当カルデアは、BL時空を応援しています【槍弓】
朝から、槍ニキの元カノ実装か?!と騒いでいるTLの片隅で、空気を読まずに呟いていたネタを書いてみましたwwwフォロワーの皆様、申し訳ありません!ww
追記:今更ですが、二部の二章やってます!違いましたね!ww
注意:男性妊娠ネタです。苦手な方は、バックしてください。
追記:本文に書き忘れていたので、こちらで。
槍ニキはあちゃおさんを妊娠させるために、ルーン魔術、メディア(とオケキャス)の魔術、そしてパラケルススの薬まで使いました。
赤「見境が!!なさすぎる!!」
9/15追記
10/7開催のスパークに、こちらのお話を加筆修正して頒布いたします。サンプル→novel/10170896
- 503
- 436
- 9,153
彼の愛した女性が、サーヴァントとなっている可能性があると告げられたのは、何時だっただろうか。
それを聞いた時、私はその女性がカルデアに召喚されるのであれば、身を引こうと考えた。彼が生前愛した女性達に、私のような者が勝てるはずがないのだ。
「おめでとう、妊娠四ヶ月だ。」
ダヴィンチちゃんの工房に、とんでもない言葉が響いた。妊娠?誰が?しかし混乱する私を余所に、ダヴィンチちゃんは話を進めていく。
「安定期に入るまで、レイシフトへの参加は禁止だ。つわりが酷いようなら薬も調合するが、どうする?」
薬の調合も出来るのか、本当に万能だな。などと、感嘆している場合ではない。この場にいるのは、ダヴィンチちゃんと私だけだ。つまり、妊娠しているのは...
「ダヴィンチちゃん。」
「なんだい?マスターに言い難いなら、わたしから言っても...」
「私は、男、なのだが。」
至極当然の返答だ。そして事実だ。それなのに、ダヴィンチちゃんは「見れば分かるよ?」と、小首を傾げている。いや、首を傾げたいのはこちらなのだが。
「だが、検査結果は妊娠を示している。わたしだって驚いたよ。男性の、しかもサーヴァントが!妊娠するなんて!」
徐々に大きくなっていく声に、どうやら彼女(仮)は興奮を抑えるのに必死だったということだけが分かった。
「なんでさ...。」
今もまだ「人体の神秘!素晴らしい!!」と捲し立てているダヴィンチちゃんとは逆に、私の思考は冷静さを取り戻して行った。
ダヴィンチちゃんの工房へ行くことになったのは、ブーディカが私の異変を見抜いたことから始まる。
「調子悪そうだね?一回、見てもらったほうがいいよ。」
誤魔化してきていた異変は、どうやら彼女にはお見通しだったようだ。私が大丈夫だ、問題はない。と言っても引き下がることはせず、半ば無理矢理ではあるが、ダヴィンチちゃんのところまで連れて来られてしまった。そして色々な検査をした後、告げられたのが先程の「妊娠」だ。
「ありえない。」
「わたしもそう思ったよ。でも、これは事実だ。エミヤ、心当たりないのかい?あるよね。」
相手が誰かなど、ダヴィンチちゃんにはバレているのだろう。最早問いかけではなく、早く認めろ、と言外に言われているようだ。
「さっき、マスター達が素材集めから帰って来ると連絡があった。そのまま彼等には、ここへ来るように伝えてある。だからそろそろ、帰ってくる頃なんだけど...。」
溜息混じりにそう話すダヴィンチちゃんの言葉を遮るように、背後から轟音が響いた。振り返れば、破壊されたドアと見慣れた青。そしてその後ろで「ドアがぁぁぁっ!!」と叫んでいるマスターがいた。
「アーチャー。」
険しい顔で目の前に立ったランサーに、呼吸が止まる。
「てめぇ、妊娠したってのは本当か。」
「...っ、何故それを!」
「ダヴィンチちゃんから、そう教えられた。」
なんてことだ。一番知られたくない相手に、始めに連絡がいっていたとは。
「なぁ、本当に子供出来たのか。」
尚も追い打ちをかけるランサーに、否定をすることも肯定をすることも出来ずにいる。そんな私を見て、ダヴィンチちゃんは「なんだったら、婦長にもう一度診てもらうかい?」と言ってくれたが、それには首を横に振っておいた。きっと、同じ診断が下されるだけだ。
