「台湾で挑発なら危険水域」中国教授は高市外交へ警告していた 韓国からは竹島式典への閣僚出席を不安視する声
高市早苗首相の就任から1カ月が過ぎた。保守色の濃い政策を前面に出し、女性初の首相として高い内閣支持率を維持するが、外交では、台湾有事を巡る国会答弁に中国が強く反発し、関係が悪化している。 【写真】ロシアが核攻撃に踏み切ったらアメリカはどこに報復するか? 極秘で行われた衝撃的な議論 選ばれた標的は…
高市早苗首相の初めてとなる日米首脳会談や外遊を踏まえ、10月末から11月頭に行った米国、中国、韓国の識者へのインタビューから、高市外交の行く末を探る。(聞き手・共同通信=笠井信孝、富樫顕大、関翔平) ▽安保戦略改定に警戒 中国・清華大の劉江永教授は高市政権が国家安全保障戦略など安保関連3文書を改定することを警戒した。台湾問題で挑発すれば中日関係は危険な水域に入ると語った。 インタビューを実施したのは11月3日だ。その4日後の7日には、高市氏が国会で、台湾有事に関し武力行使を伴えば存立危機事態になり得ると答弁し、台湾を自国領とする中国は撤回を要求。劉教授の懸念が的中した。 ―高市政権の印象は。 「最も注目しているのは高市早苗首相の背後にいる勢力だ。台湾と緊密な関係を持つグループや自民党の旧安倍派、麻生派は中国に友好的とは言えない。安倍・麻生路線の外務官僚らが政権とつながりを深めている。中国で高市氏は右派と目され、良いイメージはあまりない」 ―10月31日に高市氏と習近平国家主席が初めて会談した。
「日本側に会談への強い期待感があった。中国としても高市氏に歴史問題で真正面から警告する必要があった。何も言わなければ日本側が誤解する可能性がある」 ―両首脳は共通利益を拡大する「戦略的互恵関係」推進を確認した。 「日本は戦略的互恵関係と言いながら、(2022年策定の)国家安保戦略では中国の軍事動向について『これまでにない最大の戦略的な挑戦』と明記した。二つの表現は矛盾しており、納得する説明が必要だ。このままだと戦略的『誤解』関係になってしまう」 ―高市氏がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に台湾代表と握手する写真を公表し、中国は抗議した。 「高市氏の本音として発信されたもので予想されていたことだ。高市氏は7月に訪日した台湾の当局者と会っている。中国側は今回はっきり忠告した。高市氏が今後、台湾関係者と会えば、中日関係にとって良くない」 ―高市氏は国家安保戦略の改定を目指している。