【緊急】桜の木が次々と枯れる!外来害虫「クビアカツヤカミキリ」の正体と私たちにできること
春になると、多くの人が楽しみにしている桜。しかし、今その桜の木が危機にさらされています。その原因は、外来害虫「クビアカツヤカミキリ」。中国やベトナムが原産の外来種で、日本では2012年に愛知県で初めて発見されました。その後、関東・関西を中心に被害が拡大し、現在では15都府県(栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、大阪府、京都府、奈良県、和歌山県、兵庫県、徳島県、千葉県)で侵入が確認されています。
クビアカツヤカミキリの特徴
成虫は6〜8月に発生し、体長は約2〜4cm。黒くてツヤがあり、胸部(クビ)の一部が赤く染まっているのが特徴です。サクラやウメ、モモなどのバラ科の木に卵を産みつけます。幼虫の期間は2~3年で、生木の内部を摂食し、フラス(木くずや糞)を排出します。木の内部を食い荒らすため、木が枯れてしまう深刻な被害をもたらします。
画像出展元:https://www.pref.saitama.lg.jp/b0507/toukan-kikaku-1/kamikiri.html
クビアカツヤカミキリの厄介な問題点!
■ 驚異的な繁殖力
1匹のメスが平均で約350個、時には1,000個を超える卵を産むこともあり、日本に元々生息するカミキリムシと比べても、圧倒的に多い産卵数です。
■ 繁殖に適した環境が整っている
日本では、産卵場所にもなるサクラの木が各地に豊富に植えられており、幼虫の食料も豊富なため、非常に繁殖しやすい環境です。この好条件と高い繁殖力が組み合わさり、被害が一気に広がりやすいのが実情です。
■ 被害に気づきにくい
クビアカツヤカミキリの幼虫は木の内部で生活しているため目につきにくく、特に寄生の初期段階では外見から異変を感じ取りづらいです。そのため、気づいたときにはすでに被害が深刻化しているケースが多く、伐採せざるを得なくなるため、観光名所の桜並木や地域のシンボルツリーが失われてしまう可能性もあります。
被害のサイン
樹木の健全な状態を保つためには、早期発見と迅速な対応がカギとなります。
・ミンチ状のフラスを発見したら要注意(4月〜10月)
幹の根元や周辺に、湿ったおがくずのような “フラス” が大量に落ちていた場合は、木の内部で幼虫が活動している可能性があります。これは内部を食い荒らされている明確な兆候です。
(出典:群馬県 特定外来生物クビアカツヤカミキリに注意してください)
・幹に細長い穴が開いていたら成虫の痕跡(通年)
幹の表面に、縦2〜3センチほどの楕円形の穴があれば、それは成虫が木の中から出てきた「脱出孔」です。被害が進行しているサインであり、早急な対策が求められます。
(出典:群馬県 特定外来生物クビアカツヤカミキリに注意してください)
クビアカツヤカミキリを見つけたら、すぐに対応を!
成虫を発見した場合(6月〜8月にかけて、樹木の表面で見られることが多い)は、その場で迅速に駆除(踏みつぶす、駆除スプレーをかける、アルコールに漬ける)しましょう。
※クビアカツヤカミキリは「特定外来生物」に指定されており、生きた状態での運搬や飼育などは法律で禁止されています。そのため、もし見つけたとしても決して持ち帰らず、その場で駆除するようにしましょう。
(成虫の簡易な防除方法:大阪府 クビアカツヤカミキリ簡易駆除方法PDF)
また、ほとんどの自治体では、特定外来生物に関する相談窓口や連絡先を設けています。情報提供(可能であれば写真)をすることで、その生物が本当に特定外来生物なのかどうかの確認や、取るべき行動につて、適切なアドバイスを受けることができます。
市民参加の防除活動も広がる
堺市では「堺クビアカ防除大作戦」として、2025年度(令和7年度)から5年間をかけて本格的な駆除計画をスタート。
前半3年は集中的な駆除、後半2年で効果の検証を行います。Jリーグのセレッソ大阪とも連携し、啓発活動や「クビアカハンター」募集を実施中です。
(参考:堺市 堺のサクラをまもれ!クビアカツヤカミキリ対策にご協力を!!)
まとめ:日本の桜が危ない!特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害と対策
クビアカツヤカミキリは、日本の桜にとって深刻な脅威です。春の風物詩を守るためにも、私たち一人ひとりがその存在を知り、異変に気づいたらすぐに行動することが大切です。