「マジかよ....。」
次に、彼から何を言われるのだろうか。別れ話?いや、『別れる』とは恋人達がするものだ。セフレである私相手に、その言葉は相応しくない気がする。堕ろせ、というのならば、元からそうするつもりだから拒否はしない。
震える手を抑え、ダヴィンチちゃんに堕胎について聞こうとした時、ランサーから雄叫びが上がった。
「ぃよっしゃぁぁぁぁぁっ!!!」
突然の叫びに、私もダヴィンチちゃん、そしてランサーの後ろにいるマスターも驚き固まる。ただ一人、ガッツポーズをしているランサーは、椅子に座ったままの私に向き直ると、先程とは打って変わって瞳をきらきらさせていた。
「それで、いつ産まれるんだ?男か?女か?あ、もちろん父親はオレだろ?それ以外は許さねえぞ。」
「...とりあえず、まだ男女の区別はつかないよ。」
なんとか平静を取り戻したダヴィンチちゃんが答えると、それを聞いたランサーは少し静かになった。だがその顔は気色満面で、「名前どうするかなー。」などと言っている。
しかし、まて。男である私が妊娠しても驚かず、それどころか誕生を待ち侘びている様子のこの男。まさか、とは思うが...
「貴様、なにをした?」
まさか、とは思うが。
「なにって?ああ、お前が子供出来るように、ちょっと細工はしたぜ?」
やっぱりか!!
「よし、ランサー。そこに直れ。」
「は?なんでだよ。って、投影すんな!!」
立ち上がり双剣を投影すると、途端にランサーは一歩退いた。何故か、だと?そんなもの、理由はひとつに決まっている。
「なんで、だと?人に無断でなんてことをしてくれたんだ!きみは!」
マスターとダヴィンチちゃんには当たらないよう注意しながら、ランサーへと切りかかる。だがそれは全て避けられ、当たらない。
「言ったらてめぇ、嫌がるだろうが!」
「当たり前だ!」
狭い室内で、二人や机などを避けて攻撃するのは容易くはない。案の定、私との間合いを詰めたランサーに双剣を弾かれ、腕を掴まれてしまった。
「それにお前、別れようとしていただろ。」
「な...。」
図星を付かれ、後ずさる。掴まれた腕には力が一層込められ、振り払えない。そしてなによりも、何故、きみがそんな顔をしているんだ。
「離さねえからな。だが、どんだけ言葉にしてもお前は信じそうにねぇから、行動にうつした。」
怒りと悲しみを混ぜ合わせた表情をしているランサーは、腕を放してくれない。
「どうせ、オレの元嫁さんとかが来るんじゃねーか、と思ったんだろ。今の嫁はお前なんだから、自信持てや。」
色々と、バレていたらしい。悔しくて舌打ちをしたくなったが、ひとつ、引っ掛かりを覚えた。
「...よめ?」
「おう。」
よめ。読め?ちがう、この場合は...
「よ、よよよ嫁?!だれがだ?!」
衝撃的な言葉に、どもってしまった。そんな私の反応を見て、ランサーは「まじかよ」と小さく呟いている。
嫁。即ち、伴侶だ。今までそんな呼ばれ方をしたことも、そうだと言われたこともない。
「あのな、確かに生前はいろんな女を相手にしたし、嫁さんもいた。だけどな、今、サーヴァントとなってからはお前だけだ。」
空いていた一歩分を詰められるが、背中は壁なため逃げられない。
「じゃなきゃ、誰が男を妊娠までさせようとするんだよ。」
近付く顔に、息が止まりそうになる。
「いいか。もし座に帰ることになったら、てめぇも、産まれてきた子供も、まとめて連れて帰るからな。」
その言葉は、あまりにも魅惑的で。だがそれ以上に、有り得ないことで。
それでも私は、頷いていた。
「よし。強いヤツに育てような、アーチャー!」
抱き締めてきたランサーは、とてもうれしそうに笑っていた。
もし、奇跡というものがあるのならば。
彼と一緒に、この小さな命とともに、そばに在りたい。
「えんだぁぁぁぁっ!!いあぁぁぁっつ!!」
「先輩!空気!!空気を読んでください!!!」
妊娠編、出産編、子育て編を是非!!