自宅インターネット環境にトラブルがあったときにやることリスト (一般の方向け)

ネットワークエンジニアの土屋 太二 (つちや たいじ)です。
今回は、自宅のインターネット環境でトラブルがあった際にやるべきリストをまとめてみます。
本記事は「インターネットよくわからん」「気づいたらインターネット繋がってた」という一般の方向けに書いています。なるべく技術用語も使わずに説明するように心がけてます。


本記事を書いてるきっかけ (飛ばしてOK)

つい先日、X / Twitter で 、VTuberでREJECT所属の巫神こんさんの自宅ネットワークのトラブルのツイートがバズってました。内容を見て「YouTubeだけ繋がるって、IPv6っぽい厄介そうな問題だなー」とぼんやり眺めてました。

いつのまにかXのトレンドにもなってました。(ほんとに全国規模なのか不明)

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しばらく静観してたんですが、「2日経っても改善しない」「サポートに問い合わせても成果なし」「この影響で大会参加キャンセル」みたいな切実な状況が続いてらっしゃったこともあり、「有名人に対して差し出がましいなぁ」と思いながらも、ネットワーク業界で働く者としてトラブル解決のお手伝いを申し出てみました。

その後すったもんだありまして、Discordで会話しながらも辛抱強くいろいろ試していただいた結果、4~5時間後ぐらいにインターネット回線自体はなんとか復旧することができました。(その日中に解決するのはわりと珍しいケースで、普通はサポート窓口にお願いして数日~数週間かけて解決することのほうが多いです。)

詳細は巫神こんさんが配信で語ってらっしゃったので、興味がある方はご覧ください。(回線復旧直後にさっそく配信開始してらっしゃってて「配信者すご!」と驚きました。)

今回のトラブルはわりと珍しいケース(おそらくIPv6関連 & レンタル機材周りのトラブル)であり、個人情報の部分が含まれることもあり、この件はこれ以上は詳細は触れません。期待していらっしゃったらごめんなさい。

本記事の趣旨

巫神こんさん同様に、自宅インターネットのトラブルが発生しているものの「どうしたらいいかわからない」という方がたくさんいらっしゃると思うので、そういった方に向けて「こうやって対応するといいよ」というアドバイスとして書いてます。

ちなみに一言で「自宅インターネットのトラブル」と言っても、「インターネットが一切繋がらない」「通信がたまに切れる」「いつもよりもちょっと遅い」「なんかラグい」など症状はいろいろありますが、
ここではあえて強引に一括りにして
「トラブってるときに万能で使える やることリスト」としてまとめてます。

今回は、技術苦手な人でも理解しやすいように、かなり大雑把に書いているのでご容赦ください。

自宅インターネット環境にトラブルがあったときにやるべきリスト (一般の方向け)

その1 自宅内の機材をすべて再起動

まずは、自宅の中にある機材をすべて再起動してみましょう。
トラブルの一因には、古い設定情報が残っていたり、機材の動きそのものが不安定になっていることが多々あります。再起動することですべての機材を一度リフレッシュさせてあげましょう。
(個人の体感ですが、トラブルのうち50%ぐらいはこれで解決します。)

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一般的な自宅インターネットの機材

具体的には以下のものです。

  • パソコン

  • ホームゲートウェイ / ONU (NTT東日本 or 西日本からレンタルされている機材)

  • ルーター (ご自身で購入した機材 or プロバイダからレンタルされている機材) 

ONUやルーターは電源ボタンが付いてないものも多いので、電源ケーブルを物理的に引き抜くことで再起動させます(そうすることが想定されて作られているので、電源引き抜いても壊れません。大丈夫です。)

再起動し始めたら、5~10分程度待ちましょう。すべてのランプが光ったら、装置が正常に起動している証拠です。(各ランプの意味は各機器のマニュアルをご確認ください。)

