無謀な日本政府、踊るメディア。南鳥島のレアアースは国家的“幻想”。現代のインパール作戦! #エキスパートトピ
中国から輸出制限にあって、注目の「レアアース」。なんと南鳥島の深海底から採掘できる可能性があるとあって、政府は入れ込み、メディアは盛り上がっている。成長のスイッチを「押しまくっていく」という高市首相は、経済安全保障の面からも、大きな期待を寄せている。
そんななか、2月2日、探査船「ちきゅう」が世界で初めてレアアース泥の引き上げに成功したと、内閣府と海洋研究開発機構(JAMSTEC)が発表した。
しかし、専門家から識者まで、国産レアアースの生産は無理。できたとしてもコストがかかり過ぎると指摘している。
ココがポイント
南鳥島沖レアアース、政府の目標量採れても「すぐに商業化は…」
出典:朝日新聞 2026/2/18(水)
南鳥島レアアース開発は30年かけても難しい 「夢の海底資源」報道に覚える違和感
出典:東洋経済オンライン
日本が採掘したレアアース泥の「真相」が明らかに―中国メディア
出典:Record China
エキスパートの補足・見解
かねてから私は国産レアアースには懐疑的であった。それは、2013年、すでに1度探査され、無理と結論が出ていたからだ。当時、私は編集者として、元・蝶理で世界中の鉱物資源を調査した中村繁夫氏の知遇を得て、『レアメタル・パニック』という本を出した。その中村氏は、「東洋経済」への寄稿で、「南鳥島レアアース開発は30年かけても難しい」 「最も可能性のあると目される鉱山はオーストラリアのマウントウェルド鉱山」「それ以外のレアアース資源は、開発コストが過大であり経済合理性がない」と述べていた。
南鳥島は日本から2000km以上も離れた絶海域にある。そこに採掘プラントをつくり、6000mの深海底から引き上げる。それを日本に運ぶ。技術的にも輸送も困難なうえ、精錬過程において環境を破壊する。
中国がレアアースを独占できるのは、環境破壊を無視できる広大な土地と批判を抑えられる政治的な強権があるから。日本にはそれがない。世界のどこの国も海底レアアースの調査すらしていない。国産レアアース開発は“幻想”。現代の「インパール作戦」だ。
早くて後半年で国内のレアアース在庫と備蓄がなくなるという。高市政権はどうするつもりなのか?