英国の大学で、中国を刺激しかねない内容を扱う授業や研究を排除する動きが強まっている。中国人学生からの学費収入に財務基盤を依存する大学が教授らに圧力をかけたり、学生が目を光らせ抗議したりするケースも。教員や英中関係を分析する団体からは「学問の自由が妨げられている」と懸念の声が上がる。
名門大、4分の1が中国人学生
「なぜこのような不愉快な主張を取り上げるのか」。2023年、英名門大ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の授業で、一人の中国人学生がミシェル・シップワース准教授(60)にかみついた。同大学では学生5万人強の約4分の1を中国人が占める。
公開データの信頼性を検証したり反証したりする授業で、中国などの強制労働や性的搾取の統計を教材に用いていた。議論を促す目的だったが、後に学部長から「不快に感じた学生が複数人いる」と連絡があり、授業内容の変更を指示された。