工女の食生活とみそに焦点 岡谷蚕糸博物館で企画展 長野県岡谷市
長野県岡谷市の岡谷蚕糸博物館で19日、企画展「製糸業と味噌醸造業」が始まった。明治から昭和初期にかけて製糸業で栄えた岡谷で、工女の食生活を支えたみそに焦点を当てて紹介。同館が所蔵する製糸工場の帳簿や「献立簿」などの資料に加え、当時を伝える写真パネル合わせて36点を紹介。製糸業の衰退とともに醸造業へと発展し、県内有数のみそ生産地として隆盛したまちの歴史を伝える。5月24日まで。 同館によると、製糸全盛期には3万4500人もの工女が市内で働き、食事のたびにみそ汁が提供された。本展では、食生活を裏付ける各工場の帳簿や献立表を展示。1926年の堀川組の献立簿には、1日3食のメニューと食材などの記録が残る。工女の健康と食欲を守るため、みそは1食につき1人当たり15グラム使用し、工場全体では膨大な量となった。記録を基に、当時の食事を再現したレプリカも並ぶ。 各工場の帳簿からみその原料である大豆や塩、こうじを地元の店舗から買い入れたことが読み取れる。炊事場の写真パネルもあり、工場で繭を煮るのに使う蒸気を活用し、米を炊く様子が写されている。 製糸と深い関わりを持つ「岡谷みそ」。現在は9社が受け継ぎ、学校給食にも提供されている。同館は「生糸からみそ造りに転換し、現在の岡谷みそへとつながった興味深い歴史について知ってもらえたら」と話す。 関連イベントとして、3月7日 に喜多屋醸造店(同市天竜町)の長峰愛さんらを講師に迎えたみそ玉作りの体験、4月17日 には松亀味噌(同市湖畔)の工場見学を行う。 開館時間は午前9時~午後5時。水曜日 と祝日の翌日は休館。一般530円、中高生320円、小学生170円。問い合わせは同館(電話0266・23・3489)へ。