アレルギー性鼻炎の子ども、腸内細菌の種類少なく 山梨大研究チーム
鼻炎のある子どもは、腸内細菌の種類が少なく、免疫バランスを支える菌の数も少ないことが、山梨大学の研究チームによる調査でわかった。鼻炎の発症や重症化と腸内環境の乱れが関連している可能性があるという。 山梨大大学院総合研究部医学域の三宅邦夫准教授(分子疫学)らの研究チームが、小学2年生857人のデータを解析。昨年11月、研究が欧州アレルギー学会誌「Allergy」に掲載された。 2019~24年にかけて、子どものアレルギー抗体の測定や血液、便の採取、母親への質問票による聞き取りなどを実施。アレルギー反応と症状で4グループに分け、鼻炎の重症度を5段階に分類するなどして統合的に解析した。 その結果、通年性のダニのアレルギー性鼻炎の子どものグループは、反応も症状も「なし」のグループより、腸内細菌の種類が統計的に有意な差で少なかった。逆に炎症を促す可能性のある菌は増え、腸のエネルギー代謝や、細胞を修復する機能が低下していた。 スギ花粉による季節性のアレルギー性鼻炎の子どもも同様に腸内細菌の種類が少なかった。 また、アレルギー症状が重い子どもほど、腸内細菌の多様性が低く、免疫調整機能が全体的に弱まっていた。 三宅准教授によると、腸内細菌は3~5歳くらいまでに大人と同じようになるという。三宅准教授は「小さいころから善玉菌を増やす食物繊維を取るなど、5歳までの腸内環境を整えることが、花粉症を含む子どものアレルギー予防につながるかもしれない」と話す。 今後、腸内環境を整えることで鼻炎の症状を改善できるかを検証していく。また、食事や生活習慣が腸内環境にどう影響するかを調べ、子どものアレルギー予防につながる方法を見つけることを目指すという。(朝倉義統)
朝日新聞社