名前は「極楽」でも実態は“廃墟級” 香川県の老朽インフラ、90年以上の歳月で「鉄筋むき出し」――地方が直面する辛らつ現実を考える
老朽化する全国の橋・トンネルの更新期が迫るなか、小規模市町村は人手不足と財政難で対応困難。2040年には橋の75%、トンネルの53%が50年以上経過し、国は役割分担見直しで地方インフラ維持に乗り出す。
極楽橋は10年間、車両通行止め
古い欄干のあちこちでコンクリートにひび割れが走る。なかの鉄筋がむき出しになり、鎖で固定した場所も。香川県観音寺市西部の一の谷川に架かる極楽橋。2016(平成28)年の点検で「特別な措置を講じなければならない」と判定され、約10年も車両通行止めが続く。極楽橋は戦前の1933(昭和8)年に完成した橋長27.6m。市道が通り、長く生活道路として利用されてきた。
約200m下流に県道の港橋が架かり、う回路として利用できるが、極楽橋北詰には観音寺小学校と観音寺こども園がある。地元自治会からは架け替えを求める声が上がっている。
観音寺市は架け替えの方針だが、市道の拡幅計画があるうえ、予算の問題を抱えて着手できないでいる。観音寺市建設課は
「架け替え時期は決まっていないが、橋の予備設計をして地元と協議している」
と説明した。