イスラエル軍、投降したとみられる男性2人を射殺
(CNN) イスラエル軍が占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で投降したように見える男性2人を射殺した事案をめぐり、イスラエル当局が調査を行っている。パレスチナ自治政府は、射殺について「完全な戦争犯罪」と非難した。
今回の発砲は27日、ヨルダン川西岸のジェニンで、イスラエル軍が大規模な「対テロ作戦」を展開する中で発生した。
武装組織「イスラム聖戦」は声明で、2人は同組織の戦闘員で、イスラエル軍と交戦を続けたが弾薬が尽き、包囲された末に現場で処刑されたと主張した。
自治政府は、今回の事案は「すべての国際法、条約、規範、人道的価値へのあからさまな違反だ」と述べた。
発砲に関与した国境警備隊員3人の弁護士は28日、CNNに対し、3人は内務調査部の取り調べを受け、保釈されたと述べた。弁護士によると、3人は自らの生命が危険にさらされていると真剣に信じていたとし、国境警備隊は容疑者に武装していないことを確認するため衣服を脱ぐよう命じたが、従わなかったと主張した。また、発砲はあくまで無力化のためで、殺害する意図はなかったとした。
イスラエル軍(IDF)によると、死亡した2人は当局からテロ活動の容疑で指名手配されていた。
「事案は現在、現場指揮官が調査中で、関係当局による調査に回される」とIDFは説明した。
SNSで共有された動画には、2人が両手を頭上に上げて建物から出てくる様子が映っている。周囲にはイスラエル兵とみられる人物がいた。その後、2人は建物の入り口前の地面に倒れているのが映っており、その後、複数の銃声が聞こえた。少なくとも1人の遺体が地面に横たわる様子が確認できる。
国連人権高等弁務官事務所は「大胆不敵な殺害に愕然(がくぜん)としている」と述べ、この事案を「即決処刑」だと非難した。
同事務所の報道官はスイス・ジュネーブでの記者会見で、2023年10月7日から25年11月27日までに、イスラエル軍と入植者によって、東エルサレムを含む占領下のヨルダン川西岸で1030人のパレスチナ人が殺害されたことを確認したと明らかにした。犠牲者の中には223人の子どもも含まれるという。