輸出の減少が鮮明に
世界経済の状況次第で、コロナショック時などのように、韓国がドル資金の不足に直面する展開も排除できない。そうしたリスクに備えるため、韓国はわが国との経済、金融面での関係強化を目指している。
足許、韓国経済は底堅さを維持しつつも、不安定な部分が増えている。プラスの要素として、国内の経済は想定されたより安定感を保っている。
特に、個人消費は相応にしっかりとしている。背景の一つとして、ウィズコロナによる飲食、宿泊、交通などの“ペントアップディマンド”が現れたことは大きい。1~3月期の実質GDPは前期比0.3%増加した。
ただ、韓国の経済成長を支えてきた輸出の減少は鮮明だ。5月、輸出は前年比15.2%減少した。最大の輸出先である中国の景気回復ペースが弱いことは大きい。
品目別にみると、最重要品目である半導体の輸出が10カ月連続で減少した。半導体需要減少の要因として、世界全体で、スマホ、パソコンの需要は飽和した。
世界的な物価上昇により、消費者の買い控え心理も高まった。2022年秋ごろから米マイクロン・テクノロジー、キオクシアなどは減産に着手した。
4月から最大手のサムスン電子も生産調整に踏み切った。それでも、NAND型フラッシュメモリーとDRAMの価格は下落基調だ。メモリー半導体市場全体で需要と供給の調整に時間がかかっている。