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エミヤさんのカルデア台所事情/Novel by 大地

エミヤさんのカルデア台所事情

2,149 character(s)4 mins

夏コミに新刊で出そうとして、出せなかった話のお焚き上げ的な感覚で出しました。
それと、もし通販を希望される方はお早めに。
8月19日まで受け付け期間になります。

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 英霊エミヤは、このカルデアに置いて古参の一人である。

 それこそ、第一特異点オルレアンの途中で戦力強化の目的で召喚されたのだから、本当に最古参だと言っていいだろう。
 当時、まだ拠点となるカルデアは敵から受けた爆破による被害が大きく、機械などの修理も出来ればキッチン担当として料理も受け持てるエミヤは、本当に重宝がられたのである。
 何と言っても、マスターである立香や生き残ってカルデアを支えてくれているスタッフは、魔術の心得があるか無いかの差はあれ普通の人なのだ。
 当然だが、人間は食事をしない訳にはいかないのに、料理がまともに出来るものもほぼ壊滅状態だった点から、料理が出来ると言う英霊の希少性は推して知るべしと言うべき案件だった。

 もちろん、彼らとて全ての食事の支度をエミヤ一人に全面的に任せている訳ではない。

 割と早い段階で、エミヤと同じ様にカルデアに召喚された、ブーティカなど料理の心得がある者たちも、彼らなりに協力してくれている。
 それでも、やはり彼らの作る料理はエミヤが作るものに比べると、味や調理時間などに格段の差が出てしまうのだ。
 まぁ、これに関してはある意味仕方がない話だろう。
 何せ、エミヤは食文化があらゆる方面で発達している現代日本の生まれなのだから。

 そんな理由もあって、カルデアの台所を預かる料理長と言う立場に、いつの間にかエミヤは据えられてしまっていた。


******


 そもそも、だ。
 何故、エミヤがカルデアの台所を預かる事になったのか、その明確な理由を上げるとするなら、召喚されてすぐに見たマスターである立香の食事事情が原因だった。

 正直、まだ成長期だろううら若い女性であるマスターの食事が、現地調達の上に余りに乏しいというのを見てしまえば、嘗て料理を多くの人に振る舞った事がある身として、流石に黙ってなどいられないだろう。
 だから、ついつい栄養面はもちろん戦場ですぐに食事が出来る様になど、それなりに食べやすさが必要だろうとか色々と考えて、最低ラインの調味料など食材を確保した瞬間、そのまま手料理を仲間たちに振る舞ってしまったのだ。
 
 幾らなんでも、様々な食材を使った料理を作る匂いを嗅がせておきながら、それをマスター以外に与えないなどと言う非道な真似をするのは、流石にエミヤにも躊躇われた。

 更に言うなら、過去の経験で英霊たちを相手に美味しいものを匂いだけで我慢させると、後が面倒な事になる事を理解していたので、せめてカルデアに戻るまではと思い、戦闘だけではなく料理も受け持っていたのだけなのである。
 もちろん、自分は後方支援に徹していた訳ではない。
 自分の戦法だと、確実に不利になるだろう相手には、距離を取った上で後方からの援護射撃など、あらゆる手段を用いて戦場に参加した上で、である。

 それなのに、だ。
 無事に第一特異点の修復が終わり、マスターたちとカルデアに戻った途端、何故かスタッフたちに捕まり連行されたのは、カルデアにある食堂だった。
 どうやら、お互いに通信が繋がっている間に何度か見たこちらの食事風景が、彼らの食欲を刺激して自分達も食べてみたいと思うようになったらしい。

 そこから、あれよあれよという間に作って欲しいレシピを片手にスタッフが集まり、気付けばカルデアに居る間はキッチン担当として台所を担う事になってしまっていたのだった。


******

 正直に言おう。
 料理する事自体は、別に苦ではない。
 昔取った杵柄でもある事だし、そもそのどちらかと言えば好きな事の一つだと言っていいだろう。
 かつて、「ブラウニー」と言われていた位だから、料理以外に拠点の修繕への協力などをするのも吝かではない。

 むしろ、修繕関係など細かな機会を弄る作業をしていると、心安らぐ気がするのは気のせいだろうか?

 とにかく、だ。
 基本的な部分での不満は、別にない。
 そう、そのての協力する事自体には、別段不満がある訳じゃないのだ。 

 ただ……現状に関して、微妙に何とも言えない物を感じてしまうだけで。

 主な部分を挙げるなら、人の事を勝手にマスターの母親の様な扱いしてくる他の老獪な英霊たちとか、第五次での縁でこちらの事を知っている分、迷わず食事を請求してくる面々とか!
 困っているスタッフを見かけてしまったら、つい手助けしたくなるこちらの心情を付いて、色々な事を押し付けてくる輩とか!

 いつの間にか、陰で「カルデアのお母さん」呼ばわりされている事を知った時の俺の心情を、是非とも察して欲しい。

 もちろん、これをネタにからかおうとしたどこぞのランサーには、問答無用で彼が食べられない食材で作った料理を口に突っ込んでやったのだが。


******

 こんな新刊を、夏コミでこっそり出そうとして、時間が足りず挫折しました。
 日記には書いたんですが、5月からFGO始めました。
 そして、最初にお招きした第五次メンバーがエミヤだと言う。
 初めて二度目の十連ガチャで、うちにいらっしゃったエミヤさん。
 彼は、基本的に主力メンバーの一人を担って貰って居ます。
 


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Comments

  • アイル
    May 13, 2025
  • 通販広告のライター(見習い)

    外道麻婆が火を吹いたんですね。 いろんな意味で。

    August 19, 2018
  • sei@万年金欠病
    August 18, 2018
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