東京都、無電柱化の重点地域を「環8の内側」に拡大…宅地開発時に新設禁じる全国初の条例案も
東京都議会第1回定例会が18日、開会した。小池知事は施政方針演説で、電線を地中に埋める「無電柱化」について「電柱を減らす、増やさないの両面で進める」と改めて述べ、重点地域を「環8の内側」に広げてさらに推進する考えを示した。定例会では新年度一般会計当初予算案など125議案が審議される。 【地図】「無電柱化の重点地域」を拡大
災害時の避難や救助の妨げとなる電柱の削減に取り組んできた都は同日、新たな方針を公表した。都道の無電柱化を優先的に進める「重点整備地域」を従来の環状7号線内側から環状8号線内側へ拡大し、取り組みを加速するとした。
これにより、23区東・北部は足立区や江戸川区の全域、23区西部も世田谷、練馬、杉並各区などの多くが同地域の対象となる。都は新たな計画の下、2030年度までに都道320キロで無電柱化の着手を目指す。
今定例会には宅地開発時に電柱の新設を原則禁じる全国初の「宅地開発無電柱化推進条例案」も提出された。都は昨年3月末時点で対象都道の5割弱にあたる1121キロの無電柱化を完了しており、小池知事は「様々な取り組みを組み合わせ、さらなるスピードアップにつなげる」と語った。
演説では「激甚化する風水害や災害級の暑さから、都民の暮らしを守り抜いていく」とも力説した。その上で、河川の水を環7などの地下空間を活用したトンネルから東京湾へ流す「地下河川構想」の実現に向け、3月に事業化に向けた有識者委員会を設立すると明らかにした。
演説の締めくくりには、衆院選前に設置が決まった国と都の協議体に触れ、「『強く豊かに。』のスローガンを掲げる国と、東京ひいては日本全体の真の成長に向けた議論を進める」として、高市政権との連携を強調した。さらに、都と46道府県の「税収格差」の是正(偏在是正)の議論を念頭に、「この30年、パイの切り分け方ばかりを論じたことが日本の縮小をもたらした。首都東京から明るい未来のモデルを示す意味は極めて大きい」と力を込めた。
定例会の会期は3月27日までの38日間で、主要会派による代表質問は2月25日、一般質問は同26、27日。予算案を審議する予算特別委員会の総括質疑は3月9、12、13日に行われる。