国会審議・番外編

「殺人」「触らないで」と物騒な発言も続出 衆院予算委でアメとムチを使い分けた安倍首相の真意とは…

【国会審議・番外編】「殺人」「触らないで」と物騒な発言も続出 衆院予算委でアメとムチを使い分けた安倍首相の真意とは…
【国会審議・番外編】「殺人」「触らないで」と物騒な発言も続出 衆院予算委でアメとムチを使い分けた安倍首相の真意とは…
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10月30日の衆院予算委員会は、民主党による「政治とカネ」に関する批判攻勢を受け、安倍晋三首相が激しく反論した。質問者と答弁者による当事者同士の応酬に加え、やじも激しく飛び交い、委員長を巻き込んだ場外乱闘にまで発展した。その一方、首相は民主党を除く他の野党の質問には丁重に応じ、アメとムチをきっちり使い分けた。その真意とは…。

誹謗中傷合戦の様相に

熱戦の火ぶたは意外にも委員会冒頭、首相と自民党の河村建夫元官房長官との身内同士のやりとりの最中に切られた。

「われわれの政権の成果として生活保護給付と最低賃金との比較においては、全ての県で逆転をしている状況になっている…。すみません、やじをやめていただけますか!」

首相の視線の先にいたのは、「民主党のやじ将軍」として知られる山井和則元国対委員長だった。

答弁を中断した首相は、なかなか鳴り止まないやじに怒りをあらわにした。

「静粛にしてください。議論はちゃんとやりましょうよ。政策の議論をしているんですから。少しは黙っていられないのか」

民主党のトップに枝野幸男幹事長が登場すると、衆院第1委員室は一気にヒートアップした。

枝野氏は「野党自民党こそ、まさに政策論議を扱う部分が少なく、政治とカネに大変長い時間をかけていた客観的な事実は指摘したい」と発言。続けて「『事実と違う』とやじが飛ぶのは当たり前だ」と山井氏を擁護した。

首相の顔つきが変わった。

「確かに、(野党時代は)枝野氏の問題を随分追及したことがある」と語ると、枝野氏がJR総連などから献金を受けていたことをほじくり返し、こう続けた。

「たとえば、殺人や強盗や窃盗や盗聴を行った革マル派活動家が影響力を行使しうる指導的立場に浸透しているとみられるJR総連。これを質問主意書の答弁でそういう団体だと認めたのは、枝野氏が大臣をしていたときの内閣だ。殺人を行っている団体が影響力を行使しているのは由々しき問題ではないか」

これに過敏に反応したのは、民主党の辻元清美・元国土交通副大臣。「そういうことを総理が言うのはどうか」とやじを飛ばすと、首相はさらにヒートアップした。

「何件も殺人を起こしている活動家が浸透しているのを認めたのは枝野氏がいた内閣だ。つまり枝野氏はそれを認識していた。これは当然、議論しなければならないことではないか」

もはや質問者と答弁者がどちらか分からない状態。枝野氏は「連合加盟の産別と付き合っているが、そういう中にいろんな方がいる。そうであれば、経済団体の中にも犯罪行為を犯す企業がある。だからと言って、経済団体の幹部と会わないのか。連合傘下の産別の中の構成員にいろんな方がいてもその方と個人的におつきあいしたわけではない」と苦しい釈明に追い込まれた。

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