その2 すべてのケーブルを抜き差し

各ケーブルも一度抜き差ししておきましょう。
ぱっと見て大丈夫そうでも、ケーブルの接続部分がゆるくなっていて通信が繋がらなくなってることも多いです。「カチッ」というまでしっかり刺さっていることを確認してください。

  • 各装置をつなぐLANケーブルの全部のポートを抜き差し

  • 光コンセント 〜 ONU をつなぐ 光ファイバーケーブルを抜き差し
    (光ファイバーは「折れやすいガラス繊維」で出来てるので丁寧に扱ってあげてください)

ケーブルを指した後も数分待ちましょう。うまく刺さっていて認識されていれば、繋がっている各装置のランプが点灯するはずです。

もしここで、ケーブルのなかでも、LANケーブルの爪が折れているものや、消耗してボロボロになっていそうなケーブルがあれば、新しいものに交換しておきましょう。いまのうちにトラブルの元を排除しておきましょう。

その3 インターネットが使えるか試してみる

ここまできたら、すべての自宅内の機材が一通りキレイになった状態なので、この状態で一度インターネットが繋がるか試してみましょう。
YouTube, Amazon, Yahoo, Google など、なんでもいいです。

もし余力があれば、https://fast.com などのスピードテストサイトを試してみてもよいでしょう。ここで大体100Mbps以上でていれば、生活する分には十分の速度が出ていると言えます。

もし100Mbps以上を求める場合は、各プロバイダが用意しているIPv6 IPoEサービスや、10Gbpsサービスなどを検討してみましょう。

その4 まだ繋がらない場合、プロバイダから発行されたユーザーID & パスワードを確認する

ここまでやって、まだインターネットに繋がらない場合は、少し厄介です。

おそらく多くの方が、ここでつまづくことでしょう。もっともハードルが高い部分です。もしよくわからなくなったら、さっさと諦めて「その5」に進んでしまってもOKです。

トラブルの原因の可能性としてあり得るのが、ルーターで設定するべき 光回線のユーザーID とパスワード ( = プロバイダから提供されている 会員ID / パスワード) の入力が漏れている or 間違って設定されていることがあります。

インターネット開通時にプロバイダ (正式にはインターネットサービス・プロバイダ, 略称ISP) から 郵送されてきた書類に、会員ID とパスワードが掲載されているはずですので、そちらを確認してみましょう。

もし書類を紛失した場合でも大丈夫です。昨今は各プロバイダのマイページにログインできれば、会員IDとパスワードを確認できることが多いです。また各プロバイダのサポート窓口に問い合わせれば、再発行も可能です。

「どれが会員IDかよくわからん」という場合は、以下のページが参考になります。 エレコム プロバイダーとインターネット接続情報の確認方法

一例として、代表的なプロバイダー(ISP)の会員IDの確認方法を掲載しておきます。

プロバイダから発行された会員ID とパスワードが確認できたら、自宅のルーター (みなさんが購入されたもの or プロバイダからレンタルしているもの)の管理画面から、光回線のユーザーID / パスワード ( = 各プロバイダから発行された会員ID/パスワード)を入力して接続します。
参考までに代表的なルーター製品のユーザーID/パスワードの入力方法を掲載しておきます。

ここから10分程度待ち、光回線の認証が成功すれば、インターネットが使えるようになるはずです。

何度やっても成功しない場合は、ユーザーID / パスワードか、なにかしら設定を間違えている可能性があります。

その5 それでもまだ繋がらない場合、サポート窓口に連絡だ!

