いか分からなくなっていた。
ASMR勝負なるものを仕掛けてきたアイだったか、結果を見れば彼女は敗北の山を築いていることになる。
彼女がどれほど勝負に対して真摯に向き合ってるか知っているからこそ、俺の胸中は複雑に渦巻いていた。
アーモンドアイには勝ち続けてほしい。だからこそ手を抜いてしまうわけにはいかないのだ。
手を抜いた相手に勝ったところで、アイが喜ぶことはないのだから。
「わかった。俺も昨日までとは違うから覚悟してくれ」
「へ?」
こうなることを見越して、俺はクラウンのトレーナーにASMRの極意を聞いてきたのだ。彼も彼で担当の子に耳元で囁くことをせがまれているらしく、何故か生暖かい目をしながら細かく教えてくれた。
「アイ」
「ふひゃっ!」
既に顔が真っ赤なアイの両肩に手を乗せ、その瞳を覗き込む。そのまま顔をスライドさせて彼女の耳元に口を近づける。
「アイの瞳、すごく綺麗だよ。俺はその瞳が大好きなんだ」
「へぷ」
4つ目の戴冠は、やはりあっけないものだった。
餃子焼いてくるので失礼する - 41二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 19:17:06
- 42二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 19:18:07
- 43二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 19:20:17
愛してるゲームで負けるとこは想像できねえよなあ!
アイしてるゲーム - 44二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 19:37:55
「うううぅぅぅぅぅーーー」
昨日の夜、あれだけイメージした対トレーナー必勝法。彼に何を囁かれても仁王立ちして勝利宣言するわたし。そこまでは完璧にイメージができていた。できていたというのに。
『俺はその瞳が大好きなんだ』
「んみゅ」
思い出すだけで変な声が出てしまう。
その一言がわたしにはあまりにも致命的だった。だってあんな、あんなの……。
「これで……4連敗。こんなの……わたしじゃない……」
わたしは誰?アーモンドアイ。
名だたる先達を打ち倒し、9冠を手にした最強ウマ娘。
こんな無様な姿、認めるわけにはいかない。
いかないのに。
「なのに……なんで鏡の中のわたしはこんなに嬉しそうなの……?」
鏡に映るわたしは頬を紅潮させ、口角も自然と上がってしまっている。
負けて喜ぶなんて、あり得ない。
なのに、どうして。
「……明日よ。明日こそはトレーナーに勝つの。彼も彼で負けず嫌いだし、きっと何かまた作戦を練ってくるはず。それを乗り越えるのよアーモンドアイ」
振り払うようにわたしは鏡の中のわたしにそう告げる。負けっぱなしではいられないから。
心の何処かでまた彼と戦えることに悦びを覚えてることから目を逸らしながら、わたしは5度目の覚悟を決めるのだった。 - 45二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 20:03:28
なんか…平和なスレだな…
- 46二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 20:12:49
バンバンバンバンバンバンバン
バン バンバンバン
バン (∩ ・ω・) バンバン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/ はよ はよ
\/___/ ̄ ̄ - 47二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 20:24:55
「トレーナー。残念だけれど、あなたの連勝は今日で終わりよ」
わたしは静かな面持ちでトレーナー室へと歩みを進める。準備は念入り。彼がどのような作戦を練ってこようとも関係ない。
まずは先手を譲ってはならない。彼の一撃は強力だ。流石のわたしもその事を理解している。
だから、そのための策をすぐに実行する。
「トレーナー?まずはそこに座ってもらって良いかしら?」
「ん?良いけど勝負するんじゃうわっと!?」
ソファに腰掛けた彼の膝にわたしはすぐに腰を降ろす。彼の身体に背中を預ける形で。
「ア、アイ!?急にどうしたんだ?」
「ふ、ふふん。なんでもないわよ?さぁ勝負を始めましょう?」
そう。これがわたしの考えた必勝法。
こうして背中を向ければ彼に瞳を覗き込まれることもないし、仮に腰砕けにされても彼の上に座っているから膝をつくこともない。我ながら完璧な作戦だった。
ちょっと、ほんのちょっと、すっごくちょっとだけ恥ずかしいけれど勝利するためには些細なこと。
さぁ、今日こそわたしの勝鬨を聞かせてあげるわトレー……。
「寂しがり屋だなアイは。ほら、抱きしめてあげるからもっとおいで?」
「ぴゅみゅ」
後ろから抱きしめられながら囁かれわたしは5度目の敗北を味わうのだった。
ただ同時に味わった彼の香りと温かさはとても……。いえ、なんでもない。
柿ピー買ってくるので失礼する。 - 48二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 20:28:23
これがシュヴァモンドアイですか
- 49二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 20:36:32
自爆!
- 50二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 20:38:14
ルラちに続いてアモち爆誕か
- 51二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 20:51:24
火照った身体を冷やす意味でもシャワーを浴びながらわたしは唸っていた。
5回。彼に手も足も出ず破れてしまった事実。必勝法を携えて挑んだにも関わらず完敗。
こんなこと許されるはずはない。いつものわたしなら凡ゆる努力をして勝ちをもぎ取りに行くはずだ。
現にわたしもそうしている、そうしている……?
キュッとお湯に濡れた肩に手を添える。
彼に抱きしめられた温もりがとても心地良くて。囁かれる言葉はまるで天使のように甘くて。その香りは甘美でありそれでいて刺激的で。
何度も何度も体験したくなるような、そんな危険な微睡みがそこにはあって。
「だめよ。だめよアーモンドアイ。そんなこと考えちゃだめ。あなたは勝つの。勝ち続けるのよ」
そう。
わたしは勝ち続ける。これからもこの先も。例え誰が相手でも。
だけれど、と考えてしまう。
もしわたしを破る相手が彼だとしたら?
