飯能を境に向きを変えて【系統分離】
前回、東武鉄道の本線系統が久喜、南栗橋で分離されていったことを書きましたが、西武鉄道では同じ池袋線で飯能を境に系統が分離されています。
西武秩父線は吾野から先
池袋を起点に埼玉県南西部エリアの通勤路線である西武鉄道池袋線。一般列車のほとんどが飯能でそれぞれの方向に折り返します。飯能以西、途中の吾野から先の西武秩父線・西武秩父までが一本の路線のようなダイヤとなっています。東武の久喜や南栗橋のように近年系統が分離されたわけではありませんが、それでもかつては池袋線発着の吾野・西武秩父・秩父鉄道方面の列車が朝夕を中心に複数設定され、早朝には池袋発の普通・西武秩父行きなんていうロングラン列車も見られました。
<1980年当時の池袋発西武秩父行き 平日ダイヤ>
5:00 普通/5:30 普通/6:00 普通
6:25 普通/6:52 準急
17:02 急行/17:32 急行/18:17 急行
18:47 急行/19:20 急行/20:00 急行
22:00 準急
飯能での系統分離が進んだのは90年代に入った頃だったでしょうか。休日(土休日)ダイヤの行楽目的の列車を残して飯能で乗り換える必要があります。それもあって、何となく飯能を境に池袋線と西武秩父線が分かれているように錯覚しますが、正しくは西武秩父線は吾野〜西武秩父間となります。
西武秩父から秩父鉄道へ
本題とは逸れますが、西武秩父線が開業した1969年時点では秩父鉄道との直通運転は行われていませんでした。そもそも西武秩父線の建設は秩父鉄道や東武鉄道にとって東京方面への輸送のライバルとなるため、直通運転や西武秩父駅との接続に積極的ではなかったようです。今でも西武秩父駅と御花畑駅との位置関係にそれを見て取れます。
時は経ち、1989年にようやく直通運転が開始されました。西武秩父と御花畑駅が同一駅扱いとなり、長瀞方面列車は横瀬を出ると西武秩父に入らず直接御花畑に。三峰口方面は西武秩父で折り返す運転となってるのはご存知の通りです。
土休日の行楽列車にも変化が訪れます。2013年ダイヤ改正で、朝の池袋発快速急行のうち、西武秩父行きについては廃止されました。同改正から始まった、副都心線・東急東横線との直通運転による変化といって良いでしょう。
<2012年6月30日改正 土休日ダイヤ 池袋発>
7:05 快速急行 三峰口・長瀞行き
7:35 快速急行 西武秩父行き★
8:05 快速急行 三峰口・長瀞行き
8:35 快速急行 西武秩父行き★
★2013年3月16日ダイヤ改正で廃止、同じ時刻列車は急行・飯能行きに置き換え、その列車に続くように元町・中華街発の快速急行・飯能行きが設定
<2012年6月30日改正 土休日ダイヤ 西武秩父発>
15:30 快速急行 池袋行き※
16:30 快速急行 池袋行き
16:43 快速急行 池袋行き※
<2013年3月16日改正 土休日ダイヤ 西武秩父発>
15:51 急行 池袋行き※
16:28 快速急行 池袋行き
16:51 急行 池袋行き※
※三峰口始発、横瀬で長瀞発編成と連結
さらに飯能での分離が進んだのが2020年3月ダイヤ改正。秩父鉄道直通列車が飯能発着に短縮されました。夕方に西武秩父発で唯一残った池袋行きは快速急行ですが、2ドア4000系ではなく通勤車が様充当されるため、4000系が定期で池袋へ顔を出すことはなくなりました。このあたり、浅草へ6050系が顔を出さなくなった東武鉄道、難波へ2300系が顔を出さなくなった南海電鉄に類似します。
秩父鉄道からの上り直通列車が快速急行から急行へ格下げされた2013年改正、この時が同列車の「終わりの始まり」だったのかもしれませんね。
表紙写真 2020年2月23日 秩父鉄道御花畑駅(西武線方面ホームへ転線)



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