ここまで試していただいたのにもかかわらず、まだインターネットに繋がらない場合は、問題は深刻です。

この場合、自宅内であなたができることは、もうあまりありません。
各プロバイダーのサポート窓口に電話して、オペレーターの方の指示を仰ぎましょう。

企業の人件費削減が叫ばれる昨今は、サポート窓口に電話がなかなか繋がらない場合もありますが、繋がるまで辛抱強く待ちましょう!場合によっては数十分待つこともあるので、電話をかけっぱなしにしておいて他の用事を済ませながら待つぐらいがちょうど良いかもしれません。

サポート窓口の担当者の方に繋がった際には、上記の工程を全て実施したことを伝えると、その後の対応がスピーディになります。

トラブルの原因があなたのご自宅の外の部分 (プロバイダ側もしくはNTT東西側の設定不備や機材故障)に関係していることも十分あり得えます。
いずれにしてもプロバイダ側・NTT東西側に対応してもらうしか打つ手段がないのが実際です。
ここまで深刻な問題になると、解決までに数日〜数週間を要することもありですが、ここは辛抱強く待つことしかできません。

もし自宅インターネットに繋がらない間、どうしても通信環境が必要な場合は、モバイルルーター(光回線を必要としない4G/5G由来のルーター)をレンタルしてくれるサービスもあったりするので、そちらを試してみるのもよいでしょう。
価格コム Wi-Fi レンタル比較 

自宅インターネット環境にトラブルがあったときにやるべきリスト (中級者〜上級者向け)

中級者〜上級者に向けて、自宅インターネット環境のどのあたりが異常ありそうなのか、当たりをつける方法を書いておきます。

ここから先は、大量のコマンドが登場してくるので、技術情報が苦手な方は避けていただいてOKです。全然必須じゃないです。
興味がある方や、インターネット/ネットワークの深淵に近づきたい方はご一読ください。

ここから先は Windowsパソコンの場合は「コマンドプロンプト」 、Macbookの場合は「ターミナル」を使って確認していきます。

今回は一旦ユーザーの多いWindowsパソコンを想定して掲載していきます。
@IT Windows 11になってもコマンドプロンプトはまだまだ使うよ、というアナタへ

Macbookをお使いの方は適宜 macOS甩のコマンドに読み替えて進めてください。(といっても難しいことはやってないです。「ping」はそのまま利用可能、「ipconfig」 -> 「ifconfig」 に変更するぐらいです)

その6 インターネット上の公開IPアドレスに通信が可能か確認する

まずインターネット上に公開されているサーバーのIPアドレス に通信可能か見てみましょう。

コマンドプロンプトに「ping 8.8.8.8」と入力してEnterを押します。半角文字になっていることを注意してください。全角だとエラーが出ます。
ちなみに8.8.8.8 は、Googleがインターネット上で公開しているDNSサーバーのIPv4アドレスです。公開されているIPアドレスであれば何でもOKですが、入力しやすいので8.8.8.8がよく好まれます。

例: Baffalo Pingコマンドを実行して接続確認をする方法(Wi-Fi/有線ルーター)

成功していると「8.8.8.8 からの応答: バイト数 =32 時間 <10ms TTL=254」「0%の損失」のように表示がされます。

これがもし失敗する (損失が発生している)ようであれば、そもそも自宅の外のインターネットに通信が出て行けていない状態であり、「パソコン〜LANケーブル〜ルーター〜光ファイバーケーブル〜家の外のインターネット」のどこかしらの部分で異常が発生していることを意味します。

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もしかしたらIPv4アドレスに何かしら問題を抱えていることも可能性としてありえます。

その7 自分のパソコンのネットワークの状態を確認する。

自分のパソコンに、IPアドレス等のネットワークが適切に設定されているか確認していきましょう。

コマンドプロンプトに「ipconfig」と入力してEnterを押します。
正常にIPアドレスの設定がされていると以下のような結果がでてくるはずです。(数値は例です)

Windows IP 構成
イーサネット アダプター イーサネット:
接続固有の DNS サフィックス … : 
IPv6アドレス……..   2001:0db8:0000:0000:3456:0000:0000:0001
一次IPv6アドレス… . 2001:0db8:0000:0000:3456:0000:0000:0002
IPv4 アドレス … … … . . : 192.0.2.2 (←自分のパソコンのIPv4アドレス)
サブネット マスク … … … : 255.255.255.0
デフォルト ゲートウェイ … … : 192.0.2.1 (←自宅内のルーターのIPv4アドレス)

