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コテンとひも解く「ジェンダーギャップ」の正体

運営している母親アップデートコミュニティ(HUC)7周年祭の特別セッションとして、株式会社COTENより品川皓亮さんをお迎えし、「ジェンダーギャップの構造を理解する60分」を開催しました。

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私たちコミュニティでは、COTENさんが配信されている「コテンラジオ」のファンが集う会もあり、その影響もあって子育て歴史研究会をやっていました。

そんな関連もあり、今回7周年の節目にこのようなセッションを開催できたこと、とてもうれしかったです!

本セッションからの学びと気づきをまとめておきます。


なぜ、このセッションを企画したのか?


コミュニティメンバーが企画してくれたのですが、私たちのコミュニティでこれまで何度も語られてきた問いがありました。

  • なぜ出産後、キャリアが止まるのか

  • なぜ管理職に踏み切れないのか

  • なぜ配慮されると、どこか申し訳なくなるのか

  • なぜ「私の努力不足」と思ってしまうのか

これらは本当に「個人の問題」なのか。
それとも、社会の構造なのか。

今回のセッションは、その問いに真正面から向き合いたいと考えました。

このイベントは、 「どう頑張るか」を学ぶ場ではありません。 また、正解や処方箋を提示する場でもありません。
女性・母親として感じてきた違和感を、社会の構造として言語化し直すことで、 自分や社会を見る視点を一つ増やす。
安心して考え、問いを持ち帰るための60分です。

イベントページの概要より抜粋

音源プロジェクトの背景


品川さんが関わってきたCOTENさんの「ジェンダーインクルーシブ」プロジェクトは、約2年にわたる歴史調査を経て制作された約20時間の音源です。

私たちの周りでも、音源が公開されてから話題になっています。

「女性の社会参与」をここまで構造的に、そして丁寧にひも解いていただいているのは、ほんとにありがたいです。

またそれを「コテンラジオ」で影響力のあるCOTENさんが公開してくださったこと。この領域に関心のある女性のみなさんだけではなく、多くの人たちに届く機会となることもありがたいです。

この音源は、あえて「株式会社」「経営層」の視点からジェンダー問題を扱っているそうです。

なぜなら、

  • 労働制度を設計しているのは企業

  • 管理職モデルを作っているのも企業

  • 働き方の前提を決めているのも企業

だからです。

でも、今回のセッションは違いました。

音源が「制度設計側」の視点だとすれば、
このセッションは「私たち個人」の視点。

構造を理解したうえで、
私たちはどう関わるのか。


そこに焦点が当てられました。



ジェンダーギャップは“自然”なことではない


品川さんが提示してくださったのは、歴史の大きな流れでした。

狩猟採集社会では、現代ほど固定的な性別分業規範は存在していなかった。

でも、農耕社会では農業形態によって差が生まれた。焼畑など協働型農業ではギャップは比較的小さく、大型家畜や重労働を伴う農業では男性中心化が進んでいったそうです。

ここで示された重要な視点は、

「性差」ではなく、「労働形態」が性別役割分業を規定してきた

ということでした。

そして、決定的な転換点は「産業革命」です。


それまで、生産と生活は一体でした。

家族単位で働き、家庭がそのまま生産の場でもあった。しかし産業革命によって労働は工場へ移動し、賃金労働が主流化し、家庭と職場が分断されました。

初期の工場では男性も女性も子どもも、働いていたと言います。
しかし危険性や重労働化、法規制や労働運動を経て、「力仕事=男性」という整理が進みました。

やがて成立したのが、

男性稼ぎ手モデル × 専業主婦モデル

いわゆる「近代的家族」です。

これは自然に発生したことではなく、工場労働を前提とした資本主義社会にとって合理的だった構造でした。

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日本に上乗せされた「母性規範」


さらに日本では、明治から昭和にかけて「母親像」が強く規範化されました。

  • 三歳児神話

  • 母原病

  • 母が育てるべきという言説

科学的根拠が十分ではないにもかかわらず、教育やメディアを通じて広まり、母親責任社会が形成されました。

「母原病」という言葉を知らなかったのですが、このような意味があるそうです。

「子どもの病気や問題行動の背景には、母親の育児のあり方に原因がある」という考え方

高度経済成長期の企業戦士モデルと結びつき、男性は外で無制限に働き、女性は家庭を守るという構造が強化されたのです。

こうして、日本では

① 近代的家族モデル
② 強い母性規範

という二重構造ができ上がりました。


なぜ今、こんなにも揺れるのか


現在の社会は明らかに変化しています。

  • 共働き前提

  • 女性就労が経済的に不可欠

  • 少子高齢化

  • 知識経済中心


しかし企業制度は依然として、

  • 長時間労働前提

  • 転勤前提

  • 無制限稼働前提

という設計のままです。


いずれ、社会構造も、社会の変化に対応してくれるのかもしれない。

でも、時間差がある。

その時間差が、「葛藤」を生んでいるのです。


私たちコミュニティ内で共有された声はリアルでした。

  • 出産後に機会が減った

  • 管理職に挑戦したいが踏み切れない

  • 配慮されると申し訳なさを感じる


品川さんは明確に言いました。

それは「意欲」の問題ではない、「構造」の時間差である、と。

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「絶望」から始まる


音源を聞いたメンバーからは、「絶望した」という声もありました。

構造を知ると、自分の力ではどうにもならないように感じる。

それに対して品川さんは、

構造を認識することは苦しい。
でもそこから始まる。

と語りました。

人文知とは、現実を直視し、構造を理解し、そこから希望へ変換する知。

「絶望」は終わりではなく、出発点です。


「構造」は変わる


歴史を見れば、労働形態が変わるたびに、家族モデルも分業規範も変わってきました。

だから今の構造も永遠ではありません。

これは楽観ではなく、歴史的事実です。

そして終盤、具体的な取り組みとして紹介されたのがコテンさんが推進されている「ジェンダーCo-Lab」。


志ある企業が連携し、制度設計そのものを変えようとする試みだそうです。

印象的だったのはこの言葉です。

この問題に取り組む会社に、いい人が集まる。
そうでない会社には集まらない。
その流れが起きないと社会は変わらない。

構造は自然には変わらない。

集合的な意思で動く。

なので、私たち個人個人が、どのような意思をもって、どう行動するかは大きな影響をもたらします。


7周年という節目に思うこと


私たちのコミュニティは、「こんな風に思っているのは私だけじゃなかった」という気づきから始まりました。

今回のセッションでも同じ感覚がありました。

  • 私だけが弱いのではなかった

  • 意欲が足りないのではなかった

  • 個人の問題ではなく、「構造」の問題だった


そして、「構造」は人が作ったもの。

だから、人が変えられる。


7周年という節目に、私たちはもう一段深いところへ踏み込めた気がします。

個人の努力論から、構造理解へ。

絶望から始まる希望。

そんな60分でした。


このnoteにも書いたのですが、改めて。

今回のコテンさんの音源を聴いて、そしてセッション企画運営を通して、会社員として管理職にチャレンジする意義を腹落ちできました。

このままでは、日本は本当にまずい

「できない」と思っているのは、私の勝手な思い込み

逃げるのではなく、まずは自分からチャレンジを広げよう


そう腹落ちしたとき、
会社員としての立場でも、逃げずに向き合ってみよう

と思えるようになりました。


改めて、コテンさん、そしてセッションにご登壇いただいた品川さんに感謝です。

そして、この課題に興味関心のある方々とつながりあって、一緒に解決に向けてアクションできたらうれしいです!


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