VTuberの急激な台頭
「気づいたら、声優のCDをまったく買わなくなっていたんです」
そう語るのは、かつて“推し声優”の写真集を何冊も買い、武道館ライブにも通ったという都内在住の30代男性だ。数年前まで、彼の週末はライブやリリースイベントで埋まっていた。当時はアニメのキャラ以上に“中の人”への熱量が高かった。だが、いまは違う。
「たぶん、VTuberに“同じ感情”を持ってしまったんです」
VTuberの台頭によって「声+キャラクター+ライブ性」を持つ存在が新たに登場したことで、“二次元の向こう側の人間味”は、よりリアルタイムで会える存在に代わりつつある。
「VTuberは生配信で毎日話してくれるし、ファンの名前を読んでくれる。スパチャで応援すれば反応が返ってくる。リアルに “生活のそば”にいてくれる実感があります」
ライブ配信文化が普及し、推しと“つながる“ハードルは劇的に下がった。VTuberもドラマCDやライブに出演し、グッズを出し、ファンとの結びつきをより強固にしている。
いまや声優として名を上げた後にVTuberへの転身を果たす人や、声優志望者がまずVとして活動を始めるケースもある。