ここで、自分のパソコンのIPv4アドレスや、ルーターについているIPv4アドレスを知ることができます。
なお、パソコン/ルーターのデフォルト設定では、DHCPというIPアドレスを自動で設定する機能が有効になっているので、なにもしなくてもIPアドレスが設定されるはずです。

その8 自分のパソコンに通信が可能か確認する

場合によっては自分のパソコンが壊れていることもありえます。
そこで、その7で確認した自分のパソコンのIPv4アドレスに通信が届くか確認します。

コマンドプロンプトに「ping xx.xx.xx.xx (その7で確認した自分のパソコンのIPv4アドレス)」と入力してEnterを押します。

パソコンが正常に動いているようであれば損失は0%のはずです。

その9 自宅内のルーターに通信が可能か確認する

次は「パソコン〜LANケーブル〜ルーター」に通信が届くのか確認します。
 コマンドプロンプトに「ping xx.xx.xx.xx (その7で確認したデフォルト ゲートウェイ のIPv4アドレス)」と入力してEnterを押します。

「パソコン〜LANケーブル〜ルーター」が正常に通信が成功していれば「損失は0%」になります。
逆に、ここで通信が失敗している場合は、ルーター もしくはパソコンに異常があるか、LANケーブルに異常がある可能性があります。

その10 再度 インターネット上の公開IPアドレスに通信が可能か確認する

ここであらためて、「パソコン〜LANケーブル〜ルーター〜光ファイバーケーブル〜家の外のインターネット」のすべての通信が成功するか確認しておきます。

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コマンドプロンプトに「ping 8.8.8.8」と入力してEnterを押します。

これで成功すると、自宅のインターネット通信は(少なくともIPv4通信は)正常に動作しているように思われます。

ここで成功しない場合は、「その7その9」 を繰り返して試してみて「どこに異常がありそうなのか」を探っていきましょう。

また「その10」が成功しているのに、「その3 インターネットが使えるか試してみる」が失敗している場合は、複雑な問題にぶち当たっている可能性がありえます。

この場合、自宅の中だけで解決することが難しい場合もありえるため、「その5」で書いた各プロバイダーのサポート窓口に助けを求めましょう。

問題の原因が、プロバイダ側の不備によって発生していることも多いにあり得るので、胸を張って電話で問い合わせしましょう。

サポート窓口の担当者の経験レベルによっては、状況が理解されない可能性もあるので、すでに確認したことをしっかり担当者に伝えて、より経験値が高い担当者にでてきてもらえるよう我慢強く行動しましょう。

最後に

いかがだったでしょうか。
自宅インターネットのトラブルは多くの方にとって頭を悩ませることもあるかと思いますが、ぜひ多くの方が心をめげずに行動に移していただけるといいなと期待して、本記事を書いてみました。

「その1〜4だけでも、自分にはできないよ」という方は、いろいろすっ飛ばして、いきなり「その5」のサポート窓口に電話で助けを求めてもよいと思います!

大丈夫。サポート窓口はあなたのような人を助けるために存在します。

堂々と胸を張って「なんかよくわからないんですけど、困ってます!」と伝えてみましょう。きっと次の問題解決にむけたアクションを教えてくれるはずです。
(たぶんその過程で、その1〜4を確認してください、と言われるかもしれませんが、そのときはしっかり先方の指示に従って調べてもらいましょう)

おまけ

何度もサポート窓口にも相談したのにもかかわらず「解決策がゼロ!」「サポート担当者もお手上げ!」「インターネットもう無理!」みたいな状態でしたら、一度私にDMでご相談いただいてもいいかもしれません。
ただし私自身は本業を持つ会社員であり、相談に乗る事自体はお仕事ではないので、自分の時間の余裕があるときに限って返信できるかもしれません。(あんまり期待しないでください。)
https://x.com/taijijiji

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自宅インターネット環境にトラブルがあったときにやることリスト (一般の方向け)|Taiji Tsuchiya
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