現場へ! 中国語書店の新風(1)
東京・芝浦にあるガラス張りのイベントルームは熱気に包まれていた。
社会学者で東京大学名誉教授の上野千鶴子さん(77)が自著「当事者主権」をテーマに語りかける。
「自分の運命は自分で決められる。他の誰にも譲り渡すことはできない。当事者主権とは、至高の権利です」
中国語への通訳をはさんで聴き入っているのは、中国語でノンフィクションやドキュメンタリー、漫画、詩などを創作する華人クリエーターたちだ。中国大陸、香港、台湾、東南アジア、欧米、そして日本から登壇者約40人を始め、聴衆を含めて約250人が集った。
このイベントは「真的故事節」。日本語だと「本当の物語祭」とでも言おうか。2025年師走の3日間、初めて開かれた。家族やジェンダー問題、自己表現と発信のあり方を語りあう。「女ぎらい」などの著作が中国語圏でもベストセラーの上野さんは、メインスピーカーとして招かれた。
それにしても、上野さん以外、日本語が聞こえない。
なのに、なぜ、東京で?
■「中国語文化圏の新たな拠点…
- 【視点】
日中関係の緊張の中、中国との対立を煽る声もネット上にあふれますが、真に日本が中国と「競争」して勝とうとするならば、何よりも大事なことは、中国がやらないことをやること、中国ではできないことをやる力、つまり日本の優位性を磨くことです。 優秀な
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