中日の岡田俊哉投手(33)と祖父江大輔投手(38)が引退試合で最後の雄姿を見せた。先発の岡田はヤクルトの1番が主砲村上宗隆内野手(25)と聞いて「心臓がバクバクした」とびっくり。5球目に144キロの直球を外角低めにズバッと投げ込み、見逃し三振で354試合登板の有終を飾った。「『ナイスボール!』と球界を代表する打者(村上)からほめてもらった」と感謝した。23年の春季キャンプで右大腿(だいたい)骨を骨折する大けがを負い、一時育成契約となった。「ここに戻ってくることを目標にやってきたので」と涙が止まらなかった。セレモニーでは、プロ入りを後押ししてくれた智弁和歌山・高嶋仁名誉監督(79)から花束を受け取り、また涙があふれた。
元セットアッパーの祖父江は3点リードの8回、登場曲TOKIOの「宙船」に乗って通算510試合目のマウンドへ。中村悠平捕手(35)に得意のスライダーを中前に運ばれて降板した。マウンドに来た井上監督から「お前らしいな」とねぎらわれ、祖父江も「いい勝負ができた」と笑った。2人の勇姿がチームを鼓舞し連敗も4でストップ。セレモニーでは先に岡田を胴上げし、祖父江は無視してナインが引き揚げようとするなど、最後まで笑いあり涙あり。岡田は中日一筋16年、祖父江は同12年。人柄もあふれた引退試合に超満員の竜党が酔いしれた。【石橋隆雄】
▽中日高橋宏(今季7勝目。先発岡田を受け1回1死から登板。7回まで無失点で祖父江にバトンを渡し)「お世話になった先輩2人だったので、自分の出せる全力で挑んだ。2人がいる時にCSとか、優勝させる立場だったけど、かなわずにすごく悔しい。恩返しという形で投げていきたい」
▽中日井上監督(岡田と祖父江の引退試合を勝利で飾り)「昨日は中田翔の引退試合で勝って送れなかった。今日はどうしても勝ちたい気持ちだった」