債務問題と米欧の金融引き締めが逆風に
6月8日、韓国の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相兼企画財政相(わが国の財務大臣に相当)は、“日韓の通貨スワップ協定”の再開に前向きな考えを示した。
1997年のアジア通貨危機の時、韓国経済が大きく混乱しドル資金の海外流出に直面した際、日韓の通貨スワップ協定は危機的状況の克服に貢献した。
その後、韓国経済の立ち直りで、2015年に朴槿恵(パク・クネ)政権時に協定は終了した。
今回のスワップ協定再掲への動きの背景には、中期的な世界経済の不透明感の高まりがある。
足許、韓国にとって最大の輸出先である中国の景気回復は遅れており、韓国のサムスン電子がトップシェアを持つメモリー半導体の価格も下落が続いている。
韓国では家計の債務問題も深刻だ。米欧の金融引き締めも長引きそうだ。いずれも韓国経済にとっては逆風になりそうだ。
今すぐではないにせよ、米金利が上昇すれば、世界の金融市場でリスク回避の動きが強まるだろう。その場合、韓国からの資金流出は増加する恐れがある。