「先生という言葉、出てくるだけで怖い」 教え子に性暴力、賠償命令

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太田悠斗
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 北海道内の私立高校に勤務していた元教員の男性による性加害で精神的な苦痛を受けたとして、生徒だった女性が学校側に1980万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁(守山修生裁判長)は20日、原告の請求を一部認め、元教員に1100万円の支払いを命じた。判決は元教員が優位な立場を悪用したと認め、「原告の性的自己決定権を侵害した」と述べた。

 訴訟で女性側は元教員から性的な目的で子どもを手なずける「グルーミング」を受けたと訴えており、判決はこれを認めたかたちだ。

 判決などによると、女性は高校1年の時から当時教員だった男性から性被害を受け、被害は卒業後も続いた。その後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症。進学した大学に通うことができなかったことなどから除籍となった。

 判決は「女性が当時未成年で性行為が心身に及ぼす影響を判断する能力が十分ではなかった」と指摘。さらに、生徒と教員、年齢差といった2人の人間関係を踏まえれば「元教員が女性に対して優位に立っていた」と述べた。

 そのうえで、元教員が女性の自己肯定感の低さなどに乗じ、優位な立場を築きつつ、性的要求に応じさせたと認定。女性の意に反する性行為に及んだとして違法だと結論づけた。

 元教員側は「女性が周囲に助けを求めることはしなかった」などとして完全な同意があったと主張していた。

 一方、女性は学校側には使用者責任があるとも主張したが、判決は「授業などと関連しないもの」として退けた。

「『先生』という言葉が出てくるだけで怖い」

 元教員の男性から受けた性被害をめぐり、原告の女性の性的自己決定権を侵害したと認めた20日の札幌地裁判決。判決が重くみたのは、女性が訴えた被告による「グルーミング」の悪質性だった。

 「洗脳に近いようなことが行われてた」

 女性は判決前の取材に対し、そう振り返った。被害が続くにつれ、抵抗する気力はどんどん無くなっていった。当時は「自分のせい」と思い込んでいたという。

 被害が始まったのは高校1年…

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