わたし同じ夢を見てわたしに夢を見てくれた彼相手なら?
わたしの全てを見ていてくれる彼になら?
問いが渦巻く。
明日にはまた6度目の戦いを挑む。
でも答えはきっともう出ていた。
わたしは、彼に挑んでもっと◾️けたいのだと……。
洗濯物畳んでくるので失礼する。 - 52二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 21:03:01
オイ待てェ 畳んだら頼むぞ
- 53二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 21:27:27
「すー……はー……。大丈夫。大丈夫よアーモンドアイ。わたしは勝てる。勝てるのよ」
トレーナー室の入り口で深呼吸をして気持ちを落ち着ける。
こんなに緊張しているのはいつ以来かしら。
6度目。6度目の戦い。
切っ掛けは些細なこと。クラスの子が言っていたトレーナーのえーえすえむあーる?だった。
担当トレーナーにそれをされるとどんなウマ娘であっても負けてしまう。そんな眉唾物な与太話。だけれど勝負事というなら黙っていられないのがこのわたし、アーモンドアイだ。
だから挑んだ。挑んでしまった。そしてわたしは甘美なる敗北を5度も味わった。知ってしまった。その味を。
「トレーナー。さぁ、勝負の続きをしましょう?」
わたしは扉をゆっくり開けて、開口一番宣戦布告をする。一歩一歩、彼へと近づく。耳をピンと立てて、彼の顔を見上げる。彼は少しイタズラっぽい笑みを浮かべている。
「なぁアイ?もう気づいてるんじゃないか?」
「な、何にかしら?」
彼はその笑み崩さないままわたしの肩を優しく掴み抱き寄せてくる。わたしはその瞬間に覚悟した。6度目のーー。
「本当はもっと負けたいんだろう?俺に」
「きゅむっ」
耳元で囁かれた甘い甘い事実。
喉から悲鳴のような嬌声のような何かをあげ、わたしはまた腰が砕け膝から崩れ落ちる。一つ違うのは彼に受け止められているということ。彼の甘い香りと温もりに包まれて、わたしはゆっくりと意識を手放していく。
6度目の敗北は、完全にわたしを蕩かしていった。
湯たんぽを用意するので失礼する - 54二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 21:33:23
オイ待てェ、しっかりあったかくしてゆっくり寝てから続き書いてくれェ
- 55二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 22:08:20
7度目。
わたしの本性を暴いた彼に、もう勝てる未来は見えなかった。
それでも挑むのは何故なのか?
勝てないってわかっていても、挑む理由はわたしには分からない。何故ならわたしは必ず勝つ側だったから。
トレーナーの顔を見上げる。
えーえすえむあーる?をわたしは甘く見ていた。
これが与えるのは敗北だけじゃない。
わたしに絡みつく蜘蛛の糸。決して逃れ得ぬ蟻地獄。
クラスの子たちも言っていた。
一度ハマったらもう抜けられない、と。
わたしも例外ではなかっただけ。ウマ娘はトレーナーには絶対に勝てない。その力の差をわからせられる。
あぁ、また彼の腕に吸い込まれていく。
彼の口が妖艶に動く。
「はみゅん」
いつも通り情けない声をあげてわたしは破れた。7度目の敗北。わたしの心を折るには、あまりにも十分なものだった。 - 56二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 22:24:27
「なぁ、アイ。あまり言いたくないんだけどさ」
「何かしらトレーナー?」
トレーニング後、8度目の勝負を挑もうとした時彼は申し訳なさそうにこちらを見てくる。
「あの、さ?もしかして、負け癖ついちゃってない?」
「っ……」
ゾクゾクっと背筋に妖しい衝撃が走った。
指摘されたことに対する甘美な陶酔。
ばれている。いや当たり前の話ね。あれだけ負け続けているのだから。
「レースにも影響あるかもしれないからさ、もうこの勝負は終わりに」
「それはだめよ!」
ピシャリと言い切る。
あなたがそろそろその事を言うのは読めていた。わたしはあなたのことを誰よりも知っているのだから。
そしてやめさせない。この勝負は。だってわたしは。
「わたしに敗北は似合わない。そうでしょうトレーナー?だから勝つまでやるわ!例えそれが何百回かかっても。さぁ、8度目の戦いを始めましょう?」
だってわたしはあなたに負け続けたいから。
勝つまで負け続けると決めたから。わたしは進み続けると誓ったの。
「……仕方ないな。おいでアイ」 - 57二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 22:26:47
彼は苦笑気味に両手を開いてわたしを受け入れてくれる。それも知っている。彼はわたしと同じだから。
耳を立てて彼の口元へと近づける。
「この欲しがり弱々ウマ娘」
「にゃみゃん」
甘く囁かれて8度目の敗北を喫する。腰が砕けて膝が笑い彼にもたれるように倒れ伏す。
それでもわたしは前を見る。
そして話は冒頭へと回帰する。
あの後も負けた。
9回どころかそれ以上に負け続けた。9冠なんて可愛いものだった。
でも残念。わたしは勝つまで止まらない。あなたも負けるまで止まらない。そうでしょう?
だからあなたもその日まで付き合ってちょうだいね?
わたしの大切なトレーナー。
Fin - 58二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 22:28:35
以上を持って失礼する
通りすがりのSS失礼致した - 59二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 22:30:48
bravo!bravo!
- 60二次元好きの匿名さん26/02/26(木) 23:34:55
素晴らしい…もっと読みたかったがこれくらいが丁度良いというもの
でももうちょっと読みたいですハイ - 61二次元好きの匿名さん26/02/27(金) 06:20:24
トレーナーにだけは負けても良いと思ってしまうアーモンドアイ概念、もっと流行ってほしい
- 62二次元好きの匿名さん26/02/27(金) 